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変わるもの、変わらないもの

想像より甘い初夜※

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 透けるベッド周りのドレープの向こうに照らされたランプの灯りが揺らめいて、今夜を美しく彩っている様な気がする。僕は今夜を楽しみにしていた。エルに目覚めさせられた身体は、この結婚を待ち望むものにさせた。
 
それはエルの策略だったのかもしれないし、僕はまんまと罠に嵌ったのかも知れなかった。けれどもありのままの僕で良いと言ってくれるエルをいつの間にか愛してしまっていたし、エルの瞳の中に燃える様な僕への感情を目にすると、ゾクゾクする様な興奮も感じた。


 薄いナイトドレスのまま、かき抱かれてベッドに横たわると、エルと僕は馬鹿みたいに口づけにのめり込んだ。もう、ここが何処だとか、時間を気にする事もなく、真っ直ぐにお互いを求め合って良いんだ。

呻く様な口づけをされてぼんやりとしてしまった僕からエルが顔を引き剥がすと、ゆっくりとナイトドレスのリボンを解いた。リボン二箇所で止まっていたこのドレスは、まさにこんな夜の為のドレスなんだろう。


 すっかり張り詰めた胸はいつもより重く感じたし、僕をギラついた眼差しでゆっくりと視姦するエルを見ているだけで、僕は口の中に唾液が溜まってしまう。

「…綺麗だ。アルの裸を見る度にこんなに美しかっただろうかと思ってしまう。君の全てが私だけのものだと思うと、なんて言うか、そう、感動する。」

僕はコクリと喉を鳴らして肘を立てて起き上がるとエルに手を伸ばした。


 「いつまで待たせるつもり?僕にもエルを見せて?」

するとニヤリと笑ったエルが、ゆっくりとベッドに膝立つと滑らかな生地のローブを脱いだ。美しくも逞しい身体はなめらかな上質の革の様で艶があった。そして臍に伸び上がる髪より濃い色の柔らかな体毛が、まるで美しい装飾の様に張り詰めた昂りを際立たせていた。

触れても大きかったけれど、こうして見てみると大きくてびっくりする。そしてなんていやらしいんだろう。僕はお腹の奥がギュッと締め付けられる気がした。

 
 知らず腿を擦りつけた様子を見ていたエルが僕に言った。

「アルが私を欲しがっているのが分かると、私も流石に余裕がない。裸の鑑賞会はまたの機会にしよう。」

そう言ってベッドの上の僕にのしかかってきた。それからエルが僕にしたのは何だっただろう。エルの繰り出す指や舌は僕を追い詰めて焦らした。

感じやすい胸の先がジンジンするくらい虐められると、僕の内腿にはヌルヌルとエルの指先を濡らした。舌と指でバカみたいに喘がされて、僕はも一瞬でも耐えられなかった。


 「アル、私を見るんだ。今からアルの処女を私のものにする。春の空を持つアルは私のもの。私はアルのものだ。」

そう蕩けるような星の入った濃灰色の瞳で見つめられて、僕は少し開けたエルの唇を舌で舐めて言った。

「して…。もう待たせないで。」

直ぐに圧迫感が僕のあそこを征服してきた。何度もゆっくり容赦なくエルに出し挿れされると、僕は抱き付かなくては居られない。エルのくれる激しい口づけが、少しの痛みを散らしてくれた。

それから一気に挿れられた気がして、僕は大きく呻いた。


 「私達はひとつになったよ、アル。愛してる。…でもこれからが本番なんだ。ちょっと頑張ってくれ。」

そう言われてからの僕は、只々エルに翻弄されて、そして圧倒される気持ち良さに引き立てられて甘く叫ぶしか出来なかった。しかもその絶頂はエルの指先で何度も引っ張られて、結局僕は息も絶え絶えになってしまった。

エルが大きく吠えて僕の中に子種を出すのを感じると、僕は愛しさというものがこういうものなのだと、胸を満たすその愛に微笑んだ。汗ばんだエルが僕に倒れ込むと、僕はエルの肩に唇を押し当てて囁いた。

「エル、…後でもう一度してくれる?」




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