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ちっちゃな身体じゃ物足りない?
消息不明
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朝から酷い騒ぎだった。あのパーカスと砦所属の王国騎士がニ名ほど、朝になっても森から戻ってこなかったのだから当然と言えばそうだ。僕は大人しく朝食を食べながら、ジェシーのお父さんの所に来る大人達の会話を盗み聞いた。
どうも何の手掛かりも無いみたいだった。あのパーカスが消息不明になるなんて、ありえない事だ。だから皆途方に暮れている。ジェシーのお母さんは心配そうな表情を時折見せながらも、僕の前では明るい声を出していつも通りに振る舞っていた。
「テディ、お腹はいっぱいになったかしら。良かったわ、隠者様がテディの荷物を置いて行ってくれて。着替えとか分かるかしら?」
僕は余計な事を言わずに荷物を受け取ると、中にあるものを確認した。突発的な事が起きても大丈夫な様に、準備万端だった。僕は大丈夫だと頷くと、ジェシーの部屋へとジェシーと二人で荷物を運んだ。
ジェシーの部屋で、僕は自分の大きな服を取り出してベッドに放ると、ダグラスに会う必要があると思った。きっとダグラスも報告を受けて対処に忙しいだろう。でも捜索に僕も連れて行くべきなんだ。その話を直接しなくては。
ジェシーを驚かせてしまうけど、躊躇している時間は無い。僕はお気に入りのミニリュックの二重底から薬を出すと、一粒口に放り込んだ。直ぐにムズムズした身体の変化を感じて、僕は慌ててパジャマを脱ぎながらジェシーに言った。
「じぇちー、ぼくね、塔の長老から時々薬を飲めって言われてるんだ。だからびっくりしないでね。」
口が回る様になったのと同時に目線が高くなって、目を丸くしたジェシーが僕を見上げている。
「僕、魔素が身体に溜まりすぎちゃうみたいで、たまにこうして大きくならないといけないんだ。この事は他の人には内緒にしてね?」
コクコクと頷くジェシーににっこり笑って、僕はベッドの上の服を急いで着ると、荷物の中から靴を取り出して履いた。長い髪はしょうがないので部屋にあった紐で括った。それから迷ったけれど、ジェシーに頼んだ。
「ジェシーのお父さんとお母さんを説得する時間は無いんだ。だから、僕は直接パーカスを助けるためにダグラスに話をつけに行くよ。だからもしお父さん達に僕のことを聞かれたら、大きくなって出て行ったって言っておいてくれる?もし必要ならダグラスに聞いて欲しいって、伝えておいて?お願いね、ジェシー。」
僕はジェシーが親に問い詰められて大変な事になる気がしたけど、もう後は任せて窓を乗り越えて庭に降り立った。それから戸惑いながら僕を見送るジェシーの視線を感じながら走り出した。
ダグラスのいそうな場所は、やっぱり森の入り口だろう。ここからは少しあるけれど、決して遠い訳ではない。何といっても辺境の街はそう広いわけでも無いんだから。
息を切らして走っていると、僕を見て驚いた表情の領民とすれ違った。確かに長い黒髪を振り乱して走る得体の知れない人物がいたら驚くだろう。ここは何と言っても住民同士知り合いばかりの狭い町なんだから。
森の入り口まで到着すると、案の定ダグラスが数人の領民と、ひと目で偉い騎士と分かる人物に囲まれて話し合っていた。
「ダグラス!」
僕がそう呼びかけると、驚いた顔でダグラスは目を見開いた。それから慌てて彼らの中から抜け出して僕のところへやって来て、声を潜めて問いかけて来た。
「…テディ!一体どうしてその姿…。まさか。ダメだ、絶対にダメだぞ。」
僕が何も言わないうちに反対されてしまった。まったく、ダグラスの勘の良さはピカイチだよ。僕は苦笑すると、それでも真顔になってダグラスに言った。
「ダグラスは知らないかもしれないけど、僕の魔法適性は想像以上だよ。もしこの中でパーカスの元に辿り着けるとしたら、僕に一番チャンスがあると思う。むしろ闇雲に森に入って魔物に出くわして時間を無駄にしちゃダメだ。
あのパーカスが森から出てこないのは、それなりに大きな危機があったと言う事でしょう?僕はお父さんを助けるよ。息子なんだから。」
僕の真剣な言葉に、ダグラスは眉間の皺を深くしたけれど、ため息をついて言った。
「…何か秘策があるのか?ここから半刻ほど森に入った所でパーカス殿は西に道を逸れたんだ。何か聞こえた様だと戻ってきた領民が言っていた。それを確認しに行った様だ。パーカス殿が無視できないその音の正体も分からないのが現状だ。
実際朝一で周辺を探したが何も手掛かりは得られなかった。森の道は一晩で余程の足跡でない限り消えてしまうからな。」
