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サーバー対抗戦:2日目 4
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* 視点:ツヴァイ *
「ルナ! 私をフェニックスで上空に揚げて!」
移動中に、亜里亜がルナに言う。
「判ったわ。」
そう言うと、立ち止まって、フェニックスを上空から呼び、亜里亜をフェニックスの足で掴むと上空へを運んだ。
「皆は、イクルの元へ向かってて!」
フェニックスに掴まれて、上空へと揚がっていく途中で亜里亜が伝える。
亜里亜の言葉通りに、ガイ達はイクルの居る場所に向かう。
と、言うか。
亜里亜が言う前から走っていた・・・。
上空高くフェニックスに運ばれた亜里亜。
「居たっ!」
かなり向こう側に、プレイヤー達の姿が見える。
「死神の息吹!」
亜里亜が自分のOSを使用する。
* * * 視点:水無月 * * *
《なに?急に相手側のプレイヤーの動きが落ちた?》
そう、急にフェンフ&ドライのプレイヤー達の動きが遅くなった。
いや、良く見れば。
相手側のプレイヤーだけではなく、私たちの連合側のプレイヤーの動きもおかしくなっている。
相手側のプレイヤーのネームプレートの頭上には、さっきまでの見た事もない支援効果のアイコンが消えており。
私たち側のプレイヤーの何人かの、ネームプレートの上には見慣れないアイコンが表示されている。
何かと思い、そのアイコンに照準を合わせて見る。
【死神の息吹】:全ステータス半減:残り138秒。
と読み取れた。
《誰ですかっ! こんな余計な事をしてくれちゃった人わっ!》
思わず心の中で叫んでしまう。
敵の攻撃を、武器で防ぎながらポーチから、状態異常効果を消す薬を取り出して身体に浴びせるも表示アイコンは消えず。
むむ・・・消えない・・・。
と為れば、OSの可能性が高い。
せめてもの救いは、敵側全員の支援効果が消えたのと、味方の方も何人かが状態異常に掛かってはいないこと。
そう思い、私は目の前の敵対プレイヤーに剣を振り下ろす。
* * * 視点:シュウ&葉子 * * *
《っ! 幸太郎の支援効果が消えた。》
OS効果を打ち消して、上書きできるのはOSだけだ。
シュウと戦闘中のプレイヤー【イクル】のOS?
ってか、あの人。 シュウと普通に戦っているんですけど。
まぁ、シュウには奥の手のOSが在るから負ける事は無いと思うけど。
イクルの剣戟が、左右から時間差でシュウを襲う。
シュウは、天叢雲剣を両手で持ち、イクルの剣戟をうまく処理している。
イクルが、ウェポンスキルを使わないので、シュウもスキルは使っていない。
と、言うか。
使えないと言った方が良いだろう。
スキル自体は確かに強力なのだが、スキル使用後の技後硬直が在る。
スキル攻撃で当たれば、ノックバックなり、脳震盪なりの何かの症状が出るかも知れないが。
この目の前のプレイヤーが、それを許すとは思えない。
数合の打ち合いで、シュウの剣戟を躱すも、イクルの身体が僅かに泳ぐ。
「制限解除」
ここぞとばかりに、シュウがOSを発動させる。
★制限解除:OS★
*制限解除スキル使用中は、消費魔法力(MP)と、戦闘時のスキル再使用時間を0に出来る。
*制限解除中は、所持武器の全てのスキルが使用できて、スキル使用後の技後硬直も無くなる。
消費魔法力(MP)100 効果時間20秒 再使用時間:60分
*ただし、制限解除が解けると、使ったスキル分の技後硬直が使用スキル分の4分の1に為って清算される。
「強斬撃! 二連強斬撃! 三連強斬撃! 全力回転撃! 強斬撃! 全力振り! 全力二連撃!全力円陣殺!
