31 / 72
オメガの日常
意外な人
しおりを挟む
PCのバッテリー交換から戻って来た僕は、大学の敷地内に意外な人物が居るのに目を奪われた。
「…葉月さん?」
丁度帰るところだったらしい葉月さんは、僕を見て明るい笑顔を浮かべて手を上げた。
「やぁ。田中君に会えるとかラッキーだな。学部聞いておけば良かったなって思ってたんだ。ああ、別にストーカーじゃないぜ?知り合いが居るからちょっと寄っただけなんだ。今から講義?」
僕はバックを指差して頷いた。
「PCのバッテリー交換だけしておこうと行ってきた所なんです。あの、先日は本当にありがとうございました。後から随分図々しかったんじゃないかって心配になってしまって。結局カフェでもお支払いして貰っちゃって、ありがとうございました。」
「いーの、いーのそれくらい。アルファの存在意義なんてお金ありきなんだから。田中君はオメガなんだから、アルファに甘えてれば良いんだって。」
葉月さんの言葉に、僕は少し胸が痛くなった。
「…オメガだからって、そんな風に特別扱いされるのはあまり好きじゃないです。それにアルファ以前に葉月さんは困っていた見知らぬ僕の助けになってくれたでしょう?僕はバース性じゃない本質的な所を見たいし、見てもらいたいって…。」
そこまで言って、僕は先輩が望んでいた事はまさにこの事だったのだと思い出していた。ベータの時には分かったつもりでいて、全然分かってなかった事だ。
すると葉月さんは僕の頭を撫でてニコリとすると、耳に唇を近づけて言った。
「…本当に君ってオメガ?そんな風に考えるオメガってあんまり俺の周囲には居ないからねぇ。ますます興味湧いちゃったな。ね、今度二人でお出かけしない?もしかして貢ぎものが重い恋人未満の彼が煩いかな?」
「…実は僕失恋したばかりで、そういう事をあまり考えられないんです。気をもたせる様な事はしたくないんですけどあまり上手くいかなくて。その場の空気に流されてしまって嫌になります。」
全然関係のない第三者のせいか、それともこの人懐っこい雰囲気のせいなのか、僕は葉月さんに言わなくても良い事を喋ってしまっている。目の前の葉月さんは僕を面白そうに見つめている。
「真面目だね、田中君は。オメガなら沢山恋をして運命の番を見つけようとか思わない?」
「…運命の番。葉月さんは探してるんですか、運命を。」
すると葉月さんは困った様に僕を見つめた。
「一本やられたな。俺は運命なんて信じてないのに、田中君にそんな事言うのは矛盾してるよね。まぁアルファの口説き文句みたいなものなんだ。運命の番ってセリフは。
まぁ、深刻に考えないでまた一緒に買い物でもしようよ。俺はオメガを着飾るのが好きだからさ。田中君は磨きがいがありそうだし。俺が一流のオメガにしてあげるよ?もしそうして欲しかったら連絡して?これ、連絡先。読み込みキーは今日の日付にしておくよ。待ってるから。じゃあ、また!」
僕が困るくらいしつこくする事も無く、葉月さんは僕の手にプライベートな名刺を一枚残して去っていった。そのスマートさに僕は完全に舌を巻いた。
弦太ならそれが遊び人のアルファのやり方だと言うかもしれないけれど、葉月さんに限って言えば全然作為的なものなど感じない。一枚も二枚も上手だと言う事なのだろう。
「陽太!」
理工学部の入り口のカフェで弦太に声を掛けられた僕は、目を丸くして次の瞬間笑ってしまった。丁度お説教しそうな弦太の事を考えていたせいで、何処か後ろめたい。
「どうしたの?あ、もしかして連絡くれてた?」
ポケットからスマホを取り出そうとした僕に、近づいてきた弦太はさりげなく僕の肩に手を回して歩き出した。
「いや、びっくりさせようと思って連絡して無かった。良かったよ、会えて。俺も大会続きで全然時間取れなかったから、陽太の顔見たかっただけ。まだ授業ある?」
「ちょっと調べ物があるけど、図書センターに一緒に行く?直ぐに終わるから。あ、部外者は入れないかもしれないな。」
「良いよ、近くで待ってるから。それかカフェで何か食べてても良いし。」