ダグラスの教えてくれた状況に、僕もまた眉を顰めた。パーカスが無視出来なかった音の正体、それが今回の消息不明の原因だろう。突発的に事故や事件が起きたに違いない。
「ダグラス、僕は魔力を見ることが出来るんだ。だから魔物を避けて行くこともできるし、パーカスの放った魔力は感じ取れると思う。捜索隊の目になるよ。一緒に行く。」
ダグラスに連れられて捜索隊に合流すると、ザワザワと驚いた様子の屈強な獣人達の視線が集まった。目の前の騎士はもしかしたらジャックのお父さんかもしれない。白い飾り羽根が耳の下にチラリと見えている。
「警備隊長、この子はパーカス殿の縁戚の子だ。成りは小さいが、魔力はパーカス譲りだ。」
僕はジャックのお父さんに反対されたら終わりだと、ダグラスを遮って言った。
「僕ならパーカスの居所を突き止めることが出来ますよ。後、捜索隊が無駄な魔物にも遭遇しない様に誘導できます。取り敢えずパーカスや騎士達の元に駆けつけるのが一番優先されますよね。反対されようが、僕は行きます。
あ、そうだ。ダグラス、一番軽い魔剣手に入らないかな。流石に僕も丸腰はちょっとね。」
そう僕がダグラスに尋ねていると、警備隊長であるジャックのお父さんが、腰に刺した鞘に入った細い剣を僕に差し出した。
「君の様な若すぎる子供を連れて行くのは気が進まないが、君は役に立ちそうだ。これは接近戦用の予備の様なものだが、これを渡しておく。…魔力を帯びさせなければ、ただの細い剣でしかない。分かったか?」
僕は有り難く警備隊長から細いコンパクトな剣を受け取ると、ダグラスが誰かに取ってこさせたベルトを付けて腰に刺した。僕が参加することに眉を顰めた獣人もいたけれど、流石に警備隊長が許可した事に異議を唱える者はいない様だった。
「俺は領主だから行けないが、彼らを絶対連れ帰ってくれ。…ディー、怪我するなよ。パーカスが悲しむ。」
そう言ってダグラス達が見送る中、僕は先頭の中年の砦の騎士の後について森に入った。捜索隊は少数精鋭なのか、騎士が隊長含む三名、辺境の強者が二名、そして僕の合わせて六名だった。
「お嬢ちゃん、本当に一緒に来るのかい?」
そう心配そうに犬系騎士に尋ねられて、僕はニヤリと笑った。ここでビクついている姿を見せたら、あっという間に置いていかれるだろう。
「ふふ、僕は坊ちゃんですよ。もっともパーカスの縁戚だから期待して下さいね。左方向に小型の魔物が一頭。右寄りのルートを取りましょう。少しでも早く辿り着いた方が良い気がするんです。」
僕は何となく、この森の入り口で感じたその感覚に気が焦っていた。早く彼らの元に辿り着かなければならない。僕の中でその声が騒がしく走り回っている様だった。
どうも何の手掛かりも無いみたいだった。あのパーカスが消息不明になるなんて、ありえない事だ。だから皆途方に暮れている。ジェシーのお母さんは心配そうな表情を時折見せながらも、僕の前では明るい声を出していつも通りに振る舞っていた。
「テディ、お腹はいっぱいになったかしら。良かったわ、隠者様がテディの荷物を置いて行ってくれて。着替えとか分かるかしら?」
僕は余計な事を言わずに荷物を受け取ると、中にあるものを確認した。突発的な事が起きても大丈夫な様に、準備万端だった。僕は大丈夫だと頷くと、ジェシーの部屋へとジェシーと二人で荷物を運んだ。
ジェシーの部屋で、僕は自分の大きな服を取り出してベッドに放ると、ダグラスに会う必要があると思った。きっとダグラスも報告を受けて対処に忙しいだろう。でも捜索に僕も連れて行くべきなんだ。その話を直接しなくては。
ジェシーを驚かせてしまうけど、躊躇している時間は無い。僕はお気に入りのミニリュックの二重底から薬を出すと、一粒口に放り込んだ。直ぐにムズムズした身体の変化を感じて、僕は慌ててパジャマを脱ぎながらジェシーに言った。
「じぇちー、ぼくね、塔の長老から時々薬を飲めって言われてるんだ。だからびっくりしないでね。」
口が回る様になったのと同時に目線が高くなって、目を丸くしたジェシーが僕を見上げている。
「僕、魔素が身体に溜まりすぎちゃうみたいで、たまにこうして大きくならないといけないんだ。この事は他の人には内緒にしてね?」
コクコクと頷くジェシーににっこり笑って、僕はベッドの上の服を急いで着ると、荷物の中から靴を取り出して履いた。長い髪はしょうがないので部屋にあった紐で括った。それから迷ったけれど、ジェシーに頼んだ。
「ジェシーのお父さんとお母さんを説得する時間は無いんだ。だから、僕は直接パーカスを助けるためにダグラスに話をつけに行くよ。だからもしお父さん達に僕のことを聞かれたら、大きくなって出て行ったって言っておいてくれる?もし必要ならダグラスに聞いて欲しいって、伝えておいて?お願いね、ジェシー。」
