126 / 210
学生の本分
困りごと
しおりを挟む
僕はトレーに置かれた手紙を手に取ると、差出人を確認した。このブレーベルの屋敷に移り住んでからというもの、手紙が頻繁に届く様になった。ロバートや、バルトさん、それに何故かゲオルグのお兄ちゃんのミチェル様から。
あの夜会の時にシンディが慌てた様に何か言ってたけど、何だっけ。婚約がどうのとか?手紙にはそれっぽいことは全然書いてなくて、ただ王都での王立学園の出来事が少し書いてあるだけだ。
ミチェルの考えていることはまるで不明だ。僕はため息をつくと、ゲオルグにこんな事は聞けないよねと顔を顰めた。
ロバートやバルトさんが僕に目を掛けてくれているというか、好意を寄せてくれているのは自覚している。でも僕はまだ自分が学生の身分だという事に逃げて、正面から向き合うのを避けているんだ。
実際彼らをパートナーとして選ぶには、僕は色々な事が未熟だ。キスのひとつでも圧倒される時があるのにね。でも僕が彼らを将来的にパートナーとして考え始めている事に、すっかりこの異世界に染まってしまったと一人笑ってしまった。
僕は元々男性の方を好きになるタチなのかもしれない。そうでなかったら、きっと迫られても恐怖しか感じないだろう。
自分の事など、色々と経験してみないと分からないものだ。そう言う意味では女性との絡みがないからアレだけど、どうしたってシンディを筆頭に、僕に彼女たちをどうにか出来る気がしないから触指が伸びないのも事実なんだ。
僕はメダの笑い声がした気がして、後ろを振り返った。こうやってグダグダ考え込んでいると、メダが揶揄う様に何か言ってきたので、僕も被害妄想がすごい。彼は深い眠りについてるはずだから、あり得ない筈なのにね。ふふ。
そんな僕に衝撃的な出来事があった。いつもの様に学校へ行くと、何やら教室がザワザワしている。後ろからゲオルグがやって来て僕の後ろから顔を覗かせて呟いた。
「誰だ、発情したのは。」
僕はゲオルグを見上げて尋ねた。
「…発情って言った?それってどう言う事?」
するとゲオルグが僕をじっと見つめてから、口に指を立てて黙る様にジェスチャーした。
よく分からないまま教室に入ると、先生が二人慌てた様にやって来て、机に突っ伏している生徒を立ち上がらせて連れて行った。顔が赤らんで呼吸も速かったから、具合が悪いのかもしれない。
僕が机に座ると周囲の生徒たちが目配せをしてクスクス笑っている。やっぱり発情というのと関係があるのかな。獣人だから、もしかしてその手の話が関係するのかもしれない。僕が知っているのは猫の発情くらいだけど。
「私たちの年齢だと急に来て困る事あるよね。だから普段から発散しておかないとヤバいんだって。ディーって淡白そうだけど、竜人だって若いと発情期あるって聞いた事あるよ。発散した方が良くない?」
シンディにそう指摘されて、僕は黙りこくってしまった。人間て発情期あったっけ。いや、ない筈だ。と言うかいつでも発情期になれると言う意味では何とも言えない種族だな、僕って。
とは言え動物でもあるまいし、獣人がそんな発情期に振り回されている感じはないけど…。
「あのね?発情期ってどう言うこと?」
僕が声を潜めてシンディに囁くと、まさにニンマリとした表情で僕に目配せした。
「聞きたい?まったく他人にそんな事を聞くディーが危なっかしいから特別に教えてあげるけど、取り敢えず教室で話すことでもないかな。聞きたいヤツらが聞き耳立ててるからね?」
そう言って周囲を見回した。途端に机をガタゴト言わせて、皆素知らぬ振りで周囲と話し始めた。そして顔を顰めたゲオルグが僕を見てため息をついた。
結局昼休みに、僕らは三人で裏庭のベンチに座っていた。ベンチ同士が離れているせいで、話の内容を聞かれることも無さそうだ。
「それで?発情期の何が知りたい訳?て言うかディーって成熟してるって言わなかった?それって発情期が来たって事なんじゃないの?違うの?」
僕はいきなりの先制パンチに息を殺した。どうも僕の思ってた成熟とは別物だったみたいだ。僕は恐る恐る尋ねた。
「…だから発情期って何?」
