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騒めき
ミチェル兄
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「テディ、大丈夫かの。」
僕が軽食をシンディと一緒に食べていると、パーカスが僕に尋ねた。僕は口をモグモグさせながらコクリと頷いた。正直さっきは、空きっ腹にアルコールっぽいものを摂取したからぼんやりしてしまったんだ。
食べ始めたら、ずいぶん人心地ついた。僕とシンディは目の前のあれこれをガツガツしない様に口に放り込んでいた。
「ゲオルグのお家のお料理、凄く美味しいね。僕、これだけで今夜は来た甲斐があったよ。」
ゲオルグは僕たちの食べっぷりを呆れた様に眺めて言った。
「そんなに慌てて食べなくても沢山あるから…。まぁ気に入ってくれたら嬉しいよ。家令にも俺の友人が喜んでいたと伝えたら、きっと喜ぶだろう。」
僕は急に軽食コーナーにお客さんが押しかけてきた気がして、そろそろ移動しようかとお皿を従者に渡した。シンディも僕の様子を見て、慌てて食事を終えた。
「もっと食べていても良かったんだよ?」
僕がホールに歩きながらそう言うと、シンディはニヤリと笑った。
「食べるより、私には見逃したくないものがあるんだよね。」
シンディの言っている事の意味はよく分からないけれど、これから何か楽しい事が起きるんだろうか。僕がそう思いながら周囲を見渡すと、ゲオルグのお兄さんが僕らを手招きしている。
「…兄上は余計なことしか言わないから、別に行かなくてもいいぞ。」
そう嫌そうにゲオルグが眉を顰めたけれど、僕とシンディは顔を見合わせて歩き出した。
「そうは言っても、ゲオルグのお兄さんに呼ばれたら行かないわけにはいかないよ。ね、ディー。」
シンディはワクワクした気持ちを隠さずに、僕と繋いだ手を引っ張った。僕は王立学校へ行っているゲオルグのお兄さんの話も聞いてみたかったので、文句は無かった。
気が進まないゲオルグを引き連れて移動しながら、気づけば大人達は僕らを放っておいてくれることにしたらしかった。メダもこちらを見てはいるものの、パーカスら大人達と談話している。また長老の親戚の演技をする事にしたんだろうか。
僕は少し解放された気分で、ゲオルグのお兄さんのミチェル様の所まで近づいた。
「ゲオルグ、誕生日おめでとう。私も経験あるから分かるが、面倒な一方で何かと収穫もある日なのだよ。ゲオルグも何か手に入れられると良いけどね。」
そう悪戯っぽく言いながら、ゲオルグから視線を動かして僕を見つめた。
「君の事は王都でも噂になっていたよ。パーカス様の新しいご子息は特別だと。事の詳細は伝わってはこなかったけれど、皆君と会ってみたいと王立学校でも囁かれていたんだ。
私が一番の対面を果たす事が出来て嬉しいよ。学友達に良い土産話ができたから。まぁ、土産話話は君だけじゃないけどね?」
そう言って、夜会の会場を見渡した。
僕は見せ物的な存在らしいなぁ。パーカスの存在が大きいからそれも致し方がないけれど、ミチェル兄の会場に向けた視線が気になった。彼は名家の後継だから、もしかしたらメダの存在をそれとなく父親から聞いているのかもしれない。
メダの事は一体どこまで浸透しているんだろう。龍神が具現化したなんて、どんなに秘密にした所で、冗談みたいな事だから却って信憑性に欠けて気軽に口にして噂が広まりそうな気がする。
リアルな秘密は黙っていても、自分でも信じられない様な事は、思わず話してしまいがちだろうから。
「僕はゲオルグと一緒に机を並べる普通の学生ですよ?特別なことなど何もありません。愛情深いパーカスが父親になってくれたのは僕にとっては特別なことですけどね?」
そう言って微笑むと、ミチェル兄は僕をじっと見つめた。
「…そうかな?見た目からして君は他の者とはまるで違うだろう?最近この国はあちこちで不穏な話題に事欠かないけれど、いつもその話題の側にパーカス様とご子息の姿がある様だよ?
