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ツヴァイ編

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「それを、考慮しても。恐らく、3~4ヶ月は掛かるかと思います。」

けいが発言する。

「楽観的に見ても、最速で2ヶ月ね。」

シャナが付け加える。

少しの間、沈黙の空気が流れる。

「我慢できない、期間でもないよな・・・」

蒼夜が発言する。

「でも、断る利点の方が少ないよ。」

シャナが言う。


「そうね。亜里亜さんは、OSオリジナルスキルホルダーだし。

ガイさんは、勢力戦ランキング1位の人だし。

キョウさんは、USOで唯一の古代ハンマー100の所持者だし。」

「えっ!マジで!?」

沙耶さやが言った言葉に、カナタが驚きながら聞き返す。


「そうよ、名前で気が付きなさいよ。」

「だって、俺、鍛冶屋じゃないから。」

「ミリアさんって人も、確か結構有名な錬金術師アルケミストですよ。」

けいがミリアに付いて語る。

「そして、USOツヴァイ鯖で唯一の、キャッスルタイプの個人所有者のイクルさん。」

シャナが、呆れるように言う。

5人の視線が、イクル達5人の方に向けられる。

「「「「「はあぁぁぁぁ・・・・・・」」」」」

5人の溜め息が、完璧な迄に重なった。

溜め息が重なり。4人の視線が蒼夜に集まる。

4人の視線を受けた蒼夜は、無言のままイクル達の方に向かう。


「ん?決まったのかい?」

蒼夜を見て、イクルが尋ねる。

「はい。決まりました。」

意を決したように、蒼夜がイクルに言う。
 
「ハウスを間借りさせて下さい。」

「OK。喜んで。」

蒼夜の決意に反して、軽く返事を返すイクル。

「でも、すこしだけ。ギルド設立を待ってください。」

「ん?なんで?」

笑顔のまま、蒼夜に聞き返すイクル。

「ギルド石を購入するのに、僕たちの貯金では少し足りないので。貯まり次第に購入して設立します。だから、・・・」

「〝コレ〟を使って。」

そう言って、イクルが蒼夜の言葉を遮り。キョウから渡された、丸い玉を蒼夜に見せる。


「・・・・・・・」

丸い玉を見て、蒼夜が固まる。

「使わないの?」

イクルが手に持つ〝それ〟は、ギルド設立の為に必要な玉。


通称、ギルド石と呼ばれる物だった。
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