獣人てやつは本能に抗えない問題

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

文字の大きさ
上 下
82 / 84
晩餐会

にゃあんと鳴けば※

しおりを挟む
「ね、あ、んーっ、にゃあんっ!」

あっという間に服を剥ぎ取られて、僕は四つん這いにさせられてバートに身体中を撫でられていた。前回と同じ様に冷たい丸い洗浄潤滑剤が押し込まれて、周囲に甘い苺の様な香りが広がった。思わず振り返ると、バートが僕の背中に口づけながら答えた。

「最近流行ってる香り付き。ちょっと甘すぎかな。ただでさえパトリックは甘いのに。」


そう、嘘か本気かわからない様な言葉を僕に投げ掛けてくる。僕はトロリと潤滑剤が腿に垂れるのを感じて、一気に熱くなった。早くバートの指でかき混ぜて欲しいし、僕の身体を撫で回してほしい。

僕が熱い息を吐き出すと、バートは僕をなだめるようにまた身体を撫でた。胸をジンジンするほど摘んだり、そっと後ろから虎族の大きな手で、僕のすっかり頭をもたげたそれをゆっくり捏ね回す。


まどろっこしい様な、ため息の出る様な優しい愛撫に僕はその先を期待して、お尻を突き出してバートの身体に擦り付けた。太腿に感じるバートのすっかり育った昂りが、生々しく押し付けられて僕はゾクゾクする様な快感を感じてしまった。

「パトリック、もうちょっと待って、な?」

そうバートは甘く耳元で囁くから、僕は思わず喉を鳴らしてしまう。直ぐに突き出したお尻を撫でていた指先がグッと入ってきて、僕は気持ち良さに仰け反って呻いた。


「にゃあんっ!」

首元で荒い息遣いと、悪戯にうごめく舌先が、バートの興奮を伝えてくる。僕が横を向くと、覆いかぶさる様に甘く口づけてきた。僕はピチャピチャと舌を突き出してバートに甘えた。

舌を絡めながら、バートの指は圧迫感を与えながら僕を犯した。それは確実に僕の快感を高めて、僕はすっかり膝が震えて体勢維持できなくなっていた。


するとバートが指を引き抜くと、起き上がって僕の腰を掴んでぺちゃぺちゃと大きな舌で僕の窄みを撫で回した。指とは違うその柔らかでうっとりする様な気持ち良さに、僕はガクガクと震えて、息を詰めた。

「ああ、ぶるぶる震えてるな、ここ。もう挿れたい。ここに俺のを埋めて、揺さぶって、吐き出して俺の匂いを擦り付けたい…。」

呟く様に卑猥な事を言われて、僕は熱くなりながら後ろのバートを振り返った。


「…ね、お願い。バートぉ。」

バートは顔を上げて、ギラギラしながら僕を見ると、分かりやすく舌舐めずりしながら、僕をひっくり返した。大きな身体で部屋の灯りを遮って僕を見つめると、苦しげな表情で僕に言った。

「なぁ、もっと言うことあるだろ?」

そう言いながら、僕の太腿を持ち上げて内側に痛いほどに吸い付いた。僕はその痛みがバートの心の葛藤の様な気がして、片手をバートの顔に伸ばして、唇を指先で撫でて言った。


「…好き。バート好き。」


しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

番から逃げる事にしました

みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。 前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。 彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。 ❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。 ❋独自設定有りです。 ❋他視点の話もあります。 ❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜

N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。 表紙絵 ⇨元素 様 X(@10loveeeyy) ※独自設定、ご都合主義です。 ※ハーレム要素を予定しています。

僕だけの番

五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。 その中の獣人族にだけ存在する番。 でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。 僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。 それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。 出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。 そのうえ、彼には恋人もいて……。 後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

獣人の子供が現代社会人の俺の部屋に迷い込んできました。

えっしゃー(エミリオ猫)
BL
突然、ひとり暮らしの俺(会社員)の部屋に、獣人の子供が現れた! どっから来た?!異世界転移?!仕方ないので面倒を見る、連休中の俺。 そしたら、なぜか俺の事をママだとっ?! いやいや女じゃないから!え?女って何って、お前、男しか居ない世界の子供なの?! 会社員男性と、異世界獣人のお話。 ※6話で完結します。さくっと読めます。

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果

てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。 とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。 「とりあえずブラッシングさせてくれません?」 毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。 そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。 ※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

処理中です...