「発散したくてたまらなくなるって事だ。しかも最初の数回の発情期は強烈だからな。一人でやり過ごすには限界がある。今日のクラスメイトは多分まだ何度も来てないんだろう。それであんな風になったんだ。
それよりもディーは成熟してるって言わなかったか?発情期が来たんじゃないのか?」
あら、困った。認識の違いというより、種族の違いなんだけど。僕は話をすり替えるべく質問を続けた。
「ね、最初の数回が過ぎれば、我慢出来ないほどにはならないの?」
ゲオルグとシンディがお互いを見つめ合って首を傾げた。
「私は発情期が早かったからさ、遊び仲間と処置し合いっこしてる間にヤバいのは来なくなったな。多分高等学院の学生で発情期来る方が珍しいんじゃないのかな。ね?ゲオルグ。」
ゲオルグは僕をじっと見つめて頷いた。
「…多分ディーはまだ身体が出来上がってないから、発情期自体が遅いんじゃないか?」
僕は二人の視線を逃れてボソリと呟いた。
「成熟はしてるよ…?発情期ってえっちしたくて堪らなくなるって事?確かにそんなのは経験ないけど。」
するとシンディは僕の肩に手を回して言った。
「ま、もし困ったら私も手伝ってあげるし、ゲオルグなんか喜んでやってくれるよ!ね?」
僕は何だか居た堪れなくなった。でも良く考えたら僕に発情期が来るとは思えないし、他人事だ。だから二人ににっこり笑って言ったんだ。その時は宜しくねって。
それから二週間後、僕は朝から妙な気分だった。身体が敏感でピリピリする。しかも朝から僕の分身がマッスル元気でしょうがなく抜いたんだけど、そんな事初めてだった。
パーカスが僕の顔を見て眉を顰めた。
「テディ、体調が悪いのかの。熱っぽそうじゃ。」
僕は確かにぼうっとしていたけれど、だからと言って元気が無いわけでもなかった。だからパーカスが言った言葉にギョッとしたんだ。
「もしかして発情期が来たとかじゃないのかのう。」
僕は慌てて首を振ってパーカスに言った。
「パーカス!人間に発情期みたいのは無いよ!人間はスイッチが入ればいつでも発情期みたいなもんだから、あれだけど。確かにシンディに獣人には最初何度か発情期が来るって聞いたけど、僕は関係ないんじゃ無い?」
けれどもパーカスは心配そうに僕をじっと見つめて言った。
「じゃが、テディは魔力もあるし、自分の世界とは違った生活をしておるじゃろう?何が起きても不思議はないと思うのじゃ。」
パーカスにそう言われて、確かにそうかもしれないと思ったけれど、だからって発情期は無いと思った。結局熱は無いし、身体の調子も落ち着いたので、僕は心配そうに僕を見つめるパーカスを振り切る様に、カラ元気を出して学院へと向かった。
僕自身、自分に発情期が来るとか考えたくなかった。欲情して色魔みたいになるとか勘弁してほしい。もっとも歩いているうちに僕はいつも通りの調子が出て来て、朝のあの感じは風邪の引き始めだったのかもしれないと思い込む事にした。
教室に入ると、パッと皆の視線が僕を捉えた。僕は急に心配になって来た。僕は人間、発情期なんてない。そう自分に言い聞かせながら席につくと、やっぱりいつもより視線を感じる。
ゲオルグと仲良しのオオカミ族のアガードが、僕の側に立って何か言いたそうだ。
「…なぁ、ディー。その勘違いだったらすまんけど、もしかして何かあった?」
僕は顔を顰めてアガードを見上げた。
「…何かって、なに?」
するとアガードは髪を掻きむしって上を見上げて呻いた。
「くそー!ディーがめちゃくちゃ可愛く見える!ヤバい、マジで!俺もう卒業した筈なんだ!」
なんか怖い…。アガードが妙な興奮状態で一人苦悩して悶えている。僕は不安を感じて周囲を見回した。すると何だか皆僕を熱い眼差しでじっと見つめてくるじゃないか。
身の危険を感じて身体を強張らせていると、教室の扉が大きな音を立てた。
皆がハッとしてそちらに注意を向けると、ゲオルグが酷く怒った様子で教室を睨み回した。
廊下を走って来た聞き慣れた軽快な足音にホッとすると、ゲオルグの肩から顔を覗かせたシンディが教室の異様な雰囲気に目を見開いて、それから僕を見て言った。
「えー?何それ。なんか、ディーいつもと違うねぇ。それってフェロモン?」
★お知らせ★
新作BL『最初から可愛いって思ってた?』本日19時より公開開始します!
