母さんは異世界の神様 父さんは神殺しの竜 その両親の子供の俺は?

眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです

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第2章

27:異世界の神様

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(やばい!やばい!やばい!やばい!やばい!)

目の前で、竜の姿になったソイツを見て逃げようとするも。

「なんで?」

空間移動の魔法も、能力も発動しない。

「どうした。 逃げないのか。」

黄金色の瞳孔の縦長の瞳がティルスを見て言う。

「ヒッ!」

「どうした。」

竜の言葉と共に、ティルスの右腕が肩の所から切断される。

切断された腕は、瞬時に細かい肉片にされる。 ミンチのように。

「いぎゃあああぁあぁぁあ! 痛いっ!痛いっ!痛っ!」

即座に再生をさせようと、再生魔法を使用するが腕は再生しない。

「なんで治らないのよっ!」

神である自分が、何もできないまま、恐怖におののき。 痛みと恐怖の表情で竜を見る。

「ぎょひへぅりぃぃぃ!」

左腕と、左脚が切断されミンチに為る。

「やべてぇ。 ゆるじでぇ。」

痛みのあまり、もはや呂律が回っていない。

「許す?何をだ?」

お腹の所から、身体を上下に切断される。

「あがあああぁぁぁ!」

「どうだ。死ぬに死ねない苦しさは。」

「だすべて…。」

首が切断されて、身体はミンチに。 頭部だけに為る。

「………。」

白目をむいて、口からは泡をブクブクと吹き出しながら意識を失っている。

「ちっ! この程度で、自我崩壊しやがった。」

邪竜アロファスルンドが、そう言った刹那。

そこには、竜ではなく、人の姿の龍騎りゅうきが。

そして、目の前には、五体満足のティルスが、陸に打ち上げられた魚の如く、身体をピクピクと痙攣させて横たわっていた。

そう。 今までのは、僅か数舜の時間で龍騎りゅうきが見せた幻。

ただし。 幻内での痛みは現実の痛みに直結する。

ティルスは、幻の痛みに耐え切れなかった。 それだけだ。

(無茶言わないの。 アナタの精神攻撃食らったら、並みの星神程度じゃ、一発でイカれるわよ。)

「頑張れる奴は、4~5回は耐えるぞ。 根性無しが。」

龍騎りゅうきの言葉に呆れながらも、内心でクスリと笑ってしまう乙女おとめ

(さっさと処理して帰ってきなさい。)

乙女おとめに言われて、右手をかざす龍騎りゅうき

かざした右手から、邪竜アロファスルンドの頭部だけが出てきて。

バクン。 と、ティルスを一飲みにする。

龍騎りゅうき?)

ティルスを処理しても、動きの見せない龍騎りゅうきに声をかける乙女おとめ

「わりぃ。 どうにも、このままじゃケツの締まりが悪いわ。

ちょっくら、この星に留まって、事後処理と、後任の星神の躾をしてくわ。」

(そう。)

龍騎りゅうきの言葉に、特に驚く様子もなく答える乙女おとめ

自分の旦那なら、そうするだろうと思っていたのだ。

「そういや。明彦あきひこの彼女。」

(いい子よ。 後で写メでも送ってあげるわ。)

「おう。 会えないのは残念だが。 楽しみにとっとく。」

(それじゃ。 あまり首を突っ込み過ぎちゃ駄目よ。)

「判ってる。」
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