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オメガの日常
オメガのひよこ
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カフェでパソコンを広げて熱心に打ち込んでいる田中を見つけて、中川誠は足を止めてしばらく彼を観察した。日に日に彼が変化を遂げているのを見て、ある種感嘆さえ感じてしまう。
初めて田中を見る人間なら、もはや彼をベータだと感じないかもしれない。それ程に田中は内側から滲み出るオメガホルモンによる肌艶、髪の滑らかさ、日増しに長くなる睫毛など目にするパーツの変化が全体の雰囲気を変えている。
バース性のホルモンが外見に影響を及ぼすのは当然と言えばそうだけれど、発覚時に記録用に撮った何枚もの画像を比較して知っているせいでその差に驚かせられる。それは小さな変化に観察眼を持っている自分の特性でもあるかもしれない。
同じ理工学部の同期達は田中に何処か違和感を感じながらも、彼が変化している事に今は気づかないだろう。それは人間の見たいものだけ見ると言う無意識の心情に近いもので、田中がオメガだと発覚した時に改めて変化が目の前に突出して見え、その違いに驚く事になる。
それひとつとっても、後天性オメガは本人だけでなく周囲に及ぼす影響という意味で研究は広がっていく。
こうして田中を研究対象として冷静に観察する気持ちがあるものの、一方で当事者の彼の苦悩やその健気な様子を知る度に、他人に感じた事のない庇護欲が強くなっているのを誠は認めないわけにいかなくなっていた。
そもそも誠は後天性オメガフェロモンの匂いに執着しているのだから、それが田中でなくとも今の様に気遣っていたはずだ。けれどその考えも最近は本当にそうだろうかと疑いを持つ羽目になっていた。
田中のセフレ相手である三年の桐生省吾の存在が彼をオメガに開花させるキッカケになったのは間違いないが、その事に怒りに似た苛立ちを感じるのも自分の疑いの根拠のひとつだ。
明らかに内気で謙虚な田中が、傲慢さを絵に描いたようなアルファらしい桐生省吾に良いように食い物にされていたのは間違いないのだが、二人が同じ高校出身だとしても、二人が結びつくイメージが誠には浮かばなかった。
それは自分がまだ田中陽太と言う人間の本質を知らないせいではないかと、まるで解読ゲームの様な感覚で誠は田中を見つめた。視線を感じたのか、パソコンから顔を上げた田中が誠を見つけて笑みを浮かべた。
誠はその笑みに笑い返して、テーブルに歩み寄った。
「待たせたね。お礼にここよりマシな店に連れて行くよ。ここで聞かれたくない話も出来る方がいいだろう?」
「ふふ。甘いものが食べられるなら何処でも。今頭使い過ぎて糖分摂取したい気分だから。」
元々甘いものに目がない田中に思わず微笑んで、誠は広げた荷物をバックに仕舞う田中を待った。こうして見ると指先も普通の男よりしなやかになったみたいだ。
二人で歩き出しながら、田中の重そうなトートバックを奪い取って代わりに持ってやりたい気持ちを抑えながら、自分のこの庇護欲の止まらなさに少し呆れた。
「私が田中が重そうにしてる荷物を代わりに持ってあげたいと思うのは、やっぱり私のひよこちゃんのせいなんだろうね。」
思わずそう言葉にすれば、田中は黒目がちな瞳をぱちくりしてそれから楽しそうに声を立てて笑った。
「あはは、本当に?僕はすっかり中川君の可愛いペットになったって事?なんか実際ひよこになって中川君みたいな気の付く人に面倒見てもらうのも幸せな気がしてきたよ。ふふふ。
実はね、さっき中川君の取り巻きに声を掛けられて、要らぬ事を言ってしまったんだ。もし彼らから何か言われても僕の口が滑ったんだなってスルーしてくれると嬉しいんだけど。ダメダメ、ここではそれについては言わないよ!?」
私の取り巻きが田中に絡んだのかと眉を顰めて聞き出そうとすると、田中は慌てて頑なにそれを拒んだ。最近彼らが私の田中への接近をよく思っていないのには気づいていた。
特にオメガの彼らが、無意識にしろ田中への敵対心を増している。友人付き合いをしている彼らに変な期待を持たせているとしたら、付き合い方を考えないといけないかもしれない。
アルファとしての発散は割り切った相手としているせいで、自分はきっと酷く紳士的に見えるに違いない。バース性に支配されたアルファは表面的な見せ方に違いはあっても、根本的には搾取して奪うバース性には違いないのを彼らは気づかないのだろうか。
ふと、隣で歩く田中にこんな自分の一面を見せたらどう反応するのか興味が湧いてきた。
少なくとも田中はアルファと割り切った身体の関係を結んでいた実績がある。それでも他人は勝手に見たい様に見るものだから、自分のそんな一面を知って顔を顰めるのだろうか。
「…彼らは私を聖人君主の様に考えてるんだ。私が裏で普通のアルファの様に一夜の遊びで割り切った相手と寝ていると言ったとしても、信じようとはしないかもしれないね。
だから私が田中に目を掛けるのを嫌に感じるのかもしれない。自分達のテリトリーから私が外れて出て行くのが気に入らないんだろう。元々そんな物など存在しないのにね。」
そう言いながら、何て返事をしてくるのか興味と少しの緊張?を抱えながら待った。
田中はチラッと誠を盗み見ると、クスクス笑いながら口を開いた。
「そうなんだ。それを聞いてなんかホッとしたよ。尊敬される中川君が裏でやんちゃしてるって聞いて本当はガッカリしなくちゃいけないのかもしれないけど、普通の19歳の男子としては、ましてアルファなら普通の行動でしょ?
