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本当に成るようになる?
神ちゃまといっちょ
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「んーちょ。神ちゃま、めだちちゅぎ。」
僕は仁王立ちで腕を組むと、精一杯胸を張って言った。目の前のソファに横になっている神さまは、関心がなさそうに僕をチラッと見て欠伸をした。
「…しょうがないだろう?私は腐ってもお前が言うところの神さまだよ?とは言え、確かに皆が私を崇めるばかりによそ見をして怪我をしては可哀想だ。しょうがない、もう少し手心を加えようかね?」
そう言うと立ち上がって、自分の髪を撫でた。手を下ろすのに釣られてメタリックに光っていた黄金色は深みのある緑がかった髪色に変わった。
それから僕が自分の目に指差したジェスチャーを見てため息をつくと、やれやれと言う様にあの銀の粉を塗した様なキラキラが見えなくなって灰色の瞳になった。
「まったく、神々しさが消えてしまった。でもこれで私も普通に紛れて隠密行動出来るね。まさかこんなに色々文句を言われるとは思いもしなかったね。お前は神を神とも思わない面白いヤツだ。」
僕は人間だもの。竜人も獣人も、まして龍神も大して違いはないんだよ。僕は神さまに尋ねた。
「神ちゃまってよばれちゃら、こっちょりできないのね?んー、べつの呼び方、考えないちょ…。」
すると神さまはもう一度ドサリとソファに横たわると、欠伸をした。
「お前が呼び名を考えても良いぞ。響きが良ければ採用してやる。」
龍神って、案外怠惰なタイプなのかな。僕はソファでだらしなく横になって貧乏ゆすりしている神さまを見つめた。
呼び方ね…。龍だからドラゴン?単純かな。神さまにはちょっと弱いかな。宇宙っぽいのはどうだろう。目の中に銀河が見えるし。…ドロメダ。メダ。うん悪くない。
「メダ。メダはどうでちゅか。呼びやちゅいち、お空いっぱいの、お星ちゃまの意味だち。」
神さまは僕をじっと見て、口の中で何度もメダメダと呟いていたけれど、不意に僕に言った。
「ちょっと呼んでみろ。メダって。」
僕はにっこり笑って言った。
「メダちゃま?」
神さまは寝転がったまま、もう一回呼び捨てろと言う。まったく色々要求の多い人だ。あ、神さまだ。
「メダ?…メダ、あのね、僕元気なっちゃから、塔から帰りゅの。ちゃよならよ。」
その時丁度長老達と話し合いを終えたパーカスが、マクロスを連れて部屋に戻って来た。パーカスは僕とメダをチラッと見ると咳払いして言った。
「とりあえずテディ、王都の屋敷に帰るとしよう。…龍神殿はいかがいたしますかの。龍神様のそのお身体は、しばらく今世に有ると言う事なのですかのう。」
するとメダはのんびり起き上がって、さも当然の様に言った。
「そうだな。私もそやつ、テディと一緒に行くぞ。」
僕はさっきお別れの挨拶をしたのに騙されてくれない神さまに、思わず顔を顰めた。メダは僕にニンマリ笑って、先に立って歩き出した。
「私をここに引っ張り出したのはテディだから、共に在るべきだな?そんな顔をするな。お前の魔素は時々しか食べないからな?」
パーカスが僕をサッと抱き上げて、困った様な表情で僕を見つめて言った。
「まぁ、成るようになるじゃろう。私も塔にそういつまでも居るよりは、龍神殿と一緒でも我が屋敷の方が良いからの。」
僕たちが長い廊下を歩いていると、前方から長老と数人が歩いて来た。皆メダをマジマジと見つめている。きっとちょっと地味になったので驚いているのかもしれない。
こうしてキラキラを除去すると、案外埋没しそうだ。
「長老、私はこやつと行くぞ。」
メダがそう言って立ち去ろうとすると、マクロスが一人跪いてパーカスに言った。
「龍神様、パーカス殿、テディ様、私を共に連れて行っては頂けませんか?」