・・・・・・・・」
換装システムで武器を入れ替えながら、縦横無尽の剣戟がイクルに襲い掛かる。
もはや、自分でも、どのスキル名を叫んだのかは、シュウ本人も把握していない。
だが、シュウの渾身の攻撃にも、イクルの生命力(HP)ゲージは減っていない。
イクルは、ひたすら口先だけを動かし(スキル名は言って居ない)、あたかもスキルを使って要る様に口パクだけで済ませて、妖刀十六夜を振るい続けて、妖刀十六夜の特殊効果で相手のスキル攻撃の猛攻を凌いだのだ。
「嘘だろ・・・・」
《嘘でしょ・・・》
シュウの言葉と、葉子の思いが被る。
今の攻撃に、武器剝がしを、シュウが使って要れば結果は違ったものに為っていたのかもしれない。
*注意:武器剝がしのスキルは、直接攻撃スキルではないために、妖刀十六夜の特殊効果は通じない。
だが、シュウの武器である、天叢雲剣にも他の所持武器にも、武器剝がしのスキルは入って居なかった。
天叢雲剣の性能が凄すぎた故のウェポンスキルの構成。
シュウが悪い訳ではない。
単に、今回の戦闘に置いて、シュウのリアル運が無かっただけだ。
技後硬直によって動けないシュウに、イクルの みたらし団子(妖刀村雨が閃き、シュウの身体を数度切り付ける。
シュウの首筋に、赤いエフェクトが走り、死亡エフェクトを発しながら、光の破片と為って消えていく。
《ハズレか・・・》
シュウを倒したが、司令官ではなかったらしく。
フェンフ&ドライのプレイヤー達は健在。
その瞬間、イクルの身体に衝撃が走る。
急いで体制を整えようとするが、イクルの身体が意思に反して動かない。
何かと思い、自分のステータスバーを見る。
《あ・・・体力(STM)切れだ。 しかも、状態異常のオマケ付きかよ。》
*注意:体力(STM)が1度でも0に為ると、最低でも10回復(5秒)するまでは動けなくなる。*
神々の鎧を着ているとは言え、盾を装備していない為に、状態異常の効果は付いてしまう。
イクルに付加された状態異常は昏倒と猛毒。
★昏倒:状態異常★
*プレイヤーの意識だけを残し、アバターだけを動けなくする効果。
効果時間は、5秒~20秒。
★猛毒;状態異常★
*生命力(HP)を減らす。 秒間50の生命力(HP)減少。
効果時間は、猛毒を造ったプレイヤーの薬草学・治療学・調合のスキルに左右される。
《決まっちゃタよ・・・》
自分で攻撃しておいて、まさかの大成功に驚く葉子。
葉子は、攻撃特化タイプの暗殺者。
暗殺者固有スキルのインテレポで、イクルまでの間合いを、一瞬で詰め寄り奇襲を仕掛けたのだ。
☆攻撃特化タイプ☆
攻撃に重点を置いた戦闘型。
固有スキル【短距離縮地】は、20メートル以内にいるターゲットの背後に移動して攻撃を繰り出せる。
また、特筆すべきは。攻撃力そのもではなく攻撃手段にあり。
【毒】【麻痺】【沈黙】【鈍足】【昏倒】等の状態異常スキルを使用可能。
《あ、詰んだな。》
視界の端にある、自分のステータス表示を見て状態を確認するイクル。
昏倒と猛毒の状態異常の凶悪コラボのアイコンを見て思う。
《あとは任せた。》
死亡エフェクトを発しながら、イクルの身体が光となって消える。
「ルナ! 私をフェニックスで上空に揚げて!」
移動中に、亜里亜がルナに言う。
「判ったわ。」
そう言うと、立ち止まって、フェニックスを上空から呼び、亜里亜をフェニックスの足で掴むと上空へを運んだ。
「皆は、イクルの元へ向かってて!」
フェニックスに掴まれて、上空へと揚がっていく途中で亜里亜が伝える。
亜里亜の言葉通りに、ガイ達はイクルの居る場所に向かう。
と、言うか。
亜里亜が言う前から走っていた・・・。
上空高くフェニックスに運ばれた亜里亜。
「居たっ!」
かなり向こう側に、プレイヤー達の姿が見える。
「死神の息吹!」
亜里亜が自分のOSを使用する。
* * * 視点:水無月 * * *
《なに?急に相手側のプレイヤーの動きが落ちた?》
そう、急にフェンフ&ドライのプレイヤー達の動きが遅くなった。
いや、良く見れば。
相手側のプレイヤーだけではなく、私たちの連合側のプレイヤーの動きもおかしくなっている。
相手側のプレイヤーのネームプレートの頭上には、さっきまでの見た事もない支援効果のアイコンが消えており。
私たち側のプレイヤーの何人かの、ネームプレートの上には見慣れないアイコンが表示されている。
何かと思い、そのアイコンに照準を合わせて見る。
【死神の息吹】:全ステータス半減:残り138秒。
と読み取れた。
《誰ですかっ! こんな余計な事をしてくれちゃった人わっ!》
思わず心の中で叫んでしまう。
敵の攻撃を、武器で防ぎながらポーチから、状態異常効果を消す薬を取り出して身体に浴びせるも表示アイコンは消えず。
むむ・・・消えない・・・。
と為れば、OSの可能性が高い。
せめてもの救いは、敵側全員の支援効果が消えたのと、味方の方も何人かが状態異常に掛かってはいないこと。
そう思い、私は目の前の敵対プレイヤーに剣を振り下ろす。
* * * 視点:シュウ&葉子 * * *
《っ! 幸太郎の支援効果が消えた。》
OS効果を打ち消して、上書きできるのはOSだけだ。
シュウと戦闘中のプレイヤー【イクル】のOS?