大学生の初々しいイチャラブBLです♡宜しくお願いします!
あの夜会の時にシンディが慌てた様に何か言ってたけど、何だっけ。婚約がどうのとか?手紙にはそれっぽいことは全然書いてなくて、ただ王都での王立学園の出来事が少し書いてあるだけだ。
ミチェルの考えていることはまるで不明だ。僕はため息をつくと、ゲオルグにこんな事は聞けないよねと顔を顰めた。
ロバートやバルトさんが僕に目を掛けてくれているというか、好意を寄せてくれているのは自覚している。でも僕はまだ自分が学生の身分だという事に逃げて、正面から向き合うのを避けているんだ。
実際彼らをパートナーとして選ぶには、僕は色々な事が未熟だ。キスのひとつでも圧倒される時があるのにね。でも僕が彼らを将来的にパートナーとして考え始めている事に、すっかりこの異世界に染まってしまったと一人笑ってしまった。
僕は元々男性の方を好きになるタチなのかもしれない。そうでなかったら、きっと迫られても恐怖しか感じないだろう。
自分の事など、色々と経験してみないと分からないものだ。そう言う意味では女性との絡みがないからアレだけど、どうしたってシンディを筆頭に、僕に彼女たちをどうにか出来る気がしないから触指が伸びないのも事実なんだ。
僕はメダの笑い声がした気がして、後ろを振り返った。こうやってグダグダ考え込んでいると、メダが揶揄う様に何か言ってきたので、僕も被害妄想がすごい。彼は深い眠りについてるはずだから、あり得ない筈なのにね。ふふ。
そんな僕に衝撃的な出来事があった。いつもの様に学校へ行くと、何やら教室がザワザワしている。後ろからゲオルグがやって来て僕の後ろから顔を覗かせて呟いた。
「誰だ、発情したのは。」
僕はゲオルグを見上げて尋ねた。
「…発情って言った?それってどう言う事?」
するとゲオルグが僕をじっと見つめてから、口に指を立てて黙る様にジェスチャーした。
よく分からないまま教室に入ると、先生が二人慌てた様にやって来て、机に突っ伏している生徒を立ち上がらせて連れて行った。顔が赤らんで呼吸も速かったから、具合が悪いのかもしれない。
僕が机に座ると周囲の生徒たちが目配せをしてクスクス笑っている。やっぱり発情というのと関係があるのかな。獣人だから、もしかしてその手の話が関係するのかもしれない。僕が知っているのは猫の発情くらいだけど。
「私たちの年齢だと急に来て困る事あるよね。だから普段から発散しておかないとヤバいんだって。ディーって淡白そうだけど、竜人だって若いと発情期あるって聞いた事あるよ。発散した方が良くない?」
シンディにそう指摘されて、僕は黙りこくってしまった。人間て発情期あったっけ。いや、ない筈だ。と言うかいつでも発情期になれると言う意味では何とも言えない種族だな、僕って。
とは言え動物でもあるまいし、獣人がそんな発情期に振り回されている感じはないけど…。
「あのね?発情期ってどう言うこと?」
僕が声を潜めてシンディに囁くと、まさにニンマリとした表情で僕に目配せした。
「聞きたい?まったく他人にそんな事を聞くディーが危なっかしいから特別に教えてあげるけど、取り敢えず教室で話すことでもないかな。聞きたいヤツらが聞き耳立ててるからね?」
そう言って周囲を見回した。途端に机をガタゴト言わせて、皆素知らぬ振りで周囲と話し始めた。そして顔を顰めたゲオルグが僕を見てため息をついた。
結局昼休みに、僕らは三人で裏庭のベンチに座っていた。ベンチ同士が離れているせいで、話の内容を聞かれることも無さそうだ。
「それで?発情期の何が知りたい訳?て言うかディーって成熟してるって言わなかった?それって発情期が来たって事なんじゃないの?違うの?」
僕はいきなりの先制パンチに息を殺した。どうも僕の思ってた成熟とは別物だったみたいだ。僕は恐る恐る尋ねた。
「…だから発情期って何?」
「発散したくてたまらなくなるって事だ。しかも最初の数回の発情期は強烈だからな。一人でやり過ごすには限界がある。今日のクラスメイトは多分まだ何度も来てないんだろう。それであんな風になったんだ。
それよりもディーは成熟してるって言わなかったか?発情期が来たんじゃないのか?」
あら、困った。認識の違いというより、種族の違いなんだけど。僕は話をすり替えるべく質問を続けた。
「ね、最初の数回が過ぎれば、我慢出来ないほどにはならないの?」
ゲオルグとシンディがお互いを見つめ合って首を傾げた。
「私は発情期が早かったからさ、遊び仲間と処置し合いっこしてる間にヤバいのは来なくなったな。多分高等学院の学生で発情期来る方が珍しいんじゃないのかな。ね?ゲオルグ。」
ゲオルグは僕をじっと見つめて頷いた。