僕はジェシーが親に問い詰められて大変な事になる気がしたけど、もう後は任せて窓を乗り越えて庭に降り立った。それから戸惑いながら僕を見送るジェシーの視線を感じながら走り出した。
ダグラスのいそうな場所は、やっぱり森の入り口だろう。ここからは少しあるけれど、決して遠い訳ではない。何といっても辺境の街はそう広いわけでも無いんだから。
息を切らして走っていると、僕を見て驚いた表情の領民とすれ違った。確かに長い黒髪を振り乱して走る得体の知れない人物がいたら驚くだろう。ここは何と言っても住民同士知り合いばかりの狭い町なんだから。
森の入り口まで到着すると、案の定ダグラスが数人の領民と、ひと目で偉い騎士と分かる人物に囲まれて話し合っていた。
「ダグラス!」
僕がそう呼びかけると、驚いた顔でダグラスは目を見開いた。それから慌てて彼らの中から抜け出して僕のところへやって来て、声を潜めて問いかけて来た。
「…テディ!一体どうしてその姿…。まさか。ダメだ、絶対にダメだぞ。」
僕が何も言わないうちに反対されてしまった。まったく、ダグラスの勘の良さはピカイチだよ。僕は苦笑すると、それでも真顔になってダグラスに言った。
「ダグラスは知らないかもしれないけど、僕の魔法適性は想像以上だよ。もしこの中でパーカスの元に辿り着けるとしたら、僕に一番チャンスがあると思う。むしろ闇雲に森に入って魔物に出くわして時間を無駄にしちゃダメだ。
あのパーカスが森から出てこないのは、それなりに大きな危機があったと言う事でしょう?僕はお父さんを助けるよ。息子なんだから。」
僕の真剣な言葉に、ダグラスは眉間の皺を深くしたけれど、ため息をついて言った。
「…何か秘策があるのか?ここから半刻ほど森に入った所でパーカス殿は西に道を逸れたんだ。何か聞こえた様だと戻ってきた領民が言っていた。それを確認しに行った様だ。パーカス殿が無視できないその音の正体も分からないのが現状だ。
実際朝一で周辺を探したが何も手掛かりは得られなかった。森の道は一晩で余程の足跡でない限り消えてしまうからな。」
ダグラスの教えてくれた状況に、僕もまた眉を顰めた。パーカスが無視出来なかった音の正体、それが今回の消息不明の原因だろう。突発的に事故や事件が起きたに違いない。
「ダグラス、僕は魔力を見ることが出来るんだ。だから魔物を避けて行くこともできるし、パーカスの放った魔力は感じ取れると思う。捜索隊の目になるよ。一緒に行く。」
ダグラスに連れられて捜索隊に合流すると、ザワザワと驚いた様子の屈強な獣人達の視線が集まった。目の前の騎士はもしかしたらジャックのお父さんかもしれない。白い飾り羽根が耳の下にチラリと見えている。
「警備隊長、この子はパーカス殿の縁戚の子だ。成りは小さいが、魔力はパーカス譲りだ。」
僕はジャックのお父さんに反対されたら終わりだと、ダグラスを遮って言った。
「僕ならパーカスの居所を突き止めることが出来ますよ。後、捜索隊が無駄な魔物にも遭遇しない様に誘導できます。取り敢えずパーカスや騎士達の元に駆けつけるのが一番優先されますよね。反対されようが、僕は行きます。
あ、そうだ。ダグラス、一番軽い魔剣手に入らないかな。流石に僕も丸腰はちょっとね。」
そう僕がダグラスに尋ねていると、警備隊長であるジャックのお父さんが、腰に刺した鞘に入った細い剣を僕に差し出した。
「君の様な若すぎる子供を連れて行くのは気が進まないが、君は役に立ちそうだ。これは接近戦用の予備の様なものだが、これを渡しておく。…魔力を帯びさせなければ、ただの細い剣でしかない。分かったか?」
僕は有り難く警備隊長から細いコンパクトな剣を受け取ると、ダグラスが誰かに取ってこさせたベルトを付けて腰に刺した。僕が参加することに眉を顰めた獣人もいたけれど、流石に警備隊長が許可した事に異議を唱える者はいない様だった。
「俺は領主だから行けないが、彼らを絶対連れ帰ってくれ。…ディー、怪我するなよ。パーカスが悲しむ。」
そう言ってダグラス達が見送る中、僕は先頭の中年の砦の騎士の後について森に入った。捜索隊は少数精鋭なのか、騎士が隊長含む三名、辺境の強者が二名、そして僕の合わせて六名だった。
「お嬢ちゃん、本当に一緒に来るのかい?」
そう心配そうに犬系騎士に尋ねられて、僕はニヤリと笑った。ここでビクついている姿を見せたら、あっという間に置いていかれるだろう。
「ふふ、僕は坊ちゃんですよ。もっともパーカスの縁戚だから期待して下さいね。左方向に小型の魔物が一頭。右寄りのルートを取りましょう。少しでも早く辿り着いた方が良い気がするんです。」
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