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と、ある男の少年期:5
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「有り難う御座いましたっ! いらっしゃいませっ! こちらの席へどうぞ。」
昼時の立て込み状態の中、食事を済ませて空いたテーブルの上の食器を片付けながら、入ってくるお客さんを案内する。
「小鳥遊!。 洗い場を頼むっ!。」
「はいっ! すぐ入ります。」
テーブルに水を出して、客の注文を伝票に書いて、そのまま洗い場に入る。
引かれて来る食器を、水槽に入れてスポンジで次々に洗う。
忙しいけど、すごく楽しい。
物置の中で気を失った あの日。
夜中に、瞳が両親の目を盗んで俺の様子を見に来た。
物置の中で、ぐったりとして動きのない俺を見て。 瞳は両親ではなくて、武彦叔父さんに電話して助けを求めた。
慌てて車で駆け付けた武彦叔父さんに抱きかかえられて、そのまま病院に運び込まれた。
なんでも、丸3日も物置の中に閉じ込められていたらしい。
医者の話では、もう少し運ばれて来るのが遅かったら、脱水症状で死んでいたかも知れなかったとの事。
さすがに武彦叔父さんも、堪忍袋の緒が切れたのか。
翌日に、弁護士を連れて両親と対談。
その後に、弁護士を連れたまま、児童相談所と警察に直行しに行って、ようやく児童虐待が成立された。
そして、少しの期間を置いて。 俺は、武彦叔父さんの所に養子入り。
岡田 聖人になった。
中学の転校。 妹との別れ。 友達との別れ。
それに、結局。最後まで告白できなかった桂子さんへの思い。
余りにも、慌ただしく物事が動いたために。
本当に、満足な別れも出来なかった。
武彦叔父さん。 いや。 武彦父さんの所では、今までの生活が嘘のように思えた。
学校で虐められなくなり、友達も増えた。
変な時期に転校したので、多少の注目は集めたけど。
脚の怪我を見て、みんな勘違いしてくれたので助かった面もある。
何人かは、府大会での活躍を知っていたのか、陸上部に誘われたけど。
まともに走れないからと、丁重にお断りした。
替わりに入ったクラブは手芸部だった。
家庭科の授業で、自分でも驚くくらいに、縫い物ができてしまって。
手芸部の顧問の先生に誘われて入った。
クラスメイトからは、男のくせに手芸部って揶揄われたけど。
武彦父さんの、実の息子の義信兄さんとも仲良くやっていけた。
多少の喧嘩はあったけど、2~3日たてば、どちからともなく「ごめん。」と謝って仲直りできていた。
中学卒業間近。 俺は社会に出ることを望んだ。
武彦父さんも、菜々美母さんも、義信兄さんも、俺が社会に出ることに猛反対していた。
子供が遠慮するなとか。
やっぱり、本当の両親じゃないから?とか。
だから、俺は自分の胸の内を話した。
例え元の両親と離れたと言っても、同じ府内で住んでいるのだから。
どこかで、ふと顔を合わせることが有ると思う。
瞳には悪いけど。 おれは、2度と元の両親の顔を見たくない。と言うのが本音だった。
だから、出来るだけ遠くに行って暮らしたいと話した。
俺の言葉に、3人とも最後には家を出ることを許してくれた。
その時に、武彦父さんからの提案。
名古屋に知り合いの調理師が居て、ちょうど従業員を募集していて、そこに住み込みで働かないかと。
俺としても、衣食住のうちの、食と住は確保しておきたかったので、喜んでその案に乗った。
そして、その時にもう1つの提案も。
菜々美母さんの親。
つまりは、俺から言えば、菜々美母さんの祖父母に事情を話して養子にしてもらい。
岡田の性から、小鳥遊の性に変えると言う案だった。
そして、名も聖人から、別の名前にしようと。
どうせ離れて1人立ちするなら、徹底的にやった方が、元の両親も分かりにくくなるだろうと言う判断だった。
そして、俺は小鳥遊生来となった。
生来と言う名前は。
武彦父さんと、菜々美母さんが、次に生まれた子供につけようとしていた名前だった。
残念ながら、義信兄さん以外には、子供運に恵まれていなかった。
名前の意味としては、【無事に生まれて来るように】との意味を込めてたらしい。
おれ、もう生まれてるんだけど?