僕はスマホの時計を見て、弦太に30分後にカフェで待ち合わせしようと言った。弦太は妙に素直に頷くと肩から手を離して僕を見送った。いつもならセンターまで着いてきそうだと思いつつも急いでいた僕は、その違和感を忘れてしまった。
弦太は陽太が急いで建物のエレベーターに乗り込むのを見送ると、足元に落ちた名刺の様なものを拾い上げた。陽太がスマホを取り出した時にポケットから落ちたそれを、なぜか足元に隠す様にしてしまったのは何故だったのか。
けれどいかにも遊び人のアルファが配っていそうな洒落たプラスチックのカードだったので、自分の勘の良さに肩をすくめた。
「葉月…。苗字も無いのか?それともこれが苗字?でもこれ、誰にでも配る様なやつじゃ無いな。」
自分でも経験のあるこの手のカードは、IDばやりの今だからこそ特別なものだ。シリアルナンバーも振ってある上に、秘密のキーも必要だろう。どうしてこんな手の込んだものを陽太が持っているんだ。
「…桐生先輩?いや、元々いくらでも連絡してたからこんなものは必要ないはずだし、そもそも名前も違う。じゃあ一体誰だ。いずれにせよアルファには間違いない。」
思わず顰めっ面になりながら、弦太はアメリカンクラブハウスサンドイッチとカフェオレをトレーに載せると、会計を済ませてドサリとテーブルに座った。
テーブルの上の黒光りするカードを睨みつける様に食べていると、誰かがテーブルの側に立った。見るからにオメガの女子が笑顔を浮かべながらも、弦太を品定めする様に見ている。
「あまり見ない顔ですね。ここの学生じゃないんでしょう?」
弦太はカードをサッとポケットに入れると、カフェオレをひと口飲んで答えた。
「ええ。人を待ってるんで。」
「この大学の友達?アルファかしら。あなたみたいなタイプは理工学部には珍しいから思わず声を掛けちゃったの。ご迷惑だった?」
面倒くさいタイプに絡まれたと、返事をしなくて済む様に弦太はサンドイッチを口に頬張った。こんな風に声を掛けられるのは珍しくない。自分の大学では人間関係が固まってきたせいで、早々声を掛けられる事も減ってはきていたものの、入学時は酷いものだった。
腕時計をチラ見して、まだ陽太が来る時間じゃない事を確認した弦太は、目の前の女子から陽太の大学生活を聞き取る事にした。
「良かったら席どうぞ。俺もここの学生で知りたいことがあるから。君、田中陽太って知ってる?」
途端に苦虫を噛み潰した表情を浮かべたオメガの女子は、腕を組んで弦太を睨みつけた。
「貴方もあの冴えない子が気になる訳?それとも知り合いか何か?どうしてあの子ばかりそうやってアルファが気にするのかしら。」
「…中川と仲が良いって聞いたからどんな子かなって思っただけ。」
怪しむ眼差しを向けられつつ、不自然に話を振ってしまった事を今更取り返せないと弦太は誤魔化す様に笑顔を向けた。
「もしかして中川くんと友達なの?だったら彼に忠告してあげて欲しいわ。あのビッチなベータと付き合うのはやめなさいって。田中って、経済学部のアルファとも関係してたって話よ。中川くんはあの弱々しい見かけに騙されてるのよ。」
目の前の女子に事実だとしても酷い言われようの田中を庇いたくなる気持ちを抑えて、弦太は尋ねた。
「そうなんだ。やっぱり中川と田中って奴、付き合ってるんだね?」
「エコ贔屓してるだけよ!でもメンバーが田中に絡んだら口きいてくれなくなったのはそうだけど。あいつマジでウザい。きっと中川君に泣きついたに違いないわ。」
「…そう。ありがとう色々教えてくれて。ああそうだ。田中は俺の大事な人だから、もう絡むとかマジでやめろ。分かった?あんたの顔覚えたから。」
顔を強張らせた女子を置き去りに、弦太はトレーを持ってカウンターに下げた。
…中川か。やっぱり顔見ておきたいな。
「…葉月さん?」
丁度帰るところだったらしい葉月さんは、僕を見て明るい笑顔を浮かべて手を上げた。
「やぁ。田中君に会えるとかラッキーだな。学部聞いておけば良かったなって思ってたんだ。ああ、別にストーカーじゃないぜ?知り合いが居るからちょっと寄っただけなんだ。今から講義?」