他の薄紫色のローブの獣人達は驚いたように騒めいた。けれども長老は、まるでマクロスがそう言い出すのを知っているかのような表情で見下ろすのを僕は見た。
「そうだな、便利そうだ。長老、こやつを連絡係として連れて行くぞ。」
まったく、パーカスのお屋敷なのにメダは勝手に決めちゃって。僕がパーカスを見上げると、やれやれと言う表情でパーカスはマクロスに言った。
「辺境まで連れて行くかは決めかねるが、取り敢えず王都に滞在中は共におると良い。」
すると、マクロスは嬉しげにメダと僕を見て微笑んだ。
「私、マクロス、誠心誠意仕えさせていただきます。」
僕らの話が決まったのを眺めて、長老は僕を見つめながらパーカスに言った。
「これから龍神様が一緒だからの。テディに何が起きるかは分からなくなった。まぁテディを気に入っているのは間違いない訳じゃから、危険はないと思うがのう。何かあったら、マクロスをよこしなさい。」
結局僕らは塔が用意してくれた二頭立てダダ鳥に乗って、久しぶりに街中へと繰り出した。そう言えば僕は目覚めるまで眠っていただけだけど、パーカスはずっと塔に篭っていたんだろうか。
「ぱーかちゅ、ずっと塔にいちゃ?」
パーカスは僕を抱っこしながら言った。
「ああ、テディがいつ目覚めるやもしれぬと思うと、塔から出る気になれなんだのよ。そう言えばブレーベルの街の高等学院はテディが倒れて以来、大騒ぎになっているかもしれんの。」
僕はそう言えばゲオルグとチュウしてたんだと、不意に余計な事を思い出してしまった。そんな焦った空気を感じたのか、メダは僕にわざとなのか、そうじゃ無いのか分からないけれど余計な事を言った。
「テディ、そう言えばお前あの時大きかったな。お前の魔素が驚く味わいで思わず貪ってしまったが。あいつらお前が縮んで随分びっくりしていたぞ?
それに塔で味わった魔素とは、また別の味がした。強いて言うなら、あの時は誰か別の魔素が混ざっていたような…。私はお前だけの味の方が美味だな。」
僕はパーカスとマクロスの視線が刺さった気がした。ゲオルグとチュウしたのがバレたかな…?けれどそんな事より、あの生け贄の台の上で意識を飛ばした以降の話は聞いてなかった。すっかりメダに振り回されてた!
「ぱーかちゅ、僕チビになっちぇた?」
僕はゲオルグとシンディ、あるいは学院関係者に今の僕の姿を見られてしまったのかと顔を顰めた。そうなると、ディーとして学院に通うことも出来なくなるのかな。
「…ゲオルグが気を利かせて、学院長に直接連絡したのじゃよ。テディは目は覚めなかったものの、命には別状は無かったからの。学院長が私とブレート殿を呼び出して、テディを回収したのじゃ。
それから祭壇で変幻して眠ってしまったと言う状況が状況だったからの、塔の長老に相談することにして眠るテディを運んだのじゃよ。
ゲオルグ達はテディとは面識があったじゃろう?何となく色々察した様子じゃったわ。だから学院では一部の者しか知らん事じゃ。」
良かった。学院の皆にバレた訳じゃないみたいだ。僕がホッとしていると、メダがパーカスに言った。
「テディは大きい時は学院に通っているのか。だったら私も行かねばな。魔素に別の味わいが混じるのは避けなくては。飽きたらそれも一興だが、まだ飽きるほど味わってないからな。」
僕らはギョッとしてメダを見た。やっぱり僕って神さまの生け贄じゃない?僕はこの人でなしの龍神のデザートになってしまったんだ。
「いや!まそあげにゃい!」
するとメダは眼の中に銀の粒子を巡らせて底知れない笑みを浮かべて言った。
「そう言うな。神を怒らせたくはないだろう?それにちゃんとご利益もあるから、な?」
…御利益?ご利益は気になるけど、色々バレちゃうのが嫌なんだってば!メダのせいで、パーカスがさっきから僕を疑いの目で見てるんだもん!