と茶化したら。
「無事に生きて、俺たちの元に帰って来る様に。」
この言葉を聞いて、俺は泣いてしまった。
嬉しくて、嬉しくて。
血は繋がっていないけど、この人たちは、俺の事を家族だと思ってくれているのだと・・・。
そして、中学卒業と同時に、俺は愛知県に向かった。
妹への手紙と、桂子さんへの手紙を書いて。
手紙は、武彦父さんが妹と、桂子さんに渡してくれる。
妹の瞳には。 多分、2度と会う事も無いだろうと書いた手紙を。
桂子さんへの手紙には。 自分の想いを込めた手紙。
手紙の最後に、【カビなんて呼ばれた僕が好きだって迷惑かも知れなくてゴメンね。】と。書いたのは、年を取った今でも覚えている。
もちろん、俺からの一方通行の手紙で、2人からの返事は届かない。
___________
名古屋に来て、1年が経った。
洗い場と言うのは、調理師で上を目指す者にとっては最高の場所だ。
客の食べ残した料理を、捨てる前に味見できるのだから。
虐められっ子時代に培われた技術。 なんて大層な物ではないけど。
常に周囲にビクついて、周囲の顔色をうかがいながら見ていたせいか。
先輩の達の技術を盗み見ては自分の物にしていった。
1年が経つ頃には、俺は窯前を任させられるようになっていた。
これは、蕎麦屋とラーメン屋なら花形といっても良い。
まぁ、俺が居るのは大衆の中華屋で、ラーメン以外にも色々取り扱っている。
一番鍋、二番鍋と続いて。 3番目に窯前。要はラーメンを湯がく係。
最近では、先輩方の賄料理を作らせて貰っている。
先輩たちも厳しくはあるけど、後輩虐めなどしない良い先輩たち。
業務時間は、夕方の17時開店で、夜中の3時に閉店する。
近所には、スナックやキャバレーが多く存在して、裏には市役所に消防署迄ある。
立地条件が良すぎる場所で、営業時間は忙し過ぎて目が回りそうになる。
店の営業時間は17時~3時までだけど、俺の仕事時間はもっと長い。
昼の1時~2時には出勤して、仕込みをしなくてはいけないし。
3時の閉店時間からは、片付けを終わらせてから帰宅。
全て片付けが終わるころには、朝の5時~6時に為っている。
住んでいるのは、お店の寮で、徒歩で5分と掛からない。
休みは月曜日だけ。
だけど、辛いとは思ったことが無い。
お腹いっぱいに食べさせてくれるし、休みも貰える。
働いたら、働いただけ給料も貰えるし。 実力を認められたら、年の差に関係なく上に行ける。
そして、この時期に、彼女に出会う。
前田 翔子さん。
後に、俺の奥さんとなる女性に。
昼時の立て込み状態の中、食事を済ませて空いたテーブルの上の食器を片付けながら、入ってくるお客さんを案内する。
「小鳥遊!。 洗い場を頼むっ!。」
「はいっ! すぐ入ります。」
テーブルに水を出して、客の注文を伝票に書いて、そのまま洗い場に入る。
引かれて来る食器を、水槽に入れてスポンジで次々に洗う。
忙しいけど、すごく楽しい。
物置の中で気を失った あの日。
夜中に、瞳が両親の目を盗んで俺の様子を見に来た。
物置の中で、ぐったりとして動きのない俺を見て。 瞳は両親ではなくて、武彦叔父さんに電話して助けを求めた。
慌てて車で駆け付けた武彦叔父さんに抱きかかえられて、そのまま病院に運び込まれた。
なんでも、丸3日も物置の中に閉じ込められていたらしい。
医者の話では、もう少し運ばれて来るのが遅かったら、脱水症状で死んでいたかも知れなかったとの事。
さすがに武彦叔父さんも、堪忍袋の緒が切れたのか。
翌日に、弁護士を連れて両親と対談。
その後に、弁護士を連れたまま、児童相談所と警察に直行しに行って、ようやく児童虐待が成立された。
そして、少しの期間を置いて。 俺は、武彦叔父さんの所に養子入り。
岡田 聖人になった。
中学の転校。 妹との別れ。 友達との別れ。
それに、結局。最後まで告白できなかった桂子さんへの思い。
余りにも、慌ただしく物事が動いたために。
本当に、満足な別れも出来なかった。
武彦叔父さん。 いや。 武彦父さんの所では、今までの生活が嘘のように思えた。
学校で虐められなくなり、友達も増えた。
変な時期に転校したので、多少の注目は集めたけど。
脚の怪我を見て、みんな勘違いしてくれたので助かった面もある。
何人かは、府大会での活躍を知っていたのか、陸上部に誘われたけど。
まともに走れないからと、丁重にお断りした。
替わりに入ったクラブは手芸部だった。
家庭科の授業で、自分でも驚くくらいに、縫い物ができてしまって。
手芸部の顧問の先生に誘われて入った。
