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変異Ω
二人きり
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妙にご機嫌の新と一緒に、駅前行きのバスに乗り込んだ。最近の俺は、たまにこうやって駅前のファーストフード店で高校生らしい振る舞いをする。もっぱら叶斗の影響だけど。以前なら真っ直ぐ家に帰るだけの生活だった事を思えば、俺も随分とこいつらに影響されているんだ。
バスから降りた新は、いつもの繁華街へ行こうとせずに駅前のコインロッカーに学バンを押し込んだ。ポケットに財布とスマホだけ残す様に俺にも言うと、俺の学バンも同じロッカーに仕舞われた。
「何なの?」
この意味不明な状況に戸惑っていると、新はニヤリと笑って言った。
「ちょっとした偽装工作ってやつ。流石に制服じゃいけない場所だから。」
そう言うと、ご機嫌で俺の手を繋いで歩き出した。普段三人で居ることが多い俺たちは、こうやって二人だけで歩き回ることも少ない。新はボタンダウンのシャツを腕まくりすると、近くの雑貨屋で大人っぽい眼鏡を買って掛けた。
「ふふ、そうしてると高校生には見えないな。新は態度もデカいから。」
そう言って揶揄うと、新は俺のシャツの襟元を崩して言った。
「…これでよし。岳も大人っぽいから、高校生に見えないよ。それにネックガードがエロくて白いシャツに映えるし。」
何だか浮かれている新に、俺はどう反応して良いか分からずに、肩をすくめた。
「新が何考えてるのか分かんないけど、つまりは高校生に見えない様にしたって事だろ?」
すると、新は俺の指の間にスルリと指先を絡めて恋人繋ぎにすると、色っぽい眼差しで俺を見て言った。
「そう。岳とラブホテルに行こうと思って。」
俺はギョッとして、慌てて手を離そうとしたけれど、そんな時ばかりアルファの裏フェロモンを俺に嗅がせて、あっという間に俺は陥落してしまった。既に吐く息が熱くなった俺は、眉を顰めて言った。
「くそっ。さっさと連れてけよ。ああ、熱い…。」
俺が首元に指を差し込んでボタンを外すと、新が慌てた様に周囲をキョロキョロして、足を早めた。
「おいおい、効きすぎ。何処にアルファが居るか分かんないからな。岳の匂いは独特だからあんまり要らん相手に嗅がせたくないんだ。」
そう言って、少し歩くといつの間にかラブホテル街になっていて、俺は近くの洒落た建物へ連れ込まれた。その時、俺はぼうっとしてたから、チラチラとすれ違う人の視線が俺に集まっている事に、全然気づかなかった。
それより俺は初めてのラブホテル体験を今から始めようとしている…。何でこうなった!?
バスから降りた新は、いつもの繁華街へ行こうとせずに駅前のコインロッカーに学バンを押し込んだ。ポケットに財布とスマホだけ残す様に俺にも言うと、俺の学バンも同じロッカーに仕舞われた。
「何なの?」
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「ちょっとした偽装工作ってやつ。流石に制服じゃいけない場所だから。」
そう言うと、ご機嫌で俺の手を繋いで歩き出した。普段三人で居ることが多い俺たちは、こうやって二人だけで歩き回ることも少ない。新はボタンダウンのシャツを腕まくりすると、近くの雑貨屋で大人っぽい眼鏡を買って掛けた。
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「…これでよし。岳も大人っぽいから、高校生に見えないよ。それにネックガードがエロくて白いシャツに映えるし。」
何だか浮かれている新に、俺はどう反応して良いか分からずに、肩をすくめた。
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すると、新は俺の指の間にスルリと指先を絡めて恋人繋ぎにすると、色っぽい眼差しで俺を見て言った。
「そう。岳とラブホテルに行こうと思って。」
俺はギョッとして、慌てて手を離そうとしたけれど、そんな時ばかりアルファの裏フェロモンを俺に嗅がせて、あっという間に俺は陥落してしまった。既に吐く息が熱くなった俺は、眉を顰めて言った。
「くそっ。さっさと連れてけよ。ああ、熱い…。」
俺が首元に指を差し込んでボタンを外すと、新が慌てた様に周囲をキョロキョロして、足を早めた。
「おいおい、効きすぎ。何処にアルファが居るか分かんないからな。岳の匂いは独特だからあんまり要らん相手に嗅がせたくないんだ。」
そう言って、少し歩くといつの間にかラブホテル街になっていて、俺は近くの洒落た建物へ連れ込まれた。その時、俺はぼうっとしてたから、チラチラとすれ違う人の視線が俺に集まっている事に、全然気づかなかった。
それより俺は初めてのラブホテル体験を今から始めようとしている…。何でこうなった!?
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