僕は仁王立ちで腕を組むと、精一杯胸を張って言った。目の前のソファに横になっている神さまは、関心がなさそうに僕をチラッと見て欠伸をした。
「…しょうがないだろう?私は腐ってもお前が言うところの神さまだよ?とは言え、確かに皆が私を崇めるばかりによそ見をして怪我をしては可哀想だ。しょうがない、もう少し手心を加えようかね?」
そう言うと立ち上がって、自分の髪を撫でた。手を下ろすのに釣られてメタリックに光っていた黄金色は深みのある緑がかった髪色に変わった。
それから僕が自分の目に指差したジェスチャーを見てため息をつくと、やれやれと言う様にあの銀の粉を塗した様なキラキラが見えなくなって灰色の瞳になった。
「まったく、神々しさが消えてしまった。でもこれで私も普通に紛れて隠密行動出来るね。まさかこんなに色々文句を言われるとは思いもしなかったね。お前は神を神とも思わない面白いヤツだ。」
僕は人間だもの。竜人も獣人も、まして龍神も大して違いはないんだよ。僕は神さまに尋ねた。
「神ちゃまってよばれちゃら、こっちょりできないのね?んー、べつの呼び方、考えないちょ…。」
すると神さまはもう一度ドサリとソファに横たわると、欠伸をした。
「お前が呼び名を考えても良いぞ。響きが良ければ採用してやる。」
龍神って、案外怠惰なタイプなのかな。僕はソファでだらしなく横になって貧乏ゆすりしている神さまを見つめた。
呼び方ね…。龍だからドラゴン?単純かな。神さまにはちょっと弱いかな。宇宙っぽいのはどうだろう。目の中に銀河が見えるし。…ドロメダ。メダ。うん悪くない。
「メダ。メダはどうでちゅか。呼びやちゅいち、お空いっぱいの、お星ちゃまの意味だち。」
神さまは僕をじっと見て、口の中で何度もメダメダと呟いていたけれど、不意に僕に言った。
「ちょっと呼んでみろ。メダって。」
僕はにっこり笑って言った。
「メダちゃま?」
神さまは寝転がったまま、もう一回呼び捨てろと言う。まったく色々要求の多い人だ。あ、神さまだ。
「メダ?…メダ、あのね、僕元気なっちゃから、塔から帰りゅの。ちゃよならよ。」
その時丁度長老達と話し合いを終えたパーカスが、マクロスを連れて部屋に戻って来た。パーカスは僕とメダをチラッと見ると咳払いして言った。
「とりあえずテディ、王都の屋敷に帰るとしよう。…龍神殿はいかがいたしますかの。龍神様のそのお身体は、しばらく今世に有ると言う事なのですかのう。」
するとメダはのんびり起き上がって、さも当然の様に言った。
「そうだな。私もそやつ、テディと一緒に行くぞ。」
僕はさっきお別れの挨拶をしたのに騙されてくれない神さまに、思わず顔を顰めた。メダは僕にニンマリ笑って、先に立って歩き出した。
「私をここに引っ張り出したのはテディだから、共に在るべきだな?そんな顔をするな。お前の魔素は時々しか食べないからな?」
パーカスが僕をサッと抱き上げて、困った様な表情で僕を見つめて言った。
「まぁ、成るようになるじゃろう。私も塔にそういつまでも居るよりは、龍神殿と一緒でも我が屋敷の方が良いからの。」
僕たちが長い廊下を歩いていると、前方から長老と数人が歩いて来た。皆メダをマジマジと見つめている。きっとちょっと地味になったので驚いているのかもしれない。
こうしてキラキラを除去すると、案外埋没しそうだ。
「長老、私はこやつと行くぞ。」
メダがそう言って立ち去ろうとすると、マクロスが一人跪いてパーカスに言った。
「龍神様、パーカス殿、テディ様、私を共に連れて行っては頂けませんか?」
他の薄紫色のローブの獣人達は驚いたように騒めいた。けれども長老は、まるでマクロスがそう言い出すのを知っているかのような表情で見下ろすのを僕は見た。
「そうだな、便利そうだ。長老、こやつを連絡係として連れて行くぞ。」
