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僕はパンダ族

可愛いマイケルの虜

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執事に案内されて向かったのは、茶会室だった。そこには領主の息子のロービンと友人のアーチスト、そしてなんとちっちゃな可愛らしい、よちよちな、多分猫科の猛獣の赤ちゃんがいた。

僕は二人に挨拶もそこそこに、たぶんロービンの弟?を抱っこしても良いかと、手をワキワキさせながら頼んだ。

ロービンはマイケルが嫌がらなければ良いよと、抱っこの許可をくれた。僕はそっとマイケルの名前を優しく呼びかけながら近づいた。見知らぬ人にはきっと人見知りするだろうから、僕は無理に抱き上げる気はなかったんだ。


僕が強引にいかなかったお陰か、マイケルの方から近づいて来てくれた。僕が床にそっと手を伸ばすと、マイケルは僕の腕を這い上がって僕にしがみついて来た。

僕は嬉しくて多分満面の笑みを浮かべて、優しく声を掛けながら椅子に座ってマイケルを撫でた。僕の幼馴染が猫を飼っていたので、その猫に良くしてあげていたマッサージを猫よりは大きなマイケルにしてあげたんだ。


マイケルはうっとりと喉を鳴らして、これには僕も笑ってしまった。だって、猫とは全然違う奥底から響くような音を立てたから。やっぱり猛獣なんだなって感心するのと、多分見た感じヒョウなのかなって。てことはやっぱりロービンもヒョウの獣人なのかな…。

そう、僕はもうすっかり現実逃避をやめて、この世界でどうやって人間とバレずに生き残るか、それを考え始めていたんだ。僕はあまりにもマイケルに夢中になり過ぎて、ロービンとアーチストの事をすっかり忘れていた。


ハッとして二人の方を見上げると、二人は黙って僕を凝視していた…。あれ、僕何かやらかしてしまったのか。僕は恐る恐る髪を撫でつけるふりをしながら、耳がついてる事を確認すると、ホッとして二人の頭に視線を向けた。

そこには執事さんにもあったピコピコと動く耳が無かった!どうゆう事⁉︎二人は人間なの?もしかしてマイケルって本当の弟じゃなくてペットなの⁉︎


僕の動揺が伝わったのか、マイケルはビクッと僕の膝に起き上がって僕の顔をじっと見つめた。僕はマイケルを驚かせてしまったと申し訳なく思って、マイケルを撫でながら言った。

「ごめんね、マイケルちゃん。君ってほんとに可愛くてカッコいいね。僕は君の虜だよ。ふふふ。」

そう言ってふわふわのマイケルにチューしたんだ。



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