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動乱 編
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シャルル・ド・ゴール空港に着いてゲートをでると。
茶色の上下のスーツを着た男性が近づいて来る。
「初めまして。 私の名前はゴドウィン・マクダイルと言います。
七五三 芳乃さん。 案内をさせていただきます。」
軽く一礼をするゴドウィン。
自動翻訳が働いているので、相手がフランス語で話していても。俺たちには日本語で聞こえる。
そういや、ルシファーには何語で聞こえているのだろうか?
「初めまして。 七五三 芳乃です。」
「レイです。」
「ルシ・ファーです。」
ルシファーの名前は、流石に普段呼び出来る名前では無いので。
ルシ・ファーと区切らせて貰っている。 家だと、ルーと呼んでいる。
荷物を回収して、ゴドウィンに連れられて車に乗り込む。
ゴドウィンに連れられてきたのは、これまた大きな屋敷だった。
まったく、金持ちって。どうして、こうもデカイ家に住みたがるのかね。
と、内心で思いつつも。 案内されて屋敷の中へ入っていく。
屋敷の中には、9人のメイドさん達が玄関を入った所で出迎えてくれた。
「ようこそ。 ハウスキーパーのシゼルと申します。
滞在の間は。 私が芳乃様達のご要望をお聞きして、お世話をさせて戴きます。 遠慮なく、お申し付けください。」
毅然とした態度で少し深めに頭を下げるシゼル。
「七五三 芳乃です。 こちらこそ宜しく。」
「レイです。宜しくお願いします。」
「ルシ・ファーです。」
「早速で申し訳ございませんが。
当主のモンドリッチ様が書斎でお待ちしております。
荷物は、こちらで運んで置きますので。
先にモンドリッチ様との面会をしていただいて。 後に、お部屋に案内させて戴きます。」
「あ、はい。」
「それでは、案内いたしますので付いて来てください。」
そう言って、車に積んだままの荷物はそのままに。
シゼルの後について行く。 3人の後ろには、メイドさんが1人付いて来ている。
そして、無駄に広い屋敷の中を進む事10分。
「モンドリッチ様。 七五三様を、お連れしました。」
ドアをノックしながらシゼルが言う。
「入ってくれ。」
「畏まりました。 失礼します。」
ドアを開けて、シゼルが部屋の中に入り。
「どうぞ、お入りください。」
芳乃たちに入るように促す。
3人が中に入るのを確認すると、最後尾にいたメイドさんも部屋の中に入りドアを閉める。
部屋の中には、50歳くらいだろうか。
年齢は芳乃と変わらないと思われる男性が、執務机の書類に何かを書き込んでいた。
シゼルは、モンドリッチの横に立ち。
ドアを閉めたメイドさんが、お茶の用意を始める。
「初めまして。 当主のモンドリッチ・ギュスターブです。
長旅お疲れでしょう。 どうぞ座ってください。」
3人を見て、モンドリッチが手をソファーの方に向けて言う。
「七五三 芳乃です。」
「レイと言います。」
「ルシ・ファーです。」
本日3度目の自己紹介。
モンドリッチに言われて、3人は対面にある5人掛けのソファーに、ルシファー、芳乃、レイと並んで腰かける。
「まず最初に、謝らせて貰おう。
結婚したばかりだと言うのに、奥さんと引き離してしまい申し訳ない。」
そう言って、モンドリッチが頭を下げる。
「いえ。そこは妻も、仕事だと割り切ってくれていますので問題は有りません。
どうぞ、頭を上げてください。」
「そう言ってくれると助かる。
実際、君たちを呼んだのは、私の興味本位だからね。」
「興味本位ですか?」
「ええ。 精霊の加護を受けし者に。 霊体で在りながら実体を持つ者。
そして、極めつけは。 異界の精神世界の存在。
これだけ奇異な事柄が立て続けに起こり。
しかも、それが1人の人物を中心として核と為って居る。
こんな現象は、世界魔術士協会の歴史の中でも起こり得なかった事柄です。
正直。 他の連中に先越されなくてホッとしているくらいだ。」
と、相好を崩して言うモンドリッチ。
茶色の上下のスーツを着た男性が近づいて来る。
「初めまして。 私の名前はゴドウィン・マクダイルと言います。
七五三 芳乃さん。 案内をさせていただきます。」
軽く一礼をするゴドウィン。
自動翻訳が働いているので、相手がフランス語で話していても。俺たちには日本語で聞こえる。
そういや、ルシファーには何語で聞こえているのだろうか?