しかもその姿は伝え聞く相手によってまちまちだ。ある時は小さな幼い男の子だったり、ある時は私の目の前にいる様な若者だったり。噂というのは案外あてにならない様だね?」
王都で僕はどちらのテディでいた方が多かっただろうかと考えたけれど、どちらの姿にもなっていたので笑って誤魔化すしか無さそうだった。それにもう小さな僕で居ることの方が少なくなるだろうし。
「おかしな事を言いますね、兄上。王都の噂なんて当てにならないに決まっているじゃないですか。目の前に目にした事しか信じられるものは無いですよ。」
僕を庇ってくれたのもそうだし、ミチェル兄の前では丁寧な言い方になるゲオルグが面白くて、僕はチラッとゲオルグの顔を見て微笑んだ。
そんな僕らを見て、ミチェル兄は僕に尋ねた。
「そうかもしれない。私が見たパーカス殿のご子息は、美しくも儚いひと目を惹く若者だったと土産話に出来そうだ。それに私の弟がすっかり魅入られていたとも言うべきかな?」
僕は何でも大袈裟な物言いをするミチェル兄を呆れて見つめながら、勝手な事を言われて揶揄われているゲオルグの味方をしないといけない気分になった。
「そうなんですか?僕がゲオルグのハーレムに入ろうかと検討するくらいには、僕もゲオルグの事が好きですよ?」
するとその場の空気が一瞬物音ひとつしなくなった。直ぐにゲオルグが僕を側に引っ張り寄せて小声で言った。
「ディー、そう言う誤解を受ける様な事は言っちゃダメだ。まったくどうしてそうやって自分から火の中に飛び込む様な事をするんだ。」
僕はクスクス笑ってゲオルグを見上げた。言葉では叱っているけれど心なしか顔を赤くして嬉しげだ。うん、僕は友人の名誉を挽回出来たみたいだな。
「…君って本当興味深いね。ハーレム嫌いのゲオルグがいつの間にかハーレムを作っていたのも驚きだったが、君も随分開けっぴろげだ。
だったら私も勧誘しても構わないだろうね?王都とここでは距離もあるが、君が王都に来た暁には、是非私のハーレムの一員になる事も検討してくれたまえ。良いだろう?」
ミチェル兄がそう言うと、囲んでいたミチェル兄の取り巻きが驚いた様に騒めいた。
僕は獅子族が会って直ぐにハーレムに誘ってくる様なパリピな種族なのかなと思いながら、苦笑してミチェル兄の言葉をやり過ごした。
ミチェル兄の取り巻きが僕をじっと見つめてくるのも怖かったし、ゲオルグが妙に緊張した様子で、ミチェル兄を見つめていたのにも気づいていた。
するとシンディが急に僕の手を引っ張って必要以上に大きな声で言った。
「ね、パーカス様がディーの事呼んでたよ。行かなくちゃ。私達はこれで失礼します。ゲオルグはどうする?」
僕らは挨拶もそこそこにミチェル兄達から離れると、僕を引っ張るシンディを見上げた。ゲオルグは丁度両親に呼ばれて行ってしまった。
「シンディ、パーカス呼んでたの?」
するとシンディは大きくため息をついて言った。
「もう!本当ディーと一緒に居たら、心臓がドキドキして破裂しそうだよ!獅子族の後継者のハーレムに直に誘われるってどういう事か分かってる!?ああー、分かんないよねぇ。
あのね、それってなんて言うか、その、先の話になるかもしれないけど、ミチェル様の許嫁候補に名指しされたって事なんだけど…。しかもそれって、ゲオルグも兄上を差し置いてディーと付き合う事が出来なくなるんだよ。
いや、別に付き合うかどうかは別にしてね?ああ、やばい。兄弟でディーの取り合いとか、修羅場にも程があるでしょ!ここまでの事は私も望んでないってば!」
捲し立てる様に独り言が止まらないシンディをぼんやりと見つめながら、僕は唖然としていた。
…いや、そこに僕の意思は?知らーんてっ!!
