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忙しい毎日
ファルコンは特別
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自分が産んだ赤ん坊ながら、ファルコンの成長は予想以上だった。そもそも人間の赤ん坊は成長が早い。それはこの竜の国の人々にとっては凄まじいと言えるスピードだ。
けれど一見人間の赤ん坊に見えて、ファルコンは人間の僕と竜人のバルト、そして多分龍神の加護付きの赤ん坊だという事を僕はまざまざと思い知らされた。
ある日僕はファルコンの眠っている籠のそばで惰眠を貪っていた。まだ学校へ復帰する程には体力が戻っていなかった僕は、いわゆる産休中だった。
微かな羽音がして、僕は眠りから呼び起こされた。最近はファルコンのちょっとした物音に過敏になっていて、眠りが浅いのか直ぐに目が覚める。
その時も多分ファルコンなのだろうと意識を浮上させた。でも聞いたことのないその物音に、僕はハッと目を開けた。するとどうだろう。僕の側に置いた籠の中で横向きになったファルコンが、僕と同じ淡い緑色の瞳をぱっちりと開けてムグムグ何やら言いながら僕を見つめていた。
寝返りを打ってる?早くない?そんな一瞬の思考回路を上回る驚きが僕の視界を襲った。
こちらを向いているファルコンの背中側に何やらパタパタと蠢くものがある。僕は思わずそこに何かいるのかと思って、悲鳴を上げてしまった。
バタバタと駆けつける従者や侍女、そしてパーカスが部屋に顔を覗かせて、僕が抱き上げたファルコンを息を呑んで凝視した。ああ、僕だって信じられない。
肌けた産着の隙間から白っぽい何かが覗いている。それがパタパタと時々動いていたんだから。
「パーカス!ファルコンが蝙蝠になっちゃった!」
僕が青ざめてご機嫌なファルコンの背中を覗き込むと、パーカスは産着を引きおろしてマジマジとファルコンの背中を検分した。
「テディ、コウモリとは何じゃ?…しかしこれは驚きじゃ。これは竜の翼によく似ておる。竜の子供が翼を持つのはずっと後じゃが、ファルコンは人型にその翼を持つというのじゃろうか。一体いつからこうなっているのじゃ?」
僕は時々パタパタ動く、小さな膜の様な翼をマジマジと見つめて首を振った。
「それが、この翼がパタパタする音で昼寝から目覚めて気づいた位だから、いつからかと言われたらさっきからって感じなんだけど。メダは居ないの?」
パーカスは黙って首を振った。…あの神様はいつも肝心な時に居ないな。
すると僕の腕の中でムグムグ言っていたファルコンは、周囲の喧騒を他所に顔を僕の胸にしきりに擦り付けていたと思ったら目を閉じて眠り始めてしまった。
「…テディ、見るのじゃ。」
囁き声のパーカスの視線を追うと、ファルコの背中の翼はシュルシュルと背中に吸い込まれていった。翼のあった背中の付け根付近に小さな膨らみが二つあること以外は、いつも通りのつるりとした柔らかな皮膚だ。
パーカスと僕、そして従者と侍女は黙りこんで、今の予想もしない状況を受け止めようと心を鎮めていた。最初に口を開いたのは僕だった。
「…ファルコンはバルトから竜の翼を受け継いだって事なのかな。もしかして将来飛べる様になるって事?」
そう言いながら、僕は何てありえない話なのかと笑えてきた。人型のファルコンが自在に空を飛んだら、それはそれで特別な有様だ。それとも竜化するのかな。
こんな事はいくら考えても想像の域を出ない。目の前の現実は、赤ん坊のファルコンは時々小さな翼をパタつかせるという事だ。
「しかし何とも驚いた。赤ん坊のまま空を漂う事はないかもしれんが、それこそ小さなテディぐらいになった暁には翼で飛ぶかもしれんぞ。しかしそれはそれで頭が痛い事じゃな…。」
僕はパーカスの懸念にハッとなった。確かに誰も飛べないのに、ちびっこなファルコンがパタパタ飛んでたら収集がつかない気がする。何処かに行っちゃいそうだ。
