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第3章

34:明彦

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明彦あきひこを連れて帰りベットに寝かしつける。

アロファスルンドはベッドで眠る、明彦あきひこの額に手を当てて記憶を読もうとする。

「っつ!?」

顔をしかめて、明彦あきひこから手を放す。

「どうしたの?」

「弾かれた。」

「弾かれた?」

「ああ。 記憶を読もうとしたら、強制的に弾かれて読めない。」

「貴方が、弾かれる?」

「試してみるか?」

「ええ。」

今度は、エルリーディアが明彦あきひこの額に手を当てて記憶を読もうとする。

「っ!?」

結果は同じく弾かれる。

「な。」

「ホントね。 有り得ない事だわ。」

「こいつが普通の生命体ならばな。」

「そうね。 私たちの能力ちからを弾くほどの存在。 つまりそれは、私たちと同格か、それ以上の存在。」

「そうだな。 しかし、身体をスキャンしたが。 造りそのものは人族で間違いない。」

「でも、この子は。 生まれて間もない姿で、7日以上も何も飲まず食わずでも生きていた。

普通の人族の子なら、2日と持たないわよ。」

「だな。 しかも、アレから3000年以上も経っているのに、ようやく5歳児程度の姿だ。」

「人族なのに、人族じゃない。 でも、私たちみたいに、純粋な神と言う存在でもないわね……。」

「ああ。 神力の欠片も感じられない。」

「でも、魔力とESPは持ってるわよね。」

「まだ微力だがな。」

「今の内に処理しまつしとく?」

「・・・。」

エルリーディアの言葉に沈黙で返すアロファスルンド。

「悩むなんて珍しいわね。 貴方なら即答で処理すると言うと思ったけど。」

「この次元宇宙は、俺とお前で創った宇宙だ。」

「ええ。貴方と私で創った次元宇宙よ。」

「確かに、他の次元から迷い込んでくる生き物は居る。」

「そうね。 この次元宇宙そのものが、宇宙で或る為に、それを望んでいるのだから。私たちにも、それを防ぐ手段は無いわ。」

「なら。 こいつは何だ? 俺たちが創った宇宙に、俺たちが望んだ訳でもないのに。突然、湧いて出た存在だ。」

「そうね。」

「こんな訳の分からない存在。 興味を持つなと言う方が無理だろう。」

ニヤリと口角を上げながら言うアロファスルンド。

「あら。偶然・・ね。 私も、そう思っちゃったのよね。」

「処理するとか言ってなかったか?」

「言っただけよ。」

「ふん。 確かにな。」

「で?」

「俺たちが育てると言うのはどうだ。」

「良いわよ。」

こうして、明彦あきひこは|女神エルリーディアと、神殺しの竜アロファスルンドの2神で育てる事となった。


作者からの御詫び

実は最近仕事が忙しい上に。新作を書き始めてしまい。 この作品に手が加えられていない状況でして。

新作は短めで終わらせるつもりなので。それが完結次第、続きを書きたく存じます

<(_ _)>
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感想 2

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みんなの感想(2件)

hyperclockup
2022.08.01 hyperclockup

このドタバタごった煮感w
(褒め言葉です、多分……。)
先が読めないからこそ面白い。
更新が楽しみです。
頑張って下さい!

眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
2022.08.01 眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです

有難う御座います(笑)
 最初はヒロアカみたく、リアルヒーローだけで行こうと思ってたのですが。
うん。もう全部詰め込んじゃえ!と勢いに任せて書いています(^^)/
 なので、タグに 作者暴走 と付けております(笑)

解除
月影 流詩亜(旧 るしあん)

ヒーロー乱立の世界も面白いですね。

続きを楽しみにお待ちしますね。

解除

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