ってか、あの人。 シュウと普通に戦っているんですけど。
まぁ、シュウには奥の手のOSが在るから負ける事は無いと思うけど。
イクルの剣戟が、左右から時間差でシュウを襲う。
シュウは、天叢雲剣を両手で持ち、イクルの剣戟をうまく処理している。
イクルが、ウェポンスキルを使わないので、シュウもスキルは使っていない。
と、言うか。
使えないと言った方が良いだろう。
スキル自体は確かに強力なのだが、スキル使用後の技後硬直が在る。
スキル攻撃で当たれば、ノックバックなり、脳震盪なりの何かの症状が出るかも知れないが。
この目の前のプレイヤーが、それを許すとは思えない。
数合の打ち合いで、シュウの剣戟を躱すも、イクルの身体が僅かに泳ぐ。
「制限解除」
ここぞとばかりに、シュウがOSを発動させる。
★制限解除:OS★
*制限解除スキル使用中は、消費魔法力(MP)と、戦闘時のスキル再使用時間を0に出来る。
*制限解除中は、所持武器の全てのスキルが使用できて、スキル使用後の技後硬直も無くなる。
消費魔法力(MP)100 効果時間20秒 再使用時間:60分
*ただし、制限解除が解けると、使ったスキル分の技後硬直が使用スキル分の4分の1に為って清算される。
「強斬撃! 二連強斬撃! 三連強斬撃! 全力回転撃! 強斬撃! 全力振り! 全力二連撃!全力円陣殺!
・・・・・・・・」
換装システムで武器を入れ替えながら、縦横無尽の剣戟がイクルに襲い掛かる。
もはや、自分でも、どのスキル名を叫んだのかは、シュウ本人も把握していない。
だが、シュウの渾身の攻撃にも、イクルの生命力(HP)ゲージは減っていない。
イクルは、ひたすら口先だけを動かし(スキル名は言って居ない)、あたかもスキルを使って要る様に口パクだけで済ませて、妖刀十六夜を振るい続けて、妖刀十六夜の特殊効果で相手のスキル攻撃の猛攻を凌いだのだ。
「嘘だろ・・・・」
《嘘でしょ・・・》
シュウの言葉と、葉子の思いが被る。
今の攻撃に、武器剝がしを、シュウが使って要れば結果は違ったものに為っていたのかもしれない。
*注意:武器剝がしのスキルは、直接攻撃スキルではないために、妖刀十六夜の特殊効果は通じない。
だが、シュウの武器である、天叢雲剣にも他の所持武器にも、武器剝がしのスキルは入って居なかった。
天叢雲剣の性能が凄すぎた故のウェポンスキルの構成。
シュウが悪い訳ではない。
単に、今回の戦闘に置いて、シュウのリアル運が無かっただけだ。
技後硬直によって動けないシュウに、イクルの みたらし団子(妖刀村雨が閃き、シュウの身体を数度切り付ける。
シュウの首筋に、赤いエフェクトが走り、死亡エフェクトを発しながら、光の破片と為って消えていく。
《ハズレか・・・》
シュウを倒したが、司令官ではなかったらしく。
フェンフ&ドライのプレイヤー達は健在。
その瞬間、イクルの身体に衝撃が走る。
急いで体制を整えようとするが、イクルの身体が意思に反して動かない。
何かと思い、自分のステータスバーを見る。
《あ・・・体力(STM)切れだ。 しかも、状態異常のオマケ付きかよ。》
*注意:体力(STM)が1度でも0に為ると、最低でも10回復(5秒)するまでは動けなくなる。*
神々の鎧を着ているとは言え、盾を装備していない為に、状態異常の効果は付いてしまう。
イクルに付加された状態異常は昏倒と猛毒。
★昏倒:状態異常★
*プレイヤーの意識だけを残し、アバターだけを動けなくする効果。
効果時間は、5秒~20秒。
★猛毒;状態異常★
*生命力(HP)を減らす。 秒間50の生命力(HP)減少。
効果時間は、猛毒を造ったプレイヤーの薬草学・治療学・調合のスキルに左右される。
《決まっちゃタよ・・・》
自分で攻撃しておいて、まさかの大成功に驚く葉子。
葉子は、攻撃特化タイプの暗殺者。
暗殺者固有スキルのインテレポで、イクルまでの間合いを、一瞬で詰め寄り奇襲を仕掛けたのだ。
☆攻撃特化タイプ☆
攻撃に重点を置いた戦闘型。
固有スキル【短距離縮地】は、20メートル以内にいるターゲットの背後に移動して攻撃を繰り出せる。
また、特筆すべきは。攻撃力そのもではなく攻撃手段にあり。
【毒】【麻痺】【沈黙】【鈍足】【昏倒】等の状態異常スキルを使用可能。
《あ、詰んだな。》
視界の端にある、自分のステータス表示を見て状態を確認するイクル。
昏倒と猛毒の状態異常の凶悪コラボのアイコンを見て思う。
《あとは任せた。》
死亡エフェクトを発しながら、イクルの身体が光となって消える。
応援ありがとうございます!
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