クラスメイトからは、男のくせに手芸部って揶揄われたけど。
武彦父さんの、実の息子の義信兄さんとも仲良くやっていけた。
多少の喧嘩はあったけど、2~3日たてば、どちからともなく「ごめん。」と謝って仲直りできていた。
中学卒業間近。 俺は社会に出ることを望んだ。
武彦父さんも、菜々美母さんも、義信兄さんも、俺が社会に出ることに猛反対していた。
子供が遠慮するなとか。
やっぱり、本当の両親じゃないから?とか。
だから、俺は自分の胸の内を話した。
例え元の両親と離れたと言っても、同じ府内で住んでいるのだから。
どこかで、ふと顔を合わせることが有ると思う。
瞳には悪いけど。 おれは、2度と元の両親の顔を見たくない。と言うのが本音だった。
だから、出来るだけ遠くに行って暮らしたいと話した。
俺の言葉に、3人とも最後には家を出ることを許してくれた。
その時に、武彦父さんからの提案。
名古屋に知り合いの調理師が居て、ちょうど従業員を募集していて、そこに住み込みで働かないかと。
俺としても、衣食住のうちの、食と住は確保しておきたかったので、喜んでその案に乗った。
そして、その時にもう1つの提案も。
菜々美母さんの親。
つまりは、俺から言えば、菜々美母さんの祖父母に事情を話して養子にしてもらい。
岡田の性から、小鳥遊の性に変えると言う案だった。
そして、名も聖人から、別の名前にしようと。
どうせ離れて1人立ちするなら、徹底的にやった方が、元の両親も分かりにくくなるだろうと言う判断だった。
そして、俺は小鳥遊生来となった。
生来と言う名前は。
武彦父さんと、菜々美母さんが、次に生まれた子供につけようとしていた名前だった。
残念ながら、義信兄さん以外には、子供運に恵まれていなかった。
名前の意味としては、【無事に生まれて来るように】との意味を込めてたらしい。
おれ、もう生まれてるんだけど?
と茶化したら。
「無事に生きて、俺たちの元に帰って来る様に。」
この言葉を聞いて、俺は泣いてしまった。
嬉しくて、嬉しくて。
血は繋がっていないけど、この人たちは、俺の事を家族だと思ってくれているのだと・・・。
そして、中学卒業と同時に、俺は愛知県に向かった。
妹への手紙と、桂子さんへの手紙を書いて。
手紙は、武彦父さんが妹と、桂子さんに渡してくれる。
妹の瞳には。 多分、2度と会う事も無いだろうと書いた手紙を。
桂子さんへの手紙には。 自分の想いを込めた手紙。
手紙の最後に、【カビなんて呼ばれた僕が好きだって迷惑かも知れなくてゴメンね。】と。書いたのは、年を取った今でも覚えている。
もちろん、俺からの一方通行の手紙で、2人からの返事は届かない。
___________
名古屋に来て、1年が経った。
洗い場と言うのは、調理師で上を目指す者にとっては最高の場所だ。
客の食べ残した料理を、捨てる前に味見できるのだから。
虐められっ子時代に培われた技術。 なんて大層な物ではないけど。
常に周囲にビクついて、周囲の顔色をうかがいながら見ていたせいか。
先輩の達の技術を盗み見ては自分の物にしていった。
1年が経つ頃には、俺は窯前を任させられるようになっていた。
これは、蕎麦屋とラーメン屋なら花形といっても良い。
まぁ、俺が居るのは大衆の中華屋で、ラーメン以外にも色々取り扱っている。
一番鍋、二番鍋と続いて。 3番目に窯前。要はラーメンを湯がく係。
最近では、先輩方の賄料理を作らせて貰っている。
先輩たちも厳しくはあるけど、後輩虐めなどしない良い先輩たち。
業務時間は、夕方の17時開店で、夜中の3時に閉店する。
近所には、スナックやキャバレーが多く存在して、裏には市役所に消防署迄ある。
立地条件が良すぎる場所で、営業時間は忙し過ぎて目が回りそうになる。
店の営業時間は17時~3時までだけど、俺の仕事時間はもっと長い。
昼の1時~2時には出勤して、仕込みをしなくてはいけないし。
3時の閉店時間からは、片付けを終わらせてから帰宅。
全て片付けが終わるころには、朝の5時~6時に為っている。
住んでいるのは、お店の寮で、徒歩で5分と掛からない。
休みは月曜日だけ。
だけど、辛いとは思ったことが無い。
お腹いっぱいに食べさせてくれるし、休みも貰える。
働いたら、働いただけ給料も貰えるし。 実力を認められたら、年の差に関係なく上に行ける。
そして、この時期に、彼女に出会う。
前田 翔子さん。
後に、俺の奥さんとなる女性に。
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