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天空都市クロノポリスの罠!?

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と、その瞬間。



生来いくるの耳に、システム音が鳴って何かを告げる。

それも、一つや二つなんて可愛い数ではない。

物凄い数のシステム音が、生来いくるの耳に入る。


ハウスで、アイテムを床や壁に設置ロックした時、システム音を点けっぱなしにしていた様だ。


★ハウス設置ロック機能★

*基本ハウスの中でも、アイテムを床に置くと。
放置(棄てた)とみなされて、数十分が経過するとロスト(消失)する。
*設置(ロック)機能で、ハウスの床や壁に、設置(ロック)をすれば、飾り(装飾アイテム)と見なされて、ストレージを消費する代わりに消失ロストしなくなる機能。



「つっ!」

生来いくる?」

思わず声を漏らすイクルに、ガイが声をかけた。

ガイ以外のメンバーは、既に街の中に入っている。

 
「システム音を切り忘れていた・・・。」

生来いくるは、ステータスウィンドウを開くと、慌ててシステム音を切り。

どうして、システム音が鳴り続けたのかを確認するために、システムログを表示する。

 
【ファージ が、死亡しました】

【晃一 が、死亡しました】

【ジャック が、死亡しました】

【ザンスール が、死亡しました】

【メイリン が、死亡しました】

【エビフライ定食 が、死亡しました】

【目玉焼き が、死亡しました】

【アルスター が、死亡しました】

【グレン が、死亡しました】

【梱童夢 が、死亡しました】

【甘納豆 が、死亡しました】

【鳴門金時 が、死亡しました】

【アスラ が、死亡しました】

【ザーメンライス が、死亡しました】 



(なんだ? これは?)

ログを開いて確認すると。

そこには、大勢のプレイヤー達の死亡ログが延々と並べられていた。

「ガイ。 システムログを見てみろ。 音は切っておけよ。」

生来いくるに言われて、ガイもステータスウィンドウを開き、システム音を切ったまま、システムログを見る。


「・・・・・・。」

無言のまま、生来いくるに視線を返す。

通常時。

誰かにPKされた場合の時に出るシステムログには、誰が誰に倒されたのかが表示される。


*例:生来いくるが、ガイに倒されまして死亡しました。*

と、表示されるのが、PKプレイヤーキラーされた時のシステムログだ。


 
今の状態のシステムログは、街中の高所からプレイヤーが落ちた時。

フィールドで高所から落ちた時に、プレイヤーがダメージを受けてHPが無くなった時に表示される。


フォースメンバーのHP表示を表す、HPゲージの7本が黒くなる。

それと、同時に。



【蒼夜が、死亡しました】

【カナタ が、死亡しました】

【ルナ が、死亡しました】

【亜里亜 が、死亡しました】

【キョウ が、死亡しました】

【シャナ が、死亡しました】

【沙耶 が、死亡しました】

蒼夜達の死亡ログが流れる。


「キョウ!?」

「蒼夜!?」

生来いくると、ガイの声が、ギルドチャットに響く。

「えっと・・・・・大丈夫です・・・・・・」

「落ちただけですから。」


蒼夜達と一緒に街の中に入り、無事だったけいとミリアさんがギルドチャットで返事を返してきた。


「「落ちただけ??」」

生来いくると、ガイが、声を揃えて言う。

「はい・・・・落ちただけです・・・・。」

けいが、冷静なような、呆れたような、何とも言えない声で返事を返してくる。

「2人とも、街の中に入る時は。

ちゃんと、入口のNPCノンプレイヤーキャラ)の、案内人に声を掛けてから入って下さいね。

じゃないと、キョウさん達みたいに落ちちゃいますよ。」

呆れた声で、ミリアが2人に伝える。

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