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王都へ

夜会の後で※

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私の大事な従騎士は疲れていたのか、馬車が走り出すと同時に眠ってしまった。

まだあどけない様な優しげな寝顔には、頬に影をさしている長い睫毛が黒く艶めいて美しい。

私はシンがリール公爵家の夜会に登場した時の事を思い出していた。

リール公爵夫人にすっかり気に入られたシンは、これでもかと飾り立てられているかと思っていた。

が、さすが公爵夫人とでも言おうか、シンの魅力を損なうことなくむしろ引き立てるような瑞々しい若木を思わせる装いだった。


銀と黒のコントラストの効いた衣装は私とシンの髪色を模したようだった。

そしてシンの耳に飾られた宝飾品は私の瞳の色で、私がシンに出会って直ぐに作る様に依頼してあったものだ。

騎士と従騎士は盟友なれど、今や私とシンは心より愛し合う二人であった。

シンに出会った時に執着を感じたのは確かだが、この宝飾品を頼んだ時点で未来の二人の関係を予感していたと言えるのだろうか。

私は夜会で緊張した無表情のシンが私と目が合った瞬間の胸の鼓動を覚えていた。

喜びと安心と情愛。私に向けられるシンの信頼に私は胸が詰まって苦しいほどだった。

ああ、本当に恋とは苦しいものだ。



「んっ、…ここはどこ?」

寝ぼけ顔で私の腕の中のシンは微睡んでいた。

王都にあるフォーカス侯爵家の屋敷はシンもしばらく住んでいたので、見覚えはあるだろう。ただ、今居るのは湯船の中だ。

疲れたシンを癒やしてやりたくて、爽やかな柑橘を浮かべた風呂に眠っているシンと一緒に入っていた。

「ふう、…良い香り。温かくて気持ちイイ。ジュリアンありがとう。」

そう言うとシンは私の首に両腕を伸ばして抱きついた。

そしてゆっくりと柔らかな唇を私の唇に押し当てて吸い付いた。


私はシンの甘いような柔らかな口の中を楽しみながら、男にしては細い腰を引き寄せた。

そして胸の果実を空いた片手でゆっくりと弄んだ。

あっという間に硬くなり始めた胸の尖りは、手の中でなんとも言えない滑らかさを感じさせて口の中に入れて可愛がりたい気持ちで胸が疼いた。

「んっ、…ジュリアン。もっと。めちゃくちゃにしてっ。」


一瞬で頭の中が熱くなって、私は大きく起き上がった昂りをシンの窄みに押し付けながら腕の中に強く抱きしめた。

私の舌から逃げ惑うシンの薄い舌は、ツンと尖り私の唇の裏を丹念になぶった。

湯船の水音をぱちゃぱちゃと立てながら、シンの硬くなった二つのしこりを私の硬い胸で擦った。

時々触れるお互いの胸の尖りに呻きながら、吸い付く窄まりの感触を楽しんでいた。


「ジュリアンっ、入れてっ、ああん、焦らさないでっ。」
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