…僕も他人の事言えない行動してたし。同じ相手と割り切った関係を続けるのは毒にもなるからあまりおすすめしないけどね。
でも中川君はひとつ勘違いしてるよ。取り巻きの彼らは、特にオメガの人達は中川君と恋人というか、番になりたいんじゃないのかな。特別なアルファにオメガがそう感じるのは普通だってテキストに書いてあったし。」
「…オメガならアルファを番相手として見るというその視点で言うと、田中はオメガなのだから私を番として物色してるって事かい?」
思わず呟いた自分の言葉に、田中は慌てて目を逸らした。少し顔が赤い。
「僕はオメガとしてはひよこだから、番だとかはよく分からないよ。大体ヒートも来てないんだよ?怖いからまだ来なくていいけどね。」
「ヒートの何が怖いんだい?何でそう思ったのかな。」
田中の言葉に何処か引っ掛かった真名人は、言い淀む田中を逃さなかった。田中は迷うそぶりを見せて、それから決心した様に口を開いた。
「…中川君に相談したかった事のひとつに、僕の身体の変化があるんだ。オメガへの身体の変化?単純に僕が淫乱なのか、オメガって身体がそうさせるのか考えちゃって。
中川君なら研究者として正解のサンプルを知ってるのかなと思って…。」
田中の口から想像以上の言葉が飛び出したのを聞いて、誠は無意識に歯を噛み締めた。こんな質問が飛び出した背景を想像して苛立ちさえ感じる。
そんな気持ちを抑えて、殊更優しげに笑みを浮かべて誠は言った。
「詳しく聞きたいな。そうすれば正解を教えてあげられると思うよ。」
初めて田中を見る人間なら、もはや彼をベータだと感じないかもしれない。それ程に田中は内側から滲み出るオメガホルモンによる肌艶、髪の滑らかさ、日増しに長くなる睫毛など目にするパーツの変化が全体の雰囲気を変えている。
バース性のホルモンが外見に影響を及ぼすのは当然と言えばそうだけれど、発覚時に記録用に撮った何枚もの画像を比較して知っているせいでその差に驚かせられる。それは小さな変化に観察眼を持っている自分の特性でもあるかもしれない。
同じ理工学部の同期達は田中に何処か違和感を感じながらも、彼が変化している事に今は気づかないだろう。それは人間の見たいものだけ見ると言う無意識の心情に近いもので、田中がオメガだと発覚した時に改めて変化が目の前に突出して見え、その違いに驚く事になる。
それひとつとっても、後天性オメガは本人だけでなく周囲に及ぼす影響という意味で研究は広がっていく。
こうして田中を研究対象として冷静に観察する気持ちがあるものの、一方で当事者の彼の苦悩やその健気な様子を知る度に、他人に感じた事のない庇護欲が強くなっているのを誠は認めないわけにいかなくなっていた。
そもそも誠は後天性オメガフェロモンの匂いに執着しているのだから、それが田中でなくとも今の様に気遣っていたはずだ。けれどその考えも最近は本当にそうだろうかと疑いを持つ羽目になっていた。
田中のセフレ相手である三年の桐生省吾の存在が彼をオメガに開花させるキッカケになったのは間違いないが、その事に怒りに似た苛立ちを感じるのも自分の疑いの根拠のひとつだ。
明らかに内気で謙虚な田中が、傲慢さを絵に描いたようなアルファらしい桐生省吾に良いように食い物にされていたのは間違いないのだが、二人が同じ高校出身だとしても、二人が結びつくイメージが誠には浮かばなかった。
それは自分がまだ田中陽太と言う人間の本質を知らないせいではないかと、まるで解読ゲームの様な感覚で誠は田中を見つめた。視線を感じたのか、パソコンから顔を上げた田中が誠を見つけて笑みを浮かべた。
誠はその笑みに笑い返して、テーブルに歩み寄った。
「待たせたね。お礼にここよりマシな店に連れて行くよ。ここで聞かれたくない話も出来る方がいいだろう?」
「ふふ。甘いものが食べられるなら何処でも。今頭使い過ぎて糖分摂取したい気分だから。」
元々甘いものに目がない田中に思わず微笑んで、誠は広げた荷物をバックに仕舞う田中を待った。こうして見ると指先も普通の男よりしなやかになったみたいだ。
二人で歩き出しながら、田中の重そうなトートバックを奪い取って代わりに持ってやりたい気持ちを抑えながら、自分のこの庇護欲の止まらなさに少し呆れた。
