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68話
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森の中でゴブリンと戦闘していたのはカルロス様とカレン様だった。見間違えかと思い目頭を押さえもう一度観た。
「・・・見間違えじゃない。えっ、何で二人がココにいてイベントに参加しているの?!」
おかしいわ、ハイドガル学園はまだ長期休暇じゃ無いはずよね。
「リリー、あの二人意外と強いな。六匹いたゴブリンが後二匹になってる」
ディアス様に言われモニターを覗くと、後二匹だった。本当だわ、学園にいた頃は気づかなかったけど動きに無駄が無いわ!
「本当ですわね。あの二人が強いなんて気づきませんでしたわ」
カルロス様は槍を使い、カレン様は・・・え、まさかのハンマー?!華麗なハンマー捌きに私は驚いた。
「カルロス様がハンマーでカレン様が槍とかならまだ分かりますわ。でも逆って・・・しかもハンマーの使い方が素晴らしく綺麗ですわ!」
「あんな華奢な体型から繰り出されたハンマーが残像を残し、ゴブリンの頭を潰す姿は二度見するほど驚くな!」
モニター越しに二人を観ていたら残りのゴブリンも瞬殺だった。
このイベントが終わったら二人に話しかけてみましょう。
気を取り直して違うモニターを観てみた。あの二人も気になるけれど私は解説役なのだからちゃんと他の参加者も観ないといけない。
「あ、ディアス様!ハリスがいましたわ!・・・って、ハリスは城で待機のはずよね?!」
森の中を素早く移動し、背後からモンスターを仕留めていく姿は執事長の姿では無く、暗殺者と間違えそうな戦い方だった。
「・・・ハリスめ、代役を城に置いて来たな。最近、妙にソワソワとしていたから気になっていたがイベントに参加するのが楽しみだったのか!」
ハリスがソワソワって・・・意外と可愛いわね。
「ハリスの戦い方が暗殺者っぽいのですが何故ですの?」
「ああ、ハリスは元暗殺者で俺の親、先代の龍王を暗殺しに侵入していた所を捕まえたんだ。それで、有能だったからスカウトした。暗殺者の戦い方をしているから暗殺者っぽいんだ」
ハリスが元暗殺者って事に驚けば良いのか、先代龍王を暗殺しに来た事に驚けば良いのか・・・突っ込みどころが満載よ!
「ディアス様、ハリスはもう暗殺業はしていないのですよね?」
「俺の知っている限りだと無いな。ただ、知らないうちに始末していたら気づかないから、その辺りは本人に聞いてみないと分からないな」
そうよね、ハリスの行動を把握出来てたら今、参加なんてさせて無いわよね。
「それにしても参加者全員を観るのも大変ですわね。今回参加した人数が三百人くらいでしたっけ?」
「いや、当日参加受付も含めたら四百人はいるな。さっき観ていたリリーの学友達も当日参加者だと思うぞ?」
そうか、事前に参加受付していれば分かったけど当日なら分からないものね。
「そんなに参加者がいたのですか。ふふ、一番多く仕留めてくるのは誰になるか楽しみですわね?」
「そうだな、ほらキャンベル領の参加者も負けてないぞ?・・・あれは、お義母上か?」
え・・・お母様?私はディアス様が覗いているモニターを観た。
「本当だわ。お母様まで参加しているなんて知らされて無かったわよ?まさか!当日参加で受付したわね!」
お母様は鞭をヒュンヒュン打ちまくりモンスターをヒンヒン言わせて倒していた。凄く楽しそうに倒している姿はドS女王様だった。
「リリー、お義母上の鞭がリリーのよりも凶悪に観えるのだが気のせいかな?」
「見間違えじゃ無いですわ。あの鞭、成長する鞭なのです。だから倒せば倒すほど成長して凶悪な鞭になりますの」
「成長する鞭?特殊武器ってやつか」
お母様がダンジョンから持って来たあの鞭、登録者しか使用できなくてお母様専用武器になったのよね。
「たしか、お母様がダンジョンで持ち帰って来たものだと思います。登録者しか使えないのでお母様専用武器ですわ」
ニヤリと笑い鞭を振り、凶悪なオーラを出しつつ進むお母様にはモンスター達も逃げ始めていた。
「「・・・」」
私とディアス様は無言で違うモニターに目を映した。
「・・・見間違えじゃない。えっ、何で二人がココにいてイベントに参加しているの?!」
おかしいわ、ハイドガル学園はまだ長期休暇じゃ無いはずよね。
「リリー、あの二人意外と強いな。六匹いたゴブリンが後二匹になってる」
ディアス様に言われモニターを覗くと、後二匹だった。本当だわ、学園にいた頃は気づかなかったけど動きに無駄が無いわ!
「本当ですわね。あの二人が強いなんて気づきませんでしたわ」
カルロス様は槍を使い、カレン様は・・・え、まさかのハンマー?!華麗なハンマー捌きに私は驚いた。
「カルロス様がハンマーでカレン様が槍とかならまだ分かりますわ。でも逆って・・・しかもハンマーの使い方が素晴らしく綺麗ですわ!」
「あんな華奢な体型から繰り出されたハンマーが残像を残し、ゴブリンの頭を潰す姿は二度見するほど驚くな!」
モニター越しに二人を観ていたら残りのゴブリンも瞬殺だった。
このイベントが終わったら二人に話しかけてみましょう。
気を取り直して違うモニターを観てみた。あの二人も気になるけれど私は解説役なのだからちゃんと他の参加者も観ないといけない。
「あ、ディアス様!ハリスがいましたわ!・・・って、ハリスは城で待機のはずよね?!」
森の中を素早く移動し、背後からモンスターを仕留めていく姿は執事長の姿では無く、暗殺者と間違えそうな戦い方だった。
「・・・ハリスめ、代役を城に置いて来たな。最近、妙にソワソワとしていたから気になっていたがイベントに参加するのが楽しみだったのか!」
ハリスがソワソワって・・・意外と可愛いわね。
「ハリスの戦い方が暗殺者っぽいのですが何故ですの?」
「ああ、ハリスは元暗殺者で俺の親、先代の龍王を暗殺しに侵入していた所を捕まえたんだ。それで、有能だったからスカウトした。暗殺者の戦い方をしているから暗殺者っぽいんだ」
ハリスが元暗殺者って事に驚けば良いのか、先代龍王を暗殺しに来た事に驚けば良いのか・・・突っ込みどころが満載よ!
「ディアス様、ハリスはもう暗殺業はしていないのですよね?」
「俺の知っている限りだと無いな。ただ、知らないうちに始末していたら気づかないから、その辺りは本人に聞いてみないと分からないな」
そうよね、ハリスの行動を把握出来てたら今、参加なんてさせて無いわよね。
「それにしても参加者全員を観るのも大変ですわね。今回参加した人数が三百人くらいでしたっけ?」
「いや、当日参加受付も含めたら四百人はいるな。さっき観ていたリリーの学友達も当日参加者だと思うぞ?」
そうか、事前に参加受付していれば分かったけど当日なら分からないものね。
「そんなに参加者がいたのですか。ふふ、一番多く仕留めてくるのは誰になるか楽しみですわね?」
「そうだな、ほらキャンベル領の参加者も負けてないぞ?・・・あれは、お義母上か?」
え・・・お母様?私はディアス様が覗いているモニターを観た。
「本当だわ。お母様まで参加しているなんて知らされて無かったわよ?まさか!当日参加で受付したわね!」
お母様は鞭をヒュンヒュン打ちまくりモンスターをヒンヒン言わせて倒していた。凄く楽しそうに倒している姿はドS女王様だった。
「リリー、お義母上の鞭がリリーのよりも凶悪に観えるのだが気のせいかな?」
「見間違えじゃ無いですわ。あの鞭、成長する鞭なのです。だから倒せば倒すほど成長して凶悪な鞭になりますの」
「成長する鞭?特殊武器ってやつか」
お母様がダンジョンから持って来たあの鞭、登録者しか使用できなくてお母様専用武器になったのよね。
「たしか、お母様がダンジョンで持ち帰って来たものだと思います。登録者しか使えないのでお母様専用武器ですわ」
ニヤリと笑い鞭を振り、凶悪なオーラを出しつつ進むお母様にはモンスター達も逃げ始めていた。
「「・・・」」
私とディアス様は無言で違うモニターに目を映した。
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