そんな想像をして僕が青ざめていると、パーカスは首を振って呟いた。
「先のことを心配してもどうなるかわからないのじゃから、考えても無駄じゃな。とりあえず、ファルコンには翼があるという事だけ皆に知らせておかないといかんな。産着もそれに見合った仕立てが必要になるじゃろうからの。」
とっても現実的なパーカスの言葉に、僕は妙に気疲れを感じてファルコンを籠にそっと寝かせた。ファルコンの良いところは日毎によく眠る様になった事だ。お陰で育児チームも僕も休息が取れる。
最近は授乳も終了してミルを飲む様になったので、ある意味誰でも世話ができる様になった。僕も体力さえ戻れば学校生活に復帰も可能だろう。
僕は籠の中のファルコンをじっと見つめながら呟いた。
「今のファルコンって僕が知ってる赤ん坊とそんなに違わないんだ。でも受け継いだ竜人の血がこうやって違いを見せつけてくるのかもしれないね。でも良かったよ、パーカスやローズさんが居てくれて。
バルトはほとんど竜人の子供を知らないみたいだから。竜人は子供が生まれにくいでしょう?バルトも一人っ子だしね?」
子育て経験のある二人が側にいて幸いだった。バルト自身も家柄的にほとんど子守に丸投げな状況で成長したみたいだった。
だから毎日バルトは帰宅早々ファルコンをそっと抱き上げて、優しい表情を浮かべて囁いた。
「毎日こうしてファルコンの成長を見られるのがどんなに幸せな事か分からないよ。それにこの子は成長著しいだろう?見逃すのが不安なんだ。この間も数日居ない間に見た目からして変化があったからね。
テディそっくりなこの瞳も、私には愛しくてたまらないよ。」
最近は騎士団長に頼んで遠征に派遣されない様にも頼んでいるみたいだ。僕はこの過保護ぶりな父親をチラッと見上げて口を尖らせた。
「バルトがファルコンに愛情を注ぐのは嬉しいけど、僕にもただいまの口づけぐらいして欲しいな。」
ファルコンを抱えたまま僕の隣に腰を下ろしたバルトは、僕にギラついた眼差しを向けて言った。
「そんな可愛い事言うのかい?出産してから、テディの輝きは増すばかりなのに?直ぐに寝室へ連れ攫わない様に我慢してるんだよ、テディ。まぁ今は我慢して…。」
そう言って僕らは微笑み合って唇を押し付け合った。
「…まだ僕の身体が戻らないしね。ふふ、ロバートも今の遠征から帰ってきたらバルトと同じ事言いそうだね。騎士団にも育休が必要かもね?」
そんな会話を思い出しながら、この衝撃的なニュースを彼らがどう受け止めるのか少し楽しみになってしまった。
先に帰ってきたロバートは、僕を熱烈に抱きしめて息をつかせないキスをしてから、侍女からご機嫌なファルコンを受け取った。嬉々としてファルコンにミルを飲ませながら、僕からの驚きの報告を聞きながら目を丸くしてファルコンを見つめた。
「そんな事があったのかい?翼?信じられないけど、テディがこの世界にいる事や、龍神様も存在自体予想以上なのだから、そんな事もあるんだろうって感じだ。
確かにパーカス殿の言う通り、今から心配してもしょうがないんだけど。ああ、心配だ!ファルコン、勝手に何処か飛んで行かないでおくれよ?」
結局ファルコンの翼は気まぐれに時々生えてパタパタするせいで、父親たちがそれを目にしたのは随分経ってからだった。待ちくたびれた彼らがその可愛いパタパタを見た時は、期待と想像の上をいった様子で、二人して大興奮だったのが面白すぎた。
「テディはしょっちゅう見てるからそんな笑っていられるんだよ。ああ、こんなに可愛いパタパタを見逃していたなんて、ずっと仕事に行かずに家に居れば良かった…!」
そんなロバートにバルトも重々しく頷いた。
「ああ、その通りだ。私もテディの言う育休を騎士団長に頼むことを本気で考えた方が良さそうだ。」
二人で大真面目に話し合っているのを眺めながら、僕は肩をすくめて言った。
「もし二人が育休取るなら、僕は王立学校に復帰しようかな。体力も戻ってきたしね?」
すると、二人が顔を見合わせてから僕をじっと見つめた。…ああ。そっちの復帰も?うん。まぁ。ありかもね?