僕はバックを指差して頷いた。
「PCのバッテリー交換だけしておこうと行ってきた所なんです。あの、先日は本当にありがとうございました。後から随分図々しかったんじゃないかって心配になってしまって。結局カフェでもお支払いして貰っちゃって、ありがとうございました。」
「いーの、いーのそれくらい。アルファの存在意義なんてお金ありきなんだから。田中君はオメガなんだから、アルファに甘えてれば良いんだって。」
葉月さんの言葉に、僕は少し胸が痛くなった。
「…オメガだからって、そんな風に特別扱いされるのはあまり好きじゃないです。それにアルファ以前に葉月さんは困っていた見知らぬ僕の助けになってくれたでしょう?僕はバース性じゃない本質的な所を見たいし、見てもらいたいって…。」
そこまで言って、僕は先輩が望んでいた事はまさにこの事だったのだと思い出していた。ベータの時には分かったつもりでいて、全然分かってなかった事だ。
すると葉月さんは僕の頭を撫でてニコリとすると、耳に唇を近づけて言った。
「…本当に君ってオメガ?そんな風に考えるオメガってあんまり俺の周囲には居ないからねぇ。ますます興味湧いちゃったな。ね、今度二人でお出かけしない?もしかして貢ぎものが重い恋人未満の彼が煩いかな?」
「…実は僕失恋したばかりで、そういう事をあまり考えられないんです。気をもたせる様な事はしたくないんですけどあまり上手くいかなくて。その場の空気に流されてしまって嫌になります。」
全然関係のない第三者のせいか、それともこの人懐っこい雰囲気のせいなのか、僕は葉月さんに言わなくても良い事を喋ってしまっている。目の前の葉月さんは僕を面白そうに見つめている。
「真面目だね、田中君は。オメガなら沢山恋をして運命の番を見つけようとか思わない?」
「…運命の番。葉月さんは探してるんですか、運命を。」
すると葉月さんは困った様に僕を見つめた。
「一本やられたな。俺は運命なんて信じてないのに、田中君にそんな事言うのは矛盾してるよね。まぁアルファの口説き文句みたいなものなんだ。運命の番ってセリフは。
まぁ、深刻に考えないでまた一緒に買い物でもしようよ。俺はオメガを着飾るのが好きだからさ。田中君は磨きがいがありそうだし。俺が一流のオメガにしてあげるよ?もしそうして欲しかったら連絡して?これ、連絡先。読み込みキーは今日の日付にしておくよ。待ってるから。じゃあ、また!」
僕が困るくらいしつこくする事も無く、葉月さんは僕の手にプライベートな名刺を一枚残して去っていった。そのスマートさに僕は完全に舌を巻いた。
弦太ならそれが遊び人のアルファのやり方だと言うかもしれないけれど、葉月さんに限って言えば全然作為的なものなど感じない。一枚も二枚も上手だと言う事なのだろう。
「陽太!」
理工学部の入り口のカフェで弦太に声を掛けられた僕は、目を丸くして次の瞬間笑ってしまった。丁度お説教しそうな弦太の事を考えていたせいで、何処か後ろめたい。
「どうしたの?あ、もしかして連絡くれてた?」
ポケットからスマホを取り出そうとした僕に、近づいてきた弦太はさりげなく僕の肩に手を回して歩き出した。
「いや、びっくりさせようと思って連絡して無かった。良かったよ、会えて。俺も大会続きで全然時間取れなかったから、陽太の顔見たかっただけ。まだ授業ある?」
「ちょっと調べ物があるけど、図書センターに一緒に行く?直ぐに終わるから。あ、部外者は入れないかもしれないな。」
「良いよ、近くで待ってるから。それかカフェで何か食べてても良いし。」
僕はスマホの時計を見て、弦太に30分後にカフェで待ち合わせしようと言った。弦太は妙に素直に頷くと肩から手を離して僕を見送った。いつもならセンターまで着いてきそうだと思いつつも急いでいた僕は、その違和感を忘れてしまった。
弦太は陽太が急いで建物のエレベーターに乗り込むのを見送ると、足元に落ちた名刺の様なものを拾い上げた。陽太がスマホを取り出した時にポケットから落ちたそれを、なぜか足元に隠す様にしてしまったのは何故だったのか。