「私が田中が重そうにしてる荷物を代わりに持ってあげたいと思うのは、やっぱり私のひよこちゃんのせいなんだろうね。」
思わずそう言葉にすれば、田中は黒目がちな瞳をぱちくりしてそれから楽しそうに声を立てて笑った。
「あはは、本当に?僕はすっかり中川君の可愛いペットになったって事?なんか実際ひよこになって中川君みたいな気の付く人に面倒見てもらうのも幸せな気がしてきたよ。ふふふ。
実はね、さっき中川君の取り巻きに声を掛けられて、要らぬ事を言ってしまったんだ。もし彼らから何か言われても僕の口が滑ったんだなってスルーしてくれると嬉しいんだけど。ダメダメ、ここではそれについては言わないよ!?」
私の取り巻きが田中に絡んだのかと眉を顰めて聞き出そうとすると、田中は慌てて頑なにそれを拒んだ。最近彼らが私の田中への接近をよく思っていないのには気づいていた。
特にオメガの彼らが、無意識にしろ田中への敵対心を増している。友人付き合いをしている彼らに変な期待を持たせているとしたら、付き合い方を考えないといけないかもしれない。
アルファとしての発散は割り切った相手としているせいで、自分はきっと酷く紳士的に見えるに違いない。バース性に支配されたアルファは表面的な見せ方に違いはあっても、根本的には搾取して奪うバース性には違いないのを彼らは気づかないのだろうか。
ふと、隣で歩く田中にこんな自分の一面を見せたらどう反応するのか興味が湧いてきた。
少なくとも田中はアルファと割り切った身体の関係を結んでいた実績がある。それでも他人は勝手に見たい様に見るものだから、自分のそんな一面を知って顔を顰めるのだろうか。
「…彼らは私を聖人君主の様に考えてるんだ。私が裏で普通のアルファの様に一夜の遊びで割り切った相手と寝ていると言ったとしても、信じようとはしないかもしれないね。
だから私が田中に目を掛けるのを嫌に感じるのかもしれない。自分達のテリトリーから私が外れて出て行くのが気に入らないんだろう。元々そんな物など存在しないのにね。」
そう言いながら、何て返事をしてくるのか興味と少しの緊張?を抱えながら待った。
田中はチラッと誠を盗み見ると、クスクス笑いながら口を開いた。
「そうなんだ。それを聞いてなんかホッとしたよ。尊敬される中川君が裏でやんちゃしてるって聞いて本当はガッカリしなくちゃいけないのかもしれないけど、普通の19歳の男子としては、ましてアルファなら普通の行動でしょ?
…僕も他人の事言えない行動してたし。同じ相手と割り切った関係を続けるのは毒にもなるからあまりおすすめしないけどね。
でも中川君はひとつ勘違いしてるよ。取り巻きの彼らは、特にオメガの人達は中川君と恋人というか、番になりたいんじゃないのかな。特別なアルファにオメガがそう感じるのは普通だってテキストに書いてあったし。」
「…オメガならアルファを番相手として見るというその視点で言うと、田中はオメガなのだから私を番として物色してるって事かい?」
思わず呟いた自分の言葉に、田中は慌てて目を逸らした。少し顔が赤い。
「僕はオメガとしてはひよこだから、番だとかはよく分からないよ。大体ヒートも来てないんだよ?怖いからまだ来なくていいけどね。」
「ヒートの何が怖いんだい?何でそう思ったのかな。」
田中の言葉に何処か引っ掛かった真名人は、言い淀む田中を逃さなかった。田中は迷うそぶりを見せて、それから決心した様に口を開いた。
「…中川君に相談したかった事のひとつに、僕の身体の変化があるんだ。オメガへの身体の変化?単純に僕が淫乱なのか、オメガって身体がそうさせるのか考えちゃって。
中川君なら研究者として正解のサンプルを知ってるのかなと思って…。」
田中の口から想像以上の言葉が飛び出したのを聞いて、誠は無意識に歯を噛み締めた。こんな質問が飛び出した背景を想像して苛立ちさえ感じる。
そんな気持ちを抑えて、殊更優しげに笑みを浮かべて誠は言った。
「詳しく聞きたいな。そうすれば正解を教えてあげられると思うよ。」
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