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学院生活

バリケードは二人?

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シドと笑いながら食堂へ行くと、奥の方でジェイクが手を振っていた。僕たちはすっかり三人行動が多かったので、当然の様にジェイクが席を取ってくれていた。僕たちがカウンターでトレーを受け取ってジェイクの方へ歩いて行くと、チラチラと周囲の学院生たちが見ているのに気づいた。

僕は慣れてしまったけど、シドは気に食わないのか眉を顰めている。

「あいつらジロジロ見過ぎだ。」


僕はジェイクの前にトレーを置いて、席のお礼を言うとシドに尋ねた。

「シドは人一倍ガタイが良いからね、目立つんだろ?それに新人戦で優勝したしね。」

するとジェイクが呆れた様に僕を見て言った。

「あー、まぁ多少はそれもあるかもしれないけど、どっちかと言うとアルを見てるんだと思うよ。本人がこんな調子だと、私たちも苦労が多いよ。」

僕はジェイクの顔を見つめて尋ねた。

「それってどういう事?」

するとジェイクが僕の後ろの方を眺めながら、呟いた。

「直ぐに分かるよ。彼ほどじゃ無いけどね。」

そう、ジェイクが言い終わる前に僕達のテーブルに近付いて来て立ち止まったのはリカルド先輩だった。


「こんばんは、アルベルト。今から食事かい?そうだ、後で談話室に来ないか?丁度アルベルトに見せたいものがあるんだ。」

僕はジェイクとシドの視線を感じながら、少し顔を引き攣らせて頷いた。

「はい、リカルド様。食後に談話室へ伺いますね。」

待ってるねと言う爽やかな声が遠ざかると、シドが苦々しい顔でジェイクに言った。

「確かに、あれが一番手強いね。かと言って誘われたら断れないし、リカルド様も今はまだ別に他意は無いんだろうから、こちらも手が出せないよ。」


ジェイクはリカルド様の後ろ姿をじっと見つめながら、何も言わずに黙りこくっていた。僕は雰囲気の悪くなったテーブルに肩をすくめて、食事を始めて言った。

「ね、冷めちゃうから食べようよ。リカルド様は面倒見が良いだけで、きっと僕が弱っちそうだから放って置けないだけじゃない?それに今はまだって、まるでこれから何かあるみたいな事言うのやめて欲しいなぁ。」

まだ納得がいかない様なシドは分かるとして、僕にはジェイクの態度がよく分からなかった。だって、ジェイクはまるでシド2号の様な振る舞いをしてる気がする時があるからだ。それって変だよね。そう考えながらジェイクを見つめていたせいか、ジェイクが僕を見返して尋ねてきた。


「アル、何か用?」

僕は慌てて首を振って言った。

「ううん、何でもないよ。でもジェイクって世話好きだなって思って。僕があんまりにも不甲斐なくて放って置けないのかな。シドは僕の親に頼まれてるからって事があるけどジェイクは全然関係ないだろう?」







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