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21話

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朝から色々起こり過ぎて疲れたわ。

朝ご飯までは時間があるし、中庭で時間を潰そうかしら。私は支度をしてディアス様に声をかけた。

「ディアス様、まだ朝ご飯まで時間があるので中庭に行きませんか?」

「ああ、今日の服も可愛らしいね。リリーが行きたい所ならもちろん行くよ」



中庭の扉を開き四阿あずまやに着いた。私はディアス様の隣に座って聞きそびれていた事を聞こうと口を開いた。

「あの、ディア・・・」

「リリー、座る所が違うよ?俺の膝の上でしょ?」

話しかけようとしたらディアス様に遮られてしまった。

「うっ、やっぱりそこに座らなければ駄目ですか?こういうのに慣れてないので恥ずかしいです!」

「駄目。リリーの座る場所は俺のココだよ」

ディアス様がポンポンと膝の上を叩いてニッコリといい笑顔で言った。

笑顔なのに威圧感があるわ!・・・ここは素直にディアス様の膝の上に座ろう。

「わ、分かりました。膝の上に座りますわ!なのでその笑顔は止めていただけませんか?ちょっと怖いです・・・」

「ごめん、ちょっと威圧してたね。ほら、おいで?メイドがお茶を持って来たから一緒に飲もう」

私はディアス様の上に座った。・・・メイドがお茶?・・・はっ!?もしかしてライラ?隠密すぎて分からないわね。

「あの、ディアス様。昨日聞きそびれたのですがディアス様の国へは何で行くのですか?もしかしてまた、龍になったディアス様に乗って行くとかじゃないですよね?」

「俺がリリーを乗せて行っても良いのだけれど、それだとリリーが疲れてしまうだろ?だから今回は転移する」

「え?・・・転移って凄く難しい魔法で魔力も沢山使うけど一瞬で目的地に着いちゃう普通の人には使いこなせない魔法ですよね?」

「ああ、その転移であってる。だが付け加えるとしたら、一度行った場所に限られるから初めて行く場所には使えない」

流石ですわね。ディアス様くらい魔力が多くないと転移は難しいだろうから、転移魔法を使えるのはディアス様だけな気がするわ。王国魔法師でも龍人族の魔力量には届かないってお父様が言っていたし。

「なるほど。だから最初、学園の訓練場に空から来たのですね!」

「俺はハイドガル王国の王城には行ったことはあるんだが、学園の場所までは分からなかったんだ。だから一回王城付近に転移してから学園を探したんだ」

「それは大変でしたわね・・・あら?学園の場所が分からなかったのに私の右手にルイスをアザにして飛ばして来ましたよね?あれはどうやったのですか」

場所も分からないのにピンポイントでルイスを私の右手に付けるのは難しすぎると思う。

「リリーの場所は感覚的には分かってたんだ。後はほら、こう夢の中だと俺と意識が繋がりやすいのを利用してルイスをアザにちょちょいとして夢経由で飛ばした」

「色々とディアス様は規格外ですわね。夢を経由してルイスを飛ばすとかディアス様しか出来ませんよ」

もう何でもありですわね。ディアス様に出来ないことなんて無さそうな気がしますわ。

「そういえば、ルイスは帰って来れるのでしょうか?だいぶ遠くに飛ばしましたよね?」

星になったルイス・・・まあ、無事だと思うけれど朝ご飯どうするのかしら?

「あいつなら大丈夫。アレでも俺の側近だからそろそろ帰ってくるさ」

ガチャ。

「ご主人ー、飛ばすならもう少し優しく飛ばして下さいよ。俺、死ぬかと思った」

あ、普通に中庭の扉を開けて帰ってきた。

「お帰りルイス、どこまで飛ばされていたの?」

「あー、モンスターのいる山の辺りまで飛ばされました。危うくドラゴンの住処に突撃するところでしたよ・・・」

「結構遠くまで飛ばされたわね。あの辺はまだ入った事ないけどモンスターのレベルが高いのよね」

「そうか、あの山の方には強いモンスターがいるのか!いつか行きたいな」

行くときは一人でお願いしたいわ・・・私の強さじゃまだ倒しきれないだろうしね。

「さて、そろそろ朝ご飯を食べに行きましょうか?」

私たちは中庭を後にし朝ご飯を食べに向かった。
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