僕が軽食をシンディと一緒に食べていると、パーカスが僕に尋ねた。僕は口をモグモグさせながらコクリと頷いた。正直さっきは、空きっ腹にアルコールっぽいものを摂取したからぼんやりしてしまったんだ。
食べ始めたら、ずいぶん人心地ついた。僕とシンディは目の前のあれこれをガツガツしない様に口に放り込んでいた。
「ゲオルグのお家のお料理、凄く美味しいね。僕、これだけで今夜は来た甲斐があったよ。」
ゲオルグは僕たちの食べっぷりを呆れた様に眺めて言った。
「そんなに慌てて食べなくても沢山あるから…。まぁ気に入ってくれたら嬉しいよ。家令にも俺の友人が喜んでいたと伝えたら、きっと喜ぶだろう。」
僕は急に軽食コーナーにお客さんが押しかけてきた気がして、そろそろ移動しようかとお皿を従者に渡した。シンディも僕の様子を見て、慌てて食事を終えた。
「もっと食べていても良かったんだよ?」
僕がホールに歩きながらそう言うと、シンディはニヤリと笑った。
「食べるより、私には見逃したくないものがあるんだよね。」
シンディの言っている事の意味はよく分からないけれど、これから何か楽しい事が起きるんだろうか。僕がそう思いながら周囲を見渡すと、ゲオルグのお兄さんが僕らを手招きしている。
「…兄上は余計なことしか言わないから、別に行かなくてもいいぞ。」
そう嫌そうにゲオルグが眉を顰めたけれど、僕とシンディは顔を見合わせて歩き出した。
「そうは言っても、ゲオルグのお兄さんに呼ばれたら行かないわけにはいかないよ。ね、ディー。」
シンディはワクワクした気持ちを隠さずに、僕と繋いだ手を引っ張った。僕は王立学校へ行っているゲオルグのお兄さんの話も聞いてみたかったので、文句は無かった。
気が進まないゲオルグを引き連れて移動しながら、気づけば大人達は僕らを放っておいてくれることにしたらしかった。メダもこちらを見てはいるものの、パーカスら大人達と談話している。また長老の親戚の演技をする事にしたんだろうか。
僕は少し解放された気分で、ゲオルグのお兄さんのミチェル様の所まで近づいた。
「ゲオルグ、誕生日おめでとう。私も経験あるから分かるが、面倒な一方で何かと収穫もある日なのだよ。ゲオルグも何か手に入れられると良いけどね。」
そう悪戯っぽく言いながら、ゲオルグから視線を動かして僕を見つめた。
「君の事は王都でも噂になっていたよ。パーカス様の新しいご子息は特別だと。事の詳細は伝わってはこなかったけれど、皆君と会ってみたいと王立学校でも囁かれていたんだ。
私が一番の対面を果たす事が出来て嬉しいよ。学友達に良い土産話ができたから。まぁ、土産話話は君だけじゃないけどね?」
そう言って、夜会の会場を見渡した。
僕は見せ物的な存在らしいなぁ。パーカスの存在が大きいからそれも致し方がないけれど、ミチェル兄の会場に向けた視線が気になった。彼は名家の後継だから、もしかしたらメダの存在をそれとなく父親から聞いているのかもしれない。
メダの事は一体どこまで浸透しているんだろう。龍神が具現化したなんて、どんなに秘密にした所で、冗談みたいな事だから却って信憑性に欠けて気軽に口にして噂が広まりそうな気がする。
リアルな秘密は黙っていても、自分でも信じられない様な事は、思わず話してしまいがちだろうから。
「僕はゲオルグと一緒に机を並べる普通の学生ですよ?特別なことなど何もありません。愛情深いパーカスが父親になってくれたのは僕にとっては特別なことですけどね?」
そう言って微笑むと、ミチェル兄は僕をじっと見つめた。
「…そうかな?見た目からして君は他の者とはまるで違うだろう?最近この国はあちこちで不穏な話題に事欠かないけれど、いつもその話題の側にパーカス様とご子息の姿がある様だよ?