けれどいかにも遊び人のアルファが配っていそうな洒落たプラスチックのカードだったので、自分の勘の良さに肩をすくめた。
「葉月…。苗字も無いのか?それともこれが苗字?でもこれ、誰にでも配る様なやつじゃ無いな。」
自分でも経験のあるこの手のカードは、IDばやりの今だからこそ特別なものだ。シリアルナンバーも振ってある上に、秘密のキーも必要だろう。どうしてこんな手の込んだものを陽太が持っているんだ。
「…桐生先輩?いや、元々いくらでも連絡してたからこんなものは必要ないはずだし、そもそも名前も違う。じゃあ一体誰だ。いずれにせよアルファには間違いない。」
思わず顰めっ面になりながら、弦太はアメリカンクラブハウスサンドイッチとカフェオレをトレーに載せると、会計を済ませてドサリとテーブルに座った。
テーブルの上の黒光りするカードを睨みつける様に食べていると、誰かがテーブルの側に立った。見るからにオメガの女子が笑顔を浮かべながらも、弦太を品定めする様に見ている。
「あまり見ない顔ですね。ここの学生じゃないんでしょう?」
弦太はカードをサッとポケットに入れると、カフェオレをひと口飲んで答えた。
「ええ。人を待ってるんで。」
「この大学の友達?アルファかしら。あなたみたいなタイプは理工学部には珍しいから思わず声を掛けちゃったの。ご迷惑だった?」
面倒くさいタイプに絡まれたと、返事をしなくて済む様に弦太はサンドイッチを口に頬張った。こんな風に声を掛けられるのは珍しくない。自分の大学では人間関係が固まってきたせいで、早々声を掛けられる事も減ってはきていたものの、入学時は酷いものだった。
腕時計をチラ見して、まだ陽太が来る時間じゃない事を確認した弦太は、目の前の女子から陽太の大学生活を聞き取る事にした。
「良かったら席どうぞ。俺もここの学生で知りたいことがあるから。君、田中陽太って知ってる?」
途端に苦虫を噛み潰した表情を浮かべたオメガの女子は、腕を組んで弦太を睨みつけた。
「貴方もあの冴えない子が気になる訳?それとも知り合いか何か?どうしてあの子ばかりそうやってアルファが気にするのかしら。」
「…中川と仲が良いって聞いたからどんな子かなって思っただけ。」
怪しむ眼差しを向けられつつ、不自然に話を振ってしまった事を今更取り返せないと弦太は誤魔化す様に笑顔を向けた。
「もしかして中川くんと友達なの?だったら彼に忠告してあげて欲しいわ。あのビッチなベータと付き合うのはやめなさいって。田中って、経済学部のアルファとも関係してたって話よ。中川くんはあの弱々しい見かけに騙されてるのよ。」
目の前の女子に事実だとしても酷い言われようの田中を庇いたくなる気持ちを抑えて、弦太は尋ねた。
「そうなんだ。やっぱり中川と田中って奴、付き合ってるんだね?」
「エコ贔屓してるだけよ!でもメンバーが田中に絡んだら口きいてくれなくなったのはそうだけど。あいつマジでウザい。きっと中川君に泣きついたに違いないわ。」
「…そう。ありがとう色々教えてくれて。ああそうだ。田中は俺の大事な人だから、もう絡むとかマジでやめろ。分かった?あんたの顔覚えたから。」
顔を強張らせた女子を置き去りに、弦太はトレーを持ってカウンターに下げた。
…中川か。やっぱり顔見ておきたいな。
579
お気に入りに追加
1,125
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞


初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結】悪役令息の従者に転職しました
*
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく、舞踏会編、はじめましたー!
他のお話を読まなくても大丈夫なようにお書きするので、気軽に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる