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第10話 続続 修行
しおりを挟む次の日からは昨日ババアが言った通り、本当に実戦さながらの修行となった。
魔法の使用はないものの本当に打撃や関節技、スニーキングからの奇襲などを含めた実践的な戦闘訓練となった。ついこの間まで普通のスロット廃人だった俺が何故か今、敵を単独で制圧する方法を学んでいる。なぜ女神がこんなことを知っているのか怖くなるが今は考えないようにしている。
わかってはいるが、この老婆は普通じゃない。
長く俺のいた世界にいたせいで魔力との繋がりが少なくなっていたせいでもあるのだろうが、俺と同じ修行をしていたことにより肉体は活性化、身体能力は化け物なみに上昇していた。
それでも以前のピーク時の20%くらいしか回復していないらしい。
「わしの場合、すでに器はできている。そこに魔力を注ぐだけじゃから戻るのは速い。じゃがお主は器から作っている状態じゃ。0から1を生む作業をしておる。時間がかかって当然じゃ。それでも異常とも呼べるほどお主の成長は速いぞ。」
ババアが言うように昨日死にかけたのを皮切りに、俺の体が少し変わったような気がしていた。
今までもとんでもないスピードで強くなっていたのは感じていたが昨日と今日とではまた別の次元というか......
今もババアが繰り出すものすごいスピードの連撃を何とか躱しきることができている。
「ほう、今のを躱すか。」
「なんか今までと全然、感覚が違う。俺に攻撃が届く前に感知できるというか......」
「うほー。まさか、本当にとんでもない奴じゃ。魔力で体を覆って攻撃をいち早く感知する。そんな芸当が魔導書なしでもできる者がおるとはな。」
「俺もかなり強くなったって事だろ。」
ババアの突きを左手でつかみそのまま背負い投げで投げ飛ばす。
ババアはくるくると空中で回転し、木の枝の上にちょこんと着地した。
「うむ、そろそろいいタイミングじゃな。再生力もついたし体の使い方も悪くない。」
「おぉ!! てことはついに俺も免許皆伝か!?」
「それでは今より貴様に修行をつけてやる。」
「はぁ? 何言ってんだよ。今まで散々修行しといてさ。」
「今までのは修行ではない。準備体操じゃ。これから貴様に知識と経験を叩き込んでいく。」
「おい、俺今でも結構強いぜ。まだババアには勝てないかもだけどさ。それも近いうちに。それに普通の人と戦って負ける気がしないんだけど。そんなに敵って強いのかよ。」
「あぁ、普通のやつならな。」
その言葉に俺はこの世界に来た時に襲われた影や森の中で遭遇した木の化け物を思い浮かべた。
確かに恐ろしい化け物だったけど今の俺ならとも思う所はある。
「まずお主の敵について教えないいかん。」
「敵って......落ちた神ってやつじゃないのか? あの影とかもそれの下部なんだろ。」
「それが親玉という所じゃな。しかし世界はそんなにシンプルにできておらん。」
「ほかにも色々と敵がいるって事か?」
「敵というかじゃな。そこらへんも踏まえて貴様に説明しようと思う。今の現状を。」
いつもと違い、嫌に真剣なトーンで話しかけてくる。
「戦う力とは時に残酷な物じゃの。シュタルケよ。」
ぼそっと独り言のように話すババア。
なんて言ったか聞こえなくて、
「あぁ? なんだって? 何言ってんだバアさん。もうろくしちまったか?」
「ぐっ、減らず口が......何でもない。ひとまず、お前さんが持っていない魔導書というものについて説明しておく。」
不機嫌って事もないがバアさんのおかしなリアクションになんか変な事言ったかな俺? と思ってしまう。
いまさらって話だけど。
「気に入らん顔をしておるの? まぁお前さんは魔導書を持ちたくても持てない身じゃからな。」
そう。俺は魔導書を持ちたくても持てないらしい。
実際に持ったことはないのだが、間違いなく持てないらしい。
魔導書がないと魔法が使えない。
だから俺は未だに魔法が使えないわけなのだが。
簡単に説明すると、この世の魔導書にはランクがありもちろん高ランクの魔導書ほどより強い魔法を駆使できると言われている。もちろん強いだけではなく特殊な能力や効果をその魔導書自体が持っている場合もあり高ランクというだけで強者という存在となるのだ。
