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3話
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まだ朝なのに疲れたわ・・・。とりあえず教室にたどり着いたし大人しく授業を受けて過ごそう!
「リリー様おはようございます。毎朝の恒例行事は終わったかしら?」
「あ、カレン様おはようございます。好きでやってる訳では無いのよ?カルロス様が毎朝やって来るからしょうがなく調きょ・・・お相手しているだけなのよ・・・」
カレン様は赤い髪の毛をフワリとかきあげなから来た。うん、いつみても可愛らしい方だわ。少しつり目な所が本人は気にしているらしい。
「ふふっ。今、調教って聞こえた気がするけれど気のせいかしら?」
「き、気のせいですわ!?」
「あら?リリー様の右手どうなさったの包帯を巻いているなんて珍しいわね。怪我でもしたの?」
「はい。実は朝寝ぼけて手を怪我してしまいまして・・・」
「なら、保健室に行って治癒魔法かけてもらいなさいよ。ずっとそのままじゃ支障がでるわよ?」
あ、盲点だった・・・アザを隠すために包帯を巻いたけれど治癒魔法ですぐ治せてしまうの忘れていたわ。やっぱり包帯は目立つかしら?
「大丈夫です!我が家の家訓で重度の怪我以外は治癒魔法を使わないっていうのがあるのでこれくらいすぐ治りますわ」
「まぁ、リリー様のお家は厳しいのね。さすがモンスターとの境界線を守ってらっしゃる辺境伯家ですわ」
良かった!乗り切った!そんな家訓無いけどとりあえずこれでしばらく行こう!
「自然治癒力を常に上げていれば治癒魔法はあまり使わないのよ。なので心配なさらないでくださいね?」
「わかりましたわ。けれどあまりにも痛々しい怪我は私も心配してしまうから気をつけてくださいね?」
そう言いながら自分の席にカレン様は戻っていった。
「ありがとうございます。気をつけますわ」
放課後になり、私は無事に1日終わった開放感の中自分の寮に戻った。
「あれ?扉が開いてる・・・」
朝鍵を閉めたはずの自室の扉が少し開いていた。まさか泥棒?いや、取られるようなものは置いてないし持って無い。
私はそっと扉の隙間から中を確認した。
「・・・ん?誰かいるわね」
中には少し小柄な人影があったが何をしているかまでは分からなかった。私が部屋の中に入っても害はなさそうね。
「ちょっと、私の部屋に何の用かしら?」
「あ、リリー様ですね?私、ご主人様の使いで来たハリスと申します」
主人の使いで来たというハリスは小柄な男性で執事の様な服を着ていた。いや、執事さんなのかな?
「ん?ハリスじゃねぇか!お前が来たってことはご主人はそろそろ迎えに来れるのか?」
「いえ、実はアクシデントがありましてまだ来れないんですよ。なので私が先にお知らせしに来ました」
「アクシデント?」
「えぇ、ご主人様が統治している領土がモンスターに襲われてしまいまして」
「それは大変じゃない!領民は大丈夫なの?」
「はい、ご主人様自ら殲滅しに行きましたので領民は軽い怪我で済みました」
「え?一人で殲滅しに行ったんじゃなく領土にいる騎士達と一緒って事よね?」
さすがに領土を襲って来たモンスターを一人で殲滅するなんてうちの両親でも無理だわ。
「いえ、お一人で広域魔法をお使いになり殲滅しましたよ。しかし、事後処理でお時間がかかるので先に知らせておいて欲しいとの事だったので私が来ました」
「流石だぜ!!主人様はやっぱり強いな!」
「えぇ・・・本当に凄いのね、あなた達の主人は」
「リリー様おはようございます。毎朝の恒例行事は終わったかしら?」
「あ、カレン様おはようございます。好きでやってる訳では無いのよ?カルロス様が毎朝やって来るからしょうがなく調きょ・・・お相手しているだけなのよ・・・」
カレン様は赤い髪の毛をフワリとかきあげなから来た。うん、いつみても可愛らしい方だわ。少しつり目な所が本人は気にしているらしい。
「ふふっ。今、調教って聞こえた気がするけれど気のせいかしら?」
「き、気のせいですわ!?」
「あら?リリー様の右手どうなさったの包帯を巻いているなんて珍しいわね。怪我でもしたの?」
「はい。実は朝寝ぼけて手を怪我してしまいまして・・・」
「なら、保健室に行って治癒魔法かけてもらいなさいよ。ずっとそのままじゃ支障がでるわよ?」
あ、盲点だった・・・アザを隠すために包帯を巻いたけれど治癒魔法ですぐ治せてしまうの忘れていたわ。やっぱり包帯は目立つかしら?
「大丈夫です!我が家の家訓で重度の怪我以外は治癒魔法を使わないっていうのがあるのでこれくらいすぐ治りますわ」
「まぁ、リリー様のお家は厳しいのね。さすがモンスターとの境界線を守ってらっしゃる辺境伯家ですわ」
良かった!乗り切った!そんな家訓無いけどとりあえずこれでしばらく行こう!
「自然治癒力を常に上げていれば治癒魔法はあまり使わないのよ。なので心配なさらないでくださいね?」
「わかりましたわ。けれどあまりにも痛々しい怪我は私も心配してしまうから気をつけてくださいね?」
そう言いながら自分の席にカレン様は戻っていった。
「ありがとうございます。気をつけますわ」
放課後になり、私は無事に1日終わった開放感の中自分の寮に戻った。
「あれ?扉が開いてる・・・」
朝鍵を閉めたはずの自室の扉が少し開いていた。まさか泥棒?いや、取られるようなものは置いてないし持って無い。
私はそっと扉の隙間から中を確認した。
「・・・ん?誰かいるわね」
中には少し小柄な人影があったが何をしているかまでは分からなかった。私が部屋の中に入っても害はなさそうね。
「ちょっと、私の部屋に何の用かしら?」
「あ、リリー様ですね?私、ご主人様の使いで来たハリスと申します」
主人の使いで来たというハリスは小柄な男性で執事の様な服を着ていた。いや、執事さんなのかな?
「ん?ハリスじゃねぇか!お前が来たってことはご主人はそろそろ迎えに来れるのか?」
「いえ、実はアクシデントがありましてまだ来れないんですよ。なので私が先にお知らせしに来ました」
「アクシデント?」
「えぇ、ご主人様が統治している領土がモンスターに襲われてしまいまして」
「それは大変じゃない!領民は大丈夫なの?」
「はい、ご主人様自ら殲滅しに行きましたので領民は軽い怪我で済みました」
「え?一人で殲滅しに行ったんじゃなく領土にいる騎士達と一緒って事よね?」
さすがに領土を襲って来たモンスターを一人で殲滅するなんてうちの両親でも無理だわ。
「いえ、お一人で広域魔法をお使いになり殲滅しましたよ。しかし、事後処理でお時間がかかるので先に知らせておいて欲しいとの事だったので私が来ました」
「流石だぜ!!主人様はやっぱり強いな!」
「えぇ・・・本当に凄いのね、あなた達の主人は」
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