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第56話 水の精霊
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製作場の部屋で、ソファーに腰かけて挨拶を交わす。
「ルナです。」
「こちらで、居候させて貰ってるエリスです。」
「エルフ族の族長代理のメルです。」
「ディハルトだ。
唐突で済まないが。2人とも錬金術師なのか?」
「「はい。」」
「アベルからは、中級まで錬金可能だと聞いたが。」
「「はい。」」
「そうか。これまた、不躾な質問だが。
2人の知り合いに、上級まで錬金可能な知り合いはいないか?」
「「居ますよ。」」
「どこに!?」
ルナとエリス。お互いに、無言で互いを指さす。
「「えっ?」」
ディハルトとアベルの驚きの声が重なった。
メルは、キョトンとした表情に為っている。
「ちょっと前に、西方大陸ルセニアの錬金術師のフィーノさんが来て。
私たちに、上級錬金術式の、虚空式錬金法を教えてくれたんです。」
とルナ。
「お陰で、私たちも、上級まで使えるようになったのですが。
まだ、少ししか上級素材が無くて、作れる物も少ないですけどね。」
とエリス。
「アベルよ……。」
ディハルトが、アベルを見ながら言葉を詰まらせる。
「あはは……。僕も、ビックリですからね。」
苦笑いを浮かべながら返すアベル。
「その若さで中級でも凄いのに。上級まで使えるとは……。」
メルも素直に驚いている。
メルの言葉に、ルナとエリスは、コテンと首を傾げて返す。
「若く見えるが、メルは280歳だからグッ!」
ディハルトの脇腹に、メルの肘が突き刺さる。
「ディハルトは幾つなんだ?」
アベルが聞くと。
「俺は、まだ98歳だ。」
脇腹を摩りながら答える。
意外と若い魔王だった。
「それで、素材が在れば、上級錬金も可能なんだな?」
「在ればですね。」
「はい。」
ルナとエリスが答える。
「何が必要だ?」
「必要なのは。コランダム鉱石の赤、青、黄です。
この3種が、上級錬金に必要な上級研磨剤の材料に。
太陽草。月光草。賢者草。この3種類が、上級中和剤の材料に。
次に、アダマンタイト。オリハルコンなどの上級鉄鋼素材。
クイーンアラクネ等の、進化蜘蛛系上位種の蜘蛛の糸。
幻獣と竜種系の皮。清浄な水。
取り敢えずは、このくらいが在れば、上級初歩くらいの錬金は可能になります。」
「コランダム鉱石類は何とでもなるが……。」
ディハルトが言う。
「さすがに、幻獣とか竜種の皮とかは無茶振りが……。」
これはメル。
「あ……。」
「どうした?アベル?」
「精霊が呼んでる。」
「判るのか?」
「うん。割と近い……。と言うか裏だ……。」
そう言うと、アベルはドアから出ていき、製作場の裏手に在る溜め池に。
「ここ?」
ルナが聞く。
『全く。もうちょっと良い場所を用意しなさいよ。』
「水の精霊様?」
『そうよ。アンタに会いに来てあげたんだから感謝しなさいよね。
私は、水の精霊リルよ。
話は、ジンとドライアドから聞いてるわ。
ほら、さっさと右手を出しなさい。』
水の精霊リルに言われて、右手を前に出すアベル。
アベルの右手の紋章に、水の精霊の紋章が追加される。
『はい。終わり。
あ!そうそう。 この池の水を浄化しておいたから、好きに使いなさいよ。
あと、もうちょっと広げておきなさい。
せっかく私が住み着いてあげるんだから。
それじゃ。』
それだけ言うと、リルの姿が消えた。
溜め池を見れば、えっ!何コレっ!と見間違わんばかり透明度が上がって奇麗になっていた。
「言うだけ言って。居なくなったな……。」
少し呆れた表情でディハルトが言う。
「ですねえ。」
アベルが返す。
「私!初めて精霊様を見た!」
「私もよ!」