まったく、パーカスのお屋敷なのにメダは勝手に決めちゃって。僕がパーカスを見上げると、やれやれと言う表情でパーカスはマクロスに言った。
「辺境まで連れて行くかは決めかねるが、取り敢えず王都に滞在中は共におると良い。」
すると、マクロスは嬉しげにメダと僕を見て微笑んだ。
「私、マクロス、誠心誠意仕えさせていただきます。」
僕らの話が決まったのを眺めて、長老は僕を見つめながらパーカスに言った。
「これから龍神様が一緒だからの。テディに何が起きるかは分からなくなった。まぁテディを気に入っているのは間違いない訳じゃから、危険はないと思うがのう。何かあったら、マクロスをよこしなさい。」
結局僕らは塔が用意してくれた二頭立てダダ鳥に乗って、久しぶりに街中へと繰り出した。そう言えば僕は目覚めるまで眠っていただけだけど、パーカスはずっと塔に篭っていたんだろうか。
「ぱーかちゅ、ずっと塔にいちゃ?」
パーカスは僕を抱っこしながら言った。
「ああ、テディがいつ目覚めるやもしれぬと思うと、塔から出る気になれなんだのよ。そう言えばブレーベルの街の高等学院はテディが倒れて以来、大騒ぎになっているかもしれんの。」
僕はそう言えばゲオルグとチュウしてたんだと、不意に余計な事を思い出してしまった。そんな焦った空気を感じたのか、メダは僕にわざとなのか、そうじゃ無いのか分からないけれど余計な事を言った。
「テディ、そう言えばお前あの時大きかったな。お前の魔素が驚く味わいで思わず貪ってしまったが。あいつらお前が縮んで随分びっくりしていたぞ?
それに塔で味わった魔素とは、また別の味がした。強いて言うなら、あの時は誰か別の魔素が混ざっていたような…。私はお前だけの味の方が美味だな。」
僕はパーカスとマクロスの視線が刺さった気がした。ゲオルグとチュウしたのがバレたかな…?けれどそんな事より、あの生け贄の台の上で意識を飛ばした以降の話は聞いてなかった。すっかりメダに振り回されてた!
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僕はゲオルグとシンディ、あるいは学院関係者に今の僕の姿を見られてしまったのかと顔を顰めた。そうなると、ディーとして学院に通うことも出来なくなるのかな。
「…ゲオルグが気を利かせて、学院長に直接連絡したのじゃよ。テディは目は覚めなかったものの、命には別状は無かったからの。学院長が私とブレート殿を呼び出して、テディを回収したのじゃ。
それから祭壇で変幻して眠ってしまったと言う状況が状況だったからの、塔の長老に相談することにして眠るテディを運んだのじゃよ。
ゲオルグ達はテディとは面識があったじゃろう?何となく色々察した様子じゃったわ。だから学院では一部の者しか知らん事じゃ。」
良かった。学院の皆にバレた訳じゃないみたいだ。僕がホッとしていると、メダがパーカスに言った。
「テディは大きい時は学院に通っているのか。だったら私も行かねばな。魔素に別の味わいが混じるのは避けなくては。飽きたらそれも一興だが、まだ飽きるほど味わってないからな。」
僕らはギョッとしてメダを見た。やっぱり僕って神さまの生け贄じゃない?僕はこの人でなしの龍神のデザートになってしまったんだ。
「いや!まそあげにゃい!」
するとメダは眼の中に銀の粒子を巡らせて底知れない笑みを浮かべて言った。
「そう言うな。神を怒らせたくはないだろう?それにちゃんとご利益もあるから、な?」
…御利益?ご利益は気になるけど、色々バレちゃうのが嫌なんだってば!メダのせいで、パーカスがさっきから僕を疑いの目で見てるんだもん!
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