、より高い魔力や魔力を操作する技術がある者はより高ランクの魔導書を使うことができる。これは魔導書が魔術師を認め力を貸すという理屈らしいが、時に高ランクの魔導書や特殊な魔導書にはそれ以外にも使う資格を有する物があるらしく、血統であったり家柄、はたまた術者の性格などを気に入って己の使用者にする魔導書も少なくない。
そう、魔導書というのはただの魔法を通す媒介ではなく、意思があり生きているといっても語弊はない。
ゆえにだが、高ランクの魔導書から選ばれたものは低ランクの魔導書が使えなくなる。
先ほども話したが魔導書にもランクがある。もちろん生きているのだから個体差があるのだ。
だから高い魔力を持ったものが低ランクの魔導書を使おうとしても魔導書がその高すぎる魔力に怖がってしまい魔法が発動しないというのが多々あるのだという。
それを業界語で”委縮”と呼んでるらしい。
”魔導書が委縮している”
そんな言い方をするのだと言う。
もちろんそれは戦闘でも起こってしまうことで言葉通り低ランクの魔導書が高ランクの魔導書に対して委縮してしまう状態もいくつか確認されているらしい。
魔導書の間でも威嚇はあり弱すぎる魔導書はその時点で勝つ権利を失ってしまっているようなものなのだ。強者はいつも勝者。
どこの世界も同じような事が起きてるんだな。
で俺なんだが......
「で、あるからしてお主はどんな魔導書も持つことはできん。なぜなら聖典とはすべての魔導書の最高位にあるのであってお主がいかなる他の魔導書を使おうとしてもその魔導書は”委縮”してしまう。それは仕方ない事なのじゃ。」
「..........」
「じゃからお主は聖典を手に入れるまで魔法という魔法は一切使えん。」
「........」
「して、魔法が使えん状態のお主は戦力としてなかなか使えんのじゃ。」
「.........」
どうしてこのババアはどこまでもテンションを下げていくことしかできないのだろうか?
今までの事はほとんど意味ないよ。と言われてる気がしてならない。
「それでいてお主は、、、」
「なら早く聖典取りに行こうぜ。修行はそれからでもいいじゃねぇーかよ。」
「まったく、イライラするんじゃないわい。それに、それをするにはお主はあまりにも無知であまりにも無力じゃよ。」
「そうかな? 俺結構強くなった気がするんだけどな。ババアと戦ってもいい勝負になってるじゃねぇーかよ。」
「あくまで実践ではない。わしも魔法は使っておらん。肉体のみの力でこんなババアといい勝負では話にならん。」
「言うと思ったぜ。はぁ......どの辺まで力つければいいんだよ。」
「それを今から説明するんじゃ。お主は現在、まったくといって無知の状態じゃ。赤ん坊と同じ。それでは戦い云々の話ではない。」
「あんたが何も説明しないからだろ。」
「まず魔法を使う者の事を魔術師と呼ぶ。魔術師と言ってもわしが見せた魔力に属性を与えて発射するいわゆる”魔法士”と呼ばれるものもその一部にすぎん。先ほども言ったがわしは魔法士という種類に入る。ほかにも自身の体に魔力を巡らせ肉体を何倍にも増強させる”武闘魔士”。魔力をおびさせた剣を使う”魔剣士”。等々
使い方は人それぞれなので何とも言えんがな。才覚もあるしの。」
「武闘魔士? 魔剣士? なんだそれ? それも魔導書がいるのか?」
「お主が魔導書をどういうふうに理解しとるかは知らんが、わしの持っている書物のような形だけではない。体に着る衣類のような物からそれこそ剣や盾の物もある。生物のような形を取っている物もある。なにが魔導書でどれが本物かわからんようにかく乱して戦う者もおるんじゃ。それくらい数多くの魔導書が存在しておる。」
「じゃあ、聖典ってどんな.....」
「見た目は普通の魔導書じゃよ。わしのみたいな。だがそれが真の姿かと言われると何とも言えんな。なんせ救世主以外は誰も使えん魔導書じゃからな。先代の救世主も何百年も前の話じゃ。自分の目でその力を見た者はおらんじゃろうしな。ワシは見たことあるけど。今説明した通り魔導書を使った戦闘というのは実力の高い者が勝利するような簡単なものではない。より姑息に、狡猾に、相手を出し抜いたものが勝利するという光景が多々見られるんじゃよ。」
今、わしは見たことあるって言って説明せずに次いったよね。
何なのこの人。本当に教える気あるの?