しかもその姿は伝え聞く相手によってまちまちだ。ある時は小さな幼い男の子だったり、ある時は私の目の前にいる様な若者だったり。噂というのは案外あてにならない様だね?」
王都で僕はどちらのテディでいた方が多かっただろうかと考えたけれど、どちらの姿にもなっていたので笑って誤魔化すしか無さそうだった。それにもう小さな僕で居ることの方が少なくなるだろうし。
「おかしな事を言いますね、兄上。王都の噂なんて当てにならないに決まっているじゃないですか。目の前に目にした事しか信じられるものは無いですよ。」
僕を庇ってくれたのもそうだし、ミチェル兄の前では丁寧な言い方になるゲオルグが面白くて、僕はチラッとゲオルグの顔を見て微笑んだ。
そんな僕らを見て、ミチェル兄は僕に尋ねた。
「そうかもしれない。私が見たパーカス殿のご子息は、美しくも儚いひと目を惹く若者だったと土産話に出来そうだ。それに私の弟がすっかり魅入られていたとも言うべきかな?」
僕は何でも大袈裟な物言いをするミチェル兄を呆れて見つめながら、勝手な事を言われて揶揄われているゲオルグの味方をしないといけない気分になった。
「そうなんですか?僕がゲオルグのハーレムに入ろうかと検討するくらいには、僕もゲオルグの事が好きですよ?」
するとその場の空気が一瞬物音ひとつしなくなった。直ぐにゲオルグが僕を側に引っ張り寄せて小声で言った。
「ディー、そう言う誤解を受ける様な事は言っちゃダメだ。まったくどうしてそうやって自分から火の中に飛び込む様な事をするんだ。」
僕はクスクス笑ってゲオルグを見上げた。言葉では叱っているけれど心なしか顔を赤くして嬉しげだ。うん、僕は友人の名誉を挽回出来たみたいだな。
「…君って本当興味深いね。ハーレム嫌いのゲオルグがいつの間にかハーレムを作っていたのも驚きだったが、君も随分開けっぴろげだ。
だったら私も勧誘しても構わないだろうね?王都とここでは距離もあるが、君が王都に来た暁には、是非私のハーレムの一員になる事も検討してくれたまえ。良いだろう?」
ミチェル兄がそう言うと、囲んでいたミチェル兄の取り巻きが驚いた様に騒めいた。
僕は獅子族が会って直ぐにハーレムに誘ってくる様なパリピな種族なのかなと思いながら、苦笑してミチェル兄の言葉をやり過ごした。
ミチェル兄の取り巻きが僕をじっと見つめてくるのも怖かったし、ゲオルグが妙に緊張した様子で、ミチェル兄を見つめていたのにも気づいていた。
するとシンディが急に僕の手を引っ張って必要以上に大きな声で言った。
「ね、パーカス様がディーの事呼んでたよ。行かなくちゃ。私達はこれで失礼します。ゲオルグはどうする?」
僕らは挨拶もそこそこにミチェル兄達から離れると、僕を引っ張るシンディを見上げた。ゲオルグは丁度両親に呼ばれて行ってしまった。
「シンディ、パーカス呼んでたの?」
するとシンディは大きくため息をついて言った。
「もう!本当ディーと一緒に居たら、心臓がドキドキして破裂しそうだよ!獅子族の後継者のハーレムに直に誘われるってどういう事か分かってる!?ああー、分かんないよねぇ。
あのね、それってなんて言うか、その、先の話になるかもしれないけど、ミチェル様の許嫁候補に名指しされたって事なんだけど…。しかもそれって、ゲオルグも兄上を差し置いてディーと付き合う事が出来なくなるんだよ。
いや、別に付き合うかどうかは別にしてね?ああ、やばい。兄弟でディーの取り合いとか、修羅場にも程があるでしょ!ここまでの事は私も望んでないってば!」
捲し立てる様に独り言が止まらないシンディをぼんやりと見つめながら、僕は唖然としていた。
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