「…多分ディーはまだ身体が出来上がってないから、発情期自体が遅いんじゃないか?」
僕は二人の視線を逃れてボソリと呟いた。
「成熟はしてるよ…?発情期ってえっちしたくて堪らなくなるって事?確かにそんなのは経験ないけど。」
するとシンディは僕の肩に手を回して言った。
「ま、もし困ったら私も手伝ってあげるし、ゲオルグなんか喜んでやってくれるよ!ね?」
僕は何だか居た堪れなくなった。でも良く考えたら僕に発情期が来るとは思えないし、他人事だ。だから二人ににっこり笑って言ったんだ。その時は宜しくねって。
それから二週間後、僕は朝から妙な気分だった。身体が敏感でピリピリする。しかも朝から僕の分身がマッスル元気でしょうがなく抜いたんだけど、そんな事初めてだった。
パーカスが僕の顔を見て眉を顰めた。
「テディ、体調が悪いのかの。熱っぽそうじゃ。」
僕は確かにぼうっとしていたけれど、だからと言って元気が無いわけでもなかった。だからパーカスが言った言葉にギョッとしたんだ。
「もしかして発情期が来たとかじゃないのかのう。」
僕は慌てて首を振ってパーカスに言った。
「パーカス!人間に発情期みたいのは無いよ!人間はスイッチが入ればいつでも発情期みたいなもんだから、あれだけど。確かにシンディに獣人には最初何度か発情期が来るって聞いたけど、僕は関係ないんじゃ無い?」
けれどもパーカスは心配そうに僕をじっと見つめて言った。
「じゃが、テディは魔力もあるし、自分の世界とは違った生活をしておるじゃろう?何が起きても不思議はないと思うのじゃ。」
パーカスにそう言われて、確かにそうかもしれないと思ったけれど、だからって発情期は無いと思った。結局熱は無いし、身体の調子も落ち着いたので、僕は心配そうに僕を見つめるパーカスを振り切る様に、カラ元気を出して学院へと向かった。
僕自身、自分に発情期が来るとか考えたくなかった。欲情して色魔みたいになるとか勘弁してほしい。もっとも歩いているうちに僕はいつも通りの調子が出て来て、朝のあの感じは風邪の引き始めだったのかもしれないと思い込む事にした。
教室に入ると、パッと皆の視線が僕を捉えた。僕は急に心配になって来た。僕は人間、発情期なんてない。そう自分に言い聞かせながら席につくと、やっぱりいつもより視線を感じる。
ゲオルグと仲良しのオオカミ族のアガードが、僕の側に立って何か言いたそうだ。
「…なぁ、ディー。その勘違いだったらすまんけど、もしかして何かあった?」
僕は顔を顰めてアガードを見上げた。
「…何かって、なに?」
するとアガードは髪を掻きむしって上を見上げて呻いた。
「くそー!ディーがめちゃくちゃ可愛く見える!ヤバい、マジで!俺もう卒業した筈なんだ!」
なんか怖い…。アガードが妙な興奮状態で一人苦悩して悶えている。僕は不安を感じて周囲を見回した。すると何だか皆僕を熱い眼差しでじっと見つめてくるじゃないか。
身の危険を感じて身体を強張らせていると、教室の扉が大きな音を立てた。
皆がハッとしてそちらに注意を向けると、ゲオルグが酷く怒った様子で教室を睨み回した。
廊下を走って来た聞き慣れた軽快な足音にホッとすると、ゲオルグの肩から顔を覗かせたシンディが教室の異様な雰囲気に目を見開いて、それから僕を見て言った。
「えー?何それ。なんか、ディーいつもと違うねぇ。それってフェロモン?」
★お知らせ★
新作BL『最初から可愛いって思ってた?』本日19時より公開開始します!
大学生の初々しいイチャラブBLです♡宜しくお願いします!
154
お気に入りに追加
2,505
あなたにおすすめの小説
急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。
石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。
雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。
一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。
ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。
その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。
愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。

番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる