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竜人の養い子

ダグラスside可愛子ちゃんの贈り物※

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 「テディ、凄く可愛い子だったね。」

そう言いながら、シャルはしなやかな指先で酒の入ったゴブレットを撫でた。俺は湯浴み後の火照った身体を冷まそうと開いた窓辺に寄りかかりながら、物憂い気なシャルの横顔を見つめた。

「ああ、中々の可愛子ちゃんだろう?隠者様も目に入れても痛くないって感じだ。だが、あの子は一体何の種族なんだろうな。」

シャルは顔を上げて俺を見つめると首を傾げた。


 「確かにね。実は私もちょっと観察してみたんだ。でもあの特徴的な耳をみると獣人ではないだろう?獣人らしい耳も尻尾も無いのはハッキリしてる。あの子を抱っこした時、お尻には何も無かった。

竜人だったら隠者様がそう言うだろうし。私達は竜人の子供の姿など知らないだろう?でもあの子と話してて、気づいた事があったんだ。あの子は言葉は幼いけれど、周囲の状況もよく分かっているし、大人の会話もじっと聞いてるよ。

思うに凄く賢いんじゃ無いかな。ぱっと見、見たこともない幼さだから私たちはつい見た目通りに判断するけどね。ダグラスはどう思う?」


 俺は立ち上がったシャルの艶めかしいローブ姿に見惚れながら、こちらへ誘うように手を伸ばして答えた。

「どうかな。確かにたどたどしい物言いのわりに、話は完璧に通じてるな。それに小さい子供にありがちなグズったり、癇癪を起こすのを見た事ねーな。確かにそう考えると変な子供には間違いねぇ。

‥シャルは随分テディと仲良くなったな。」

俺が注意深くシャルの顔を見つめると、シャルは俺から視線を逸らして形の良い唇を緩めた。

「…ふふ。あの子は本当に可愛い。あの子を見ていると、子供を持つのも悪くないかもしれないって思った。」


 俺は思わず息を呑んだ。男が子供を孕むのは可能だとは言え、女よりも明らかに妊娠中も出産も危険が付き纏う。それにシャルはこの街で腕の立つ騎士の一人には間違いない。

ひと回りも下のシャルを口説き落として結婚まで漕ぎ着けたものの、自分の騎士としての有り様に誇りを持っているシャルに子供を持つ事を無理強いは出来なかった。それでも結婚して5年が経つこの頃は、その事について話し合っても良いかもしれないと思い始めていた矢先だった。


 「ダグラスが子供を欲しがっているのはよく分かっていたんだ。でも私の男としての身体の難しさや、使命との兼ね合いで言い出せない事もね。あの子と楽しげに話をするダグラスを見ていたら、なんて言うか、そんな生活も良いかもしれないと思った。‥子供作ろうか?」

少し赤らんだシャルの顔はいつになくナマメかしくて、俺は身体の中心が一気に持ち上がるのを感じた。繋いだ手を引き寄せると、しなやかな筋肉を愛でる様にゆっくりと撫で下ろした。


 「‥無理してないか?俺は勿論子供が居たら良いとは思うが、シャルが側に居てくれるだけで十分なんだ。」

俺の昂った身体に、シャルはまるで甘える様に身体を擦り付けた。ああ、その甘美な動きは俺を待てなくする。でもちゃんと話をしなくては…。

「神殿で二人が誓ったその時に、私は子供を持つ事に決心がつかなかったでしょ。本来ならあの誓いの後、子供が持てる様に豊穣の種子を入れるはずだった。でもダグラスは、言ってくれた。ゆっくり考えればいいって。

…私が二年前に、少し体調を崩した時があったの覚えてる?」


 俺はハッとした。…まさか!シャルはクスクス笑いながら、俺の首に手を回してゆっくり口づけて言った。

「私のお腹の奥には妊娠するための種子がしっかり根付いてるよ。この前神殿で診てもらったら、もう妊娠も可能でしょうって。だからもう今すぐ子作り出来るよ…。」

もう言葉なんて必要なかった。シャルが俺との子供を望んでくれるそれだけで十分だったんだ。それなのに密かに準備していたなんて!俺は目の前の柔らかな金髪を背中に流して、淡い青い瞳で俺を悪戯っぽく見上げる美しいシャルに息もつかせぬ口づけをした。


 何度口づけても、飽くことない甘美なその味わいと感触は俺を幸せにした。首に回されたシャルの手が強くなった気がして顔を上げると、荒い息を吐きながらシャルは俺を睨んで笑った。

「まったく、馬鹿力なんだから。熊獣人の本気を出したら、流石の私も折れてしまうよ。」

俺はニヤリと笑うと、サッとシャルを抱き上げてウキウキとした気持ちでベッドへと向いながら、甘い匂いのするシャルの首筋に顔をうずめて囁いた。

「いや、俺はシャルを抱き潰しても、折ったりはしないさ。祭りで魔肉をたらふく食ったからな、精力は溢れんばかりだ。期待してくれても良いぜ。」


 ベッドにそっと下ろすと、シャルはローブからしなやかな太腿を覗かせて俺の手を引っ張った。

「今夜は私も身体の奥が疼いて堪らない。ダグラスだけがこの疼きを静かにさせられるでしょう?」

俺はシャルに覆い被さって興奮で動きの悪くなった指先で、シャルからローブを引き剥がした。剣の傷痕はあっても、シミひとつ無い美しい身体を俺はひとつずつ愛撫した。その指先を一本ずつ。首の窪みをひとつずつ。

何年も掛けて俺の愛撫ですっかり色づいて大きくなった二つの胸の印は、ツンと尖って俺に可愛がられるのをいまか今かと待っている。シャルの強請る様な眼差しを見つめながら口に含むと、眉を顰めて甘い喘ぎ声を上げながら、長い睫毛を震わせた。


 シャルの指先が急かす様に俺の中心を撫でると、俺は思わず押しつける様に腰を動かしてしまう。でも今夜は触れられたら弾けそうなこの興奮をなだめながら、シャルを味わいたかった。

太腿を両手で持ち上げて目の前に色づいた卑猥で美しいシャル自身と、ひくついたスボみを丹念にねぶるとシャルの泣くような嬌声が聞こえて、俺はまるで楽器を楽しむようにシャルを追い詰めた。


 「ダグラスっ…!もう、挿れてっ!」

ああ、その震えるようなシャルの願いは俺を濡らして、大きくさせる。ぬぷりとシャルの中に挿れると、吸い付く様なそのぬかるみは俺を突き動かさずにはいられない。

「シャルっ、愛してる… !」

俺が深く追い立てると、身悶えたシャルが俺の腕をぎゅっと掴んだ。きっと明日アザになるかもしれないが、俺はその印を愛おしく思うだろう。まだ二人の夜は始まったばかりだ。








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