★新作BL【ハーレムBLゲーム、転生の俺にはデスゲーム】
題名通りの軽いBL作品ですが昨日から公開開始しました💕毎日18時更新予定です💫
よろしくお願いします!
けれど一見人間の赤ん坊に見えて、ファルコンは人間の僕と竜人のバルト、そして多分龍神の加護付きの赤ん坊だという事を僕はまざまざと思い知らされた。
ある日僕はファルコンの眠っている籠のそばで惰眠を貪っていた。まだ学校へ復帰する程には体力が戻っていなかった僕は、いわゆる産休中だった。
微かな羽音がして、僕は眠りから呼び起こされた。最近はファルコンのちょっとした物音に過敏になっていて、眠りが浅いのか直ぐに目が覚める。
その時も多分ファルコンなのだろうと意識を浮上させた。でも聞いたことのないその物音に、僕はハッと目を開けた。するとどうだろう。僕の側に置いた籠の中で横向きになったファルコンが、僕と同じ淡い緑色の瞳をぱっちりと開けてムグムグ何やら言いながら僕を見つめていた。
寝返りを打ってる?早くない?そんな一瞬の思考回路を上回る驚きが僕の視界を襲った。
こちらを向いているファルコンの背中側に何やらパタパタと蠢くものがある。僕は思わずそこに何かいるのかと思って、悲鳴を上げてしまった。
バタバタと駆けつける従者や侍女、そしてパーカスが部屋に顔を覗かせて、僕が抱き上げたファルコンを息を呑んで凝視した。ああ、僕だって信じられない。
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「パーカス!ファルコンが蝙蝠になっちゃった!」
僕が青ざめてご機嫌なファルコンの背中を覗き込むと、パーカスは産着を引きおろしてマジマジとファルコンの背中を検分した。
「テディ、コウモリとは何じゃ?…しかしこれは驚きじゃ。これは竜の翼によく似ておる。竜の子供が翼を持つのはずっと後じゃが、ファルコンは人型にその翼を持つというのじゃろうか。一体いつからこうなっているのじゃ?」
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「それが、この翼がパタパタする音で昼寝から目覚めて気づいた位だから、いつからかと言われたらさっきからって感じなんだけど。メダは居ないの?」
パーカスは黙って首を振った。…あの神様はいつも肝心な時に居ないな。
すると僕の腕の中でムグムグ言っていたファルコンは、周囲の喧騒を他所に顔を僕の胸にしきりに擦り付けていたと思ったら目を閉じて眠り始めてしまった。
「…テディ、見るのじゃ。」
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「…ファルコンはバルトから竜の翼を受け継いだって事なのかな。もしかして将来飛べる様になるって事?」
そう言いながら、僕は何てありえない話なのかと笑えてきた。人型のファルコンが自在に空を飛んだら、それはそれで特別な有様だ。それとも竜化するのかな。
こんな事はいくら考えても想像の域を出ない。目の前の現実は、赤ん坊のファルコンは時々小さな翼をパタつかせるという事だ。
「しかし何とも驚いた。赤ん坊のまま空を漂う事はないかもしれんが、それこそ小さなテディぐらいになった暁には翼で飛ぶかもしれんぞ。しかしそれはそれで頭が痛い事じゃな…。」
僕はパーカスの懸念にハッとなった。確かに誰も飛べないのに、ちびっこなファルコンがパタパタ飛んでたら収集がつかない気がする。何処かに行っちゃいそうだ。
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「そんな事があったのかい?翼?信じられないけど、テディがこの世界にいる事や、龍神様も存在自体予想以上なのだから、そんな事もあるんだろうって感じだ。
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そんなロバートにバルトも重々しく頷いた。
「ああ、その通りだ。私もテディの言う育休を騎士団長に頼むことを本気で考えた方が良さそうだ。」
二人で大真面目に話し合っているのを眺めながら、僕は肩をすくめて言った。
「もし二人が育休取るなら、僕は王立学校に復帰しようかな。体力も戻ってきたしね?」
すると、二人が顔を見合わせてから僕をじっと見つめた。…ああ。そっちの復帰も?うん。まぁ。ありかもね?
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