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人間降臨
アーチストside人間の称号
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いつもと違った雰囲気のマモルが歩くたびに、見たことのない何ともエキゾチックな衣装がふわりと風を纏う。玉座に到達すると、肩で揃えた美しい黒髪がサラリと可愛らしい顔を隠して、美しい仕草で胸に手を当てて王に敬意を示した。
すると王は、側の従者が捧げ持つ銀のプレートの上から美しいブローチのついた幅広のリボンをマモルに掛けた。
「この晴れの日に、我が国にとって、いや、この世界で唯一無二の『人間』の称号をマモル カザマに捧げられる事を、我が悦びとする。『人間』は獣人ではないので、この国の爵位のことわりに縛られない。
マモルは不老不死であり、伝承の竜の守りを受ける特別な存在である。我が国にマモルを迎えられた事は僥倖、それ以下でもそれ以上でもない事をここに宣言する。
なお、我が王子達はマモルと特別な縁を結ぶ事を許された。それもまた僥倖のひとつである。我が国にもたらす幸多かれと願う。」
王の宣言は王宮の大聖堂に厳かに響き渡り、大聖堂の窓から降り注ぐ太陽の光の帯が、王とマモルを神々しくも包み込んだ。その美しい光景と、自分達の国に人間と竜を正式に迎え入れることが出来た事と相まって、周囲の貴族達の表情は皆一様に興奮したものだった。
マモルをよく知る私でさえ、そのことに高揚したのだから周囲の騒めく貴族達の興奮も当然の事だろう。するとマモルが何か王に話しかけた。すると王は破顔して、参列していた私たち貴族達に向かって満面の笑みで言った。
「今からそち達にも、マモルの守り手である竜を紹介してくれるそうじゃ。滅多に見れない事であるからして、心して迎えよ。」
騒めく貴族達がマモルに注目すると、マモルはしなやかな指先を頭上に伸ばした。ドレープが重なって、マモルの陶器の様な柔らかな腕が露出すると、その腕の示す方向へと皆の目が吸い寄せられた。
すると、大聖堂の天井付近にキラキラと金色の光が見えたと思った瞬間に、空気を切り裂いて、人間の2倍ほどの大きさの美しい青銅色のロクシーが現れた。
柔らかく空気を震わせながら薄い金色の翼を羽ばたかせて、ゆっくり旋回しながらマモルの元に降りてきたロクシーは、気づけばいつの間にかマモルが抱えられるほどの大きさになっていた。
マモルの腕の中で甘える小さな竜を優しく撫でながら、マモルは固唾を飲んでその様子を見つめている貴族達に向かって恥ずかしげに微笑んで言ったんだ。
「僕のことはマモルと呼んで下さい。この竜はロクシーです。僕の大切な友達なので、皆さんも怖がらないでやって下さいね。」
すると王は、側の従者が捧げ持つ銀のプレートの上から美しいブローチのついた幅広のリボンをマモルに掛けた。
「この晴れの日に、我が国にとって、いや、この世界で唯一無二の『人間』の称号をマモル カザマに捧げられる事を、我が悦びとする。『人間』は獣人ではないので、この国の爵位のことわりに縛られない。
マモルは不老不死であり、伝承の竜の守りを受ける特別な存在である。我が国にマモルを迎えられた事は僥倖、それ以下でもそれ以上でもない事をここに宣言する。
なお、我が王子達はマモルと特別な縁を結ぶ事を許された。それもまた僥倖のひとつである。我が国にもたらす幸多かれと願う。」
王の宣言は王宮の大聖堂に厳かに響き渡り、大聖堂の窓から降り注ぐ太陽の光の帯が、王とマモルを神々しくも包み込んだ。その美しい光景と、自分達の国に人間と竜を正式に迎え入れることが出来た事と相まって、周囲の貴族達の表情は皆一様に興奮したものだった。
マモルをよく知る私でさえ、そのことに高揚したのだから周囲の騒めく貴族達の興奮も当然の事だろう。するとマモルが何か王に話しかけた。すると王は破顔して、参列していた私たち貴族達に向かって満面の笑みで言った。
「今からそち達にも、マモルの守り手である竜を紹介してくれるそうじゃ。滅多に見れない事であるからして、心して迎えよ。」
騒めく貴族達がマモルに注目すると、マモルはしなやかな指先を頭上に伸ばした。ドレープが重なって、マモルの陶器の様な柔らかな腕が露出すると、その腕の示す方向へと皆の目が吸い寄せられた。
すると、大聖堂の天井付近にキラキラと金色の光が見えたと思った瞬間に、空気を切り裂いて、人間の2倍ほどの大きさの美しい青銅色のロクシーが現れた。
柔らかく空気を震わせながら薄い金色の翼を羽ばたかせて、ゆっくり旋回しながらマモルの元に降りてきたロクシーは、気づけばいつの間にかマモルが抱えられるほどの大きさになっていた。
マモルの腕の中で甘える小さな竜を優しく撫でながら、マモルは固唾を飲んでその様子を見つめている貴族達に向かって恥ずかしげに微笑んで言ったんだ。
「僕のことはマモルと呼んで下さい。この竜はロクシーです。僕の大切な友達なので、皆さんも怖がらないでやって下さいね。」
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