ルナとエリスが興奮気味に言う。
浄化された水:清浄な水を好きな時に手に入れれるようになった。
「ルナです。」
「こちらで、居候させて貰ってるエリスです。」
「エルフ族の族長代理のメルです。」
「ディハルトだ。
唐突で済まないが。2人とも錬金術師なのか?」
「「はい。」」
「アベルからは、中級まで錬金可能だと聞いたが。」
「「はい。」」
「そうか。これまた、不躾な質問だが。
2人の知り合いに、上級まで錬金可能な知り合いはいないか?」
「「居ますよ。」」
「どこに!?」
ルナとエリス。お互いに、無言で互いを指さす。
「「えっ?」」
ディハルトとアベルの驚きの声が重なった。
メルは、キョトンとした表情に為っている。
「ちょっと前に、西方大陸ルセニアの錬金術師のフィーノさんが来て。
私たちに、上級錬金術式の、虚空式錬金法を教えてくれたんです。」
とルナ。
「お陰で、私たちも、上級まで使えるようになったのですが。
まだ、少ししか上級素材が無くて、作れる物も少ないですけどね。」
とエリス。
「アベルよ……。」
ディハルトが、アベルを見ながら言葉を詰まらせる。
「あはは……。僕も、ビックリですからね。」
苦笑いを浮かべながら返すアベル。
「その若さで中級でも凄いのに。上級まで使えるとは……。」
メルも素直に驚いている。
メルの言葉に、ルナとエリスは、コテンと首を傾げて返す。
「若く見えるが、メルは280歳だからグッ!」
ディハルトの脇腹に、メルの肘が突き刺さる。
「ディハルトは幾つなんだ?」
アベルが聞くと。
「俺は、まだ98歳だ。」
脇腹を摩りながら答える。
意外と若い魔王だった。
「それで、素材が在れば、上級錬金も可能なんだな?」
「在ればですね。」
「はい。」
ルナとエリスが答える。
「何が必要だ?」
「必要なのは。コランダム鉱石の赤、青、黄です。
この3種が、上級錬金に必要な上級研磨剤の材料に。
太陽草。月光草。賢者草。この3種類が、上級中和剤の材料に。
次に、アダマンタイト。オリハルコンなどの上級鉄鋼素材。
クイーンアラクネ等の、進化蜘蛛系上位種の蜘蛛の糸。
幻獣と竜種系の皮。清浄な水。
取り敢えずは、このくらいが在れば、上級初歩くらいの錬金は可能になります。」
「コランダム鉱石類は何とでもなるが……。」
ディハルトが言う。
「さすがに、幻獣とか竜種の皮とかは無茶振りが……。」
これはメル。
「あ……。」
「どうした?アベル?」
「精霊が呼んでる。」
「判るのか?」
「うん。割と近い……。と言うか裏だ……。」
そう言うと、アベルはドアから出ていき、製作場の裏手に在る溜め池に。
「ここ?」
ルナが聞く。
『全く。もうちょっと良い場所を用意しなさいよ。』
「水の精霊様?」
『そうよ。アンタに会いに来てあげたんだから感謝しなさいよね。
私は、水の精霊リルよ。
話は、ジンとドライアドから聞いてるわ。
ほら、さっさと右手を出しなさい。』
水の精霊リルに言われて、右手を前に出すアベル。
アベルの右手の紋章に、水の精霊の紋章が追加される。
『はい。終わり。
あ!そうそう。 この池の水を浄化しておいたから、好きに使いなさいよ。
あと、もうちょっと広げておきなさい。
せっかく私が住み着いてあげるんだから。
それじゃ。』
それだけ言うと、リルの姿が消えた。
溜め池を見れば、えっ!何コレっ!と見間違わんばかり透明度が上がって奇麗になっていた。
「言うだけ言って。居なくなったな……。」
少し呆れた表情でディハルトが言う。
「ですねえ。」
アベルが返す。
「私!初めて精霊様を見た!」
「私もよ!」
ルナとエリスが興奮気味に言う。
浄化された水:清浄な水を好きな時に手に入れれるようになった。
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