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スキル入れ替えからの。攻城戦【ツヴァイ編】

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** VS フロムティア城主 **



敵対値増加ヘイト! 敵対値増加範囲ヘイトオーラ! 盾当てバッシュ!」

斬撃スラッシュ! 雷鳴斬ライトニングスラッシュ!」


カーマインが、城主の敵対値増加ヘイト値を上げて、一瞬の動きを止める。

動きが止まった城主へ、蒼夜そうやが攻撃をスキルを繰り出す。

城主のHPが、半分近くになった所で、NPC上級回復役ヒーラー兵士が城主のHPを回復させようと魔法の詠唱をはじめる。


「地滑り! 震脚! 水面蹴り!」

★水面蹴り★
*屈み込みながら、円を描くように蹴りを放つ技。
*半径3メートルの対象の体制を崩す。
*消費MP18 ディレイ時間:15秒。



全力振りフルスイング円陣殺サークルスイング! 」

NPC上級兵士が魔法の詠唱モーションに入ったのを見て。

シャナが地滑りで、NPC上級兵士迄の距離を一気に詰めて。

震脚で周囲のNPC上級兵士の動きを一瞬止め、範囲攻撃の水面蹴りを放つ。

そこに、白姫の範囲攻撃スキルが叩き込まれる。

シャナと、白姫の攻撃で、NPC上級兵士の魔法は中断される。

 
そこに、

氷の槍牢コキュートス!」

暴風の刃サイクロン!」

風塵乱舞サイクロンエッジ!」

ミナと、リプトンの広範囲魔法がNPC上級兵士達に当たり。

蒼夜と同じ、魔法戦士のプレイヤーが、範囲攻撃スキルの魔法剣が炸裂する

風塵乱舞サイクロンエッジ!★
*魔法サイクロンと剣スキルの合成技
*対象を中心に、半径5メートルにダメージ1.8倍の物理判定×5回の攻撃を与える。
*消費MP160 ディレイ時間:4分

他のプレイヤー達も、NPC上級兵士にスキルを放ち攻撃する。

プレイヤー達の奮闘によって、徐々にではあるがNPC上級兵士の数が減っていく。



** 視点移動 **



「この頃 流行りの女の子は

お胸の小さな女の子

・・・・・・・・・

・・・・・

・・・」


 
その頃、生来いくるは。


必死に為って、ソングスキルとダンススキルを発動させて、プレイヤー達の攻撃を必死に躱し続けていた。
 
「くそっ! コイツ!」

「当たらなねぇっ!」

数十人のプレイヤー達が、生来いくるに攻撃を当てようと躍起に為りながらスキルを発動するも。

生来いくるには、攻撃が当たらず。

生来いくるの表情は、薄ら笑いさえ浮かべていた。

が。実のところ。 生来いくるにも余裕はないのだ。

今、生来いくるが発動させているダンススキルは、妖精の舞フェアリーダンス】と言い。

自身の回避力を驚異的に上げる、スーパーアイドルだけが使用できる固有スキル。

スキル発動中は、全ての攻撃スキルと魔法スキルを躱す事ができる。

だが、反面に。

妖精の舞フェアリーダンス発動時は、一切の攻撃行動も魔法の詠唱も出来ない。

まぁ、歌いながら踊るのだから、攻撃も詠唱も出来ないのは当たり前だ。

そして、最大の短所は。

MP消費量が激い事だ。

妖精の舞フェアリーダンス
*スーパーアイドルだけの、ワールド称号固有スキル。
*全ての攻撃スキル:魔法スキルを躱す事ができる。
*範囲攻撃:魔法に置いては、消費MP量が倍になるが無効化できる。
*所属同盟&連合のプレイヤーに、回避率アップ効果。
*消費MP1秒で4の消費。

 
そして、妖精の舞フェアリーダンス発動させて30秒が過ぎた。

(MP切れ・・・だな・・)

生来いくるが、自分のMP残量を確認して、そう思った時だった。

魔力再充填リチャージ!」

その声と共に、生来いくるのMPが50回復する。

生来いくるさん!一度、後ろに下がって回復してください!》

声の主は、けいだった。


魔力再充填リチャージ!:進化魔法スキル★
*自分のMPの残量から、対象に50MPを分ける事ができる。
*MPが60未満の場合は発動しない。
*消費MP10 ディレイ時間30秒。



生来いくるは、歌い手シンガースキルを歌っているので返事を返すことができない。

代わりに、ダンスを辞めると同時に、左手の薬指に嵌めている結婚指輪を親指の先で素早く2回触れる。

その瞬間に、生来いくるの身体が、その場から消えて、かなり離れた所のけいの影に隠れて座っているけいの隣に現れた。

透明化インビジブル。」

けいは自分に、透明化の魔法をかける。

生来いくるは、右手の中指の指輪に触れる。

触れると同時に、生来いくるの姿も消えていく。


透明化の指輪インビジブルリング
*自分を、周囲のプレイヤーの視界から見えなくすることのできるリング。
*魔法粉1個で、60秒の効果。
*最高で30分の間、消えている事ができる。
*1歩でも動いたり。攻撃態勢を取ったり。魔法詠唱をすると、透明化の効果はなくなる。


「サンキュー。 けい。」

ギルドチャットに切り替えて、生来いくるが言う。

「突っ込みすぎですよ。 生来いくるさん。」

けいも、ギルドチャットに切り替えて話す。

「流石に乱戦時では、初めての使用だったんでね。

次からは、位置取りに気をつけるよ。」

そう言って、生来いくるは横で座ってMP回復しているけいの頭を撫でる。

「そうしてくださいね。」

頭を撫でられて、少し照れながらもけいが言う。

けいの頭を撫でて、生来いくるも座りMP回復に務める。

その間に、ティファの方に視線を向けると。

ティファ達も、青葱あおねぎを振り回しながら、フロムティア城主をかなりの所まで追い込んでいるのが見えた。
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