「でもランクの高い魔導書が強いってさっき説明してたじゃん。」
「ほとんどの場合がな。しかし使うのはやはり術者じゃ。魔導書の力より特殊な能力を気に入る奴もおる。ある条件を満たした時に無類の強さをほこるような奴もいる。なかなか強いとは1つの種類にまとめることはできんのじゃよ。
「へぇー。で、どれが一番強いんだ?」
「お主......本当にバカなんじゃな......」
がっくりとうなだれるババア。なんだ? 俺なんかまずい事言ったか?
要するには魔導書というのは魔力を魔法として具現化させるもの。
本の形をしてないものもある。手に取る前の一番初めの形が本だから魔導書と呼ばれているらしい。
そして手にする者の魔力に反応し本来の姿を現すという。だから魔導書本来の姿ももちろんあるが使う術者によって姿形を変える魔導書もある。
なんともファンタジーなお話なんだがこれで今後の自分のスタイルが決まると思うとなかなか簡単には考えられないという所か。
いわゆるババアのような魔法士は遠距離型。魔剣士や武闘魔士なんかは接近戦特化なのだろう。
ほかにも生き物のような召喚獣っていうのかな? を操る魔獣士ってのもあるらしいが数えればきりがない。
相手のどれが魔導書なのかを見極める力も必要という事だろう。
おそらく剣が魔導書の場合、ただの剣と考えるのは早計過ぎるだろう。それなら初めから実物の剣を買えばいい。何らかの付加価値があるからそれが魔導書として能力を発揮しているのだろう。
たしかに魔力云々というだけでは生き残れる気がしない。ここはゲームと違ってコンテニューもきかないのだから。
「でさ、俺はどういう感じなの? 魔剣士とかそういうの?」
「それは聖典を手に取るまでわからんよ。聖典とは特別な魔導書じゃ。他の魔導書と違ってこれという形は存在していない。持ち主がどう使うかというのが色濃く出る魔導書じゃ。」
「じゃあ結局使うまでわからないのか。でもさ、それだと実践的な修行にならなくないか? だって例えば接近戦の修業をしたって俺が魔導士なら役に立たないだろ。」
「そんなことはない。初めのうちは得意な事しかできんが熟練してくると魔導士のわしでも接近戦はこの程度にはなる。逆に敵の型にはめられたときそれを覆す力がなければ形勢を自分に引き戻すことは難しくなる。いずれにせよ肉体というのはどこまでいっても強化が必要になってくる。」
確かに、いくら遠距離で強い魔法が打てても相手と距離を取るだけの足がなければすぐ敵に捕まってしまう。ましてや接近戦特化の奴なら距離を詰める能力も技量も高くて当たり前。そう簡単に自分が思う戦略に持っていくことは難しいだろう。だが逆に相手より身体能力が高い遠距離型タイプなら何もさせずに完封という戦い方も想像はつく。いずれにしても肉弾戦の修業は続ける意味はありそうだな。
「まぁ今日はこのくらいにしておこう。明日からはこういった基礎知識を頭に入れながらの実践訓練となる。心してかかるように。」
「えっ、もう終わり? 今日は早いんだな。」
「知識は一気に詰め込んでも理解には繋がらん。明日から午前は戦闘経験を積む訓練。午後から戦闘においての知識を植え込む座学じゃ。予習復習は怠るなよ。」
「戦闘経験!? なんだよ誰かほかの人も修行つけてくれんのか?」
「それは明日のお楽しみじゃよ。」
「えー。まじかよ。俺結構人見知りだからさ。教えてくれる人にはちゃんと気を使って話してくれって言っといてね。いきなり怒鳴るのもNGだから。よろしくね。」
「わかったよ。きつく言っておく。」