「初めまして。 七五三 芳乃です。」
「レイです。」
「ルシ・ファーです。」
ルシファーの名前は、流石に普段呼び出来る名前では無いので。
ルシ・ファーと区切らせて貰っている。 家だと、ルーと呼んでいる。
荷物を回収して、ゴドウィンに連れられて車に乗り込む。
ゴドウィンに連れられてきたのは、これまた大きな屋敷だった。
まったく、金持ちって。どうして、こうもデカイ家に住みたがるのかね。
と、内心で思いつつも。 案内されて屋敷の中へ入っていく。
屋敷の中には、9人のメイドさん達が玄関を入った所で出迎えてくれた。
「ようこそ。 ハウスキーパーのシゼルと申します。
滞在の間は。 私が芳乃様達のご要望をお聞きして、お世話をさせて戴きます。 遠慮なく、お申し付けください。」
毅然とした態度で少し深めに頭を下げるシゼル。
「七五三 芳乃です。 こちらこそ宜しく。」
「レイです。宜しくお願いします。」
「ルシ・ファーです。」
「早速で申し訳ございませんが。
当主のモンドリッチ様が書斎でお待ちしております。
荷物は、こちらで運んで置きますので。
先にモンドリッチ様との面会をしていただいて。 後に、お部屋に案内させて戴きます。」
「あ、はい。」
「それでは、案内いたしますので付いて来てください。」
そう言って、車に積んだままの荷物はそのままに。
シゼルの後について行く。 3人の後ろには、メイドさんが1人付いて来ている。
そして、無駄に広い屋敷の中を進む事10分。
「モンドリッチ様。 七五三様を、お連れしました。」
ドアをノックしながらシゼルが言う。
「入ってくれ。」
「畏まりました。 失礼します。」
ドアを開けて、シゼルが部屋の中に入り。
「どうぞ、お入りください。」
芳乃たちに入るように促す。
3人が中に入るのを確認すると、最後尾にいたメイドさんも部屋の中に入りドアを閉める。
部屋の中には、50歳くらいだろうか。
年齢は芳乃と変わらないと思われる男性が、執務机の書類に何かを書き込んでいた。
シゼルは、モンドリッチの横に立ち。
ドアを閉めたメイドさんが、お茶の用意を始める。
「初めまして。 当主のモンドリッチ・ギュスターブです。
長旅お疲れでしょう。 どうぞ座ってください。」
3人を見て、モンドリッチが手をソファーの方に向けて言う。
「七五三 芳乃です。」
「レイと言います。」
「ルシ・ファーです。」
本日3度目の自己紹介。
モンドリッチに言われて、3人は対面にある5人掛けのソファーに、ルシファー、芳乃、レイと並んで腰かける。
「まず最初に、謝らせて貰おう。
結婚したばかりだと言うのに、奥さんと引き離してしまい申し訳ない。」
そう言って、モンドリッチが頭を下げる。
「いえ。そこは妻も、仕事だと割り切ってくれていますので問題は有りません。
どうぞ、頭を上げてください。」
「そう言ってくれると助かる。
実際、君たちを呼んだのは、私の興味本位だからね。」
「興味本位ですか?」
「ええ。 精霊の加護を受けし者に。 霊体で在りながら実体を持つ者。
そして、極めつけは。 異界の精神世界の存在。
これだけ奇異な事柄が立て続けに起こり。
しかも、それが1人の人物を中心として核と為って居る。
こんな現象は、世界魔術士協会の歴史の中でも起こり得なかった事柄です。
正直。 他の連中に先越されなくてホッとしているくらいだ。」
と、相好を崩して言うモンドリッチ。
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