「んん? 今日はなんだか聞き分けがいいな。それができるんなら初めからバアさんも気を使ってほしいもんだぜ。」
フフン!! と気前よくな鼻を鳴らして帰り支度をするバアさん。
やけに聞き分けの良さが気になったが、早く修業が終われるというのは願ってもない。
俺はそのことはすぐに頭から離れて帰ったら何をしようとウキウキしながら帰り支度を済ませるのだった。
そうして俺たちはまだ日が明るいうちに村へと戻ってきてしまった。
「あっ! 勇者様、今日もお早いお帰りなんですね。」
家に戻ると玄関には俺の顔を見るなり頬を赤らめるアンナの姿があった。
そんな態度取られるとなんかこっちまで恥ずかしくなる。
「あぁ、バアさんも年だし疲れがたまってんじゃねぇーか? あっそういや飯はまだでいいけど、アンナ......この村で時間が潰せるところってどこか知らないか?」
「ウフフ、勇者様。マルス様にバアさんは失礼にあたりますよ。」
メッ! と俺の鼻を人差し指でツンっとする。
死ねる。ごはん3杯いける。
アンナはその後 そうですねぇー と手であごをつまみ名探偵のような格好で悩み始める。
うん、これマスター、ごはんおかわり。
すると家の奥からダレンが顔を出し、
「雨国。それならこの村の中心で小さいが魔導書やその他装備品が売ってるとこがあって、そこなんてどうだ? まぁ雑貨屋ってとこか。雨国は聖典以外の魔導書は使えねぇって言い伝えだから覗いたところで何にもねぇが、時間つぶしにはもってこいだぜ。」
その言葉にババアも自分の部屋から出てきて、
「おぉ、いいではないか。ちょうどお主もこの世界の事をいろいろ学ばなければと思ってたところじゃ。ちいっと覗いてくるがいいわ。」
小さい村だけど今まで修行ばっかりで散歩の一つも出来なかったから、俺この村のこと何にも知らないんだよな。時間も体力も有り余ってるしいい機会かも。
「ふーん。少し興味あるかも。んじゃそこ行ってくるわ。」
「おうそうか。じゃあアンナ。救世主様を雑貨屋に案内してあげろ。道に迷って木の化け物にでも捕まったらかなわんからな。」
ダレンは話しながら笑いをこらえるので必死な顔をしている。
「木の化け物って......あっ!! てめぇババア!! あの話は秘密にしてくれってあんなに頼んだのにチクりやがったな!!」
ババアもダレンも我慢はしているものの クプププ... 吹き出すのを我慢しきれてない。
「くそー。みんなして俺をバカにしやがって。アンナはこんな奴らとは違うもんな.....」
アンナは顔を手で覆い隠してはいるが体が小刻みに震えている。
「いや、アンナ......絶対笑ってるよね。それ絶対笑ってるね。隠せてないね。」
「違います救世主様。アンナは今、グフッ...雑貨屋さんまでのグフフ...道をブフ...思い出して......」
「もういっそ笑ってくれ!!」
ちくしょう。覚えてろよお前ら。
「フハハハ。まぁあれだ。救世主様は忙しいからな。まだ村のみんなとも挨拶出来てはいないだろ。それもかねてアンナは道案内をしてやってくれ。」
「うん。お父さん。」
覆ってた手を離すと、パッと明るくなっているアンナ顔が出てきた。
わかりやすい子なんだな。
まぁ道案内してくれるんなら断る理由もないしな。
......いや、ほんと、やましい気持ちなんてないから。
「日暮れまでには帰って来いよ。」
「はいお父さん。じゃあさっそく行きましょう救世主様。早くしないとあっという間に日暮れです。」
アンナに手を引かれ家を飛び出した。
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