結婚する気なんかなかったのに、隣国の皇子に求婚されて困ってます

星降る夜の獅子

文字の大きさ
上 下
56 / 60
レイラの薔薇

クライヴの徒労

しおりを挟む
89.検証


翌日。
ぐっすり寝て気合十分になったことだし、張り切って検証&レベル上げをするよ!



作業部屋の裁縫コーナーにある布の棚の前で、ディスプレイを眺めて使う布を探す。


「検証用だから、布自体は何でもいいでしょ?
一番安いので充分なんだけどな。コットンシリーズだけでも何種類かあるから、良く分からないんだよね」


「後でご説明しますが、布の種類は、織り機の設定で選べるだけで特にこれと言って違いはありません。
どれを使っても良いですよ」


「うーん。今までの経験上、どれでもいいことってあんまり無いんだよね。皆が気にしてないだけで、実はこんな違いがありますよ、みたいな。
でも今回やりたいのは経験値の検証だから、布の種類は後回しかな。いっぺんにやると訳わかんなくなりそう」


ってことで、今回使う布は《コットンシーチング》に決定。
ワールドマーケットでもかなり安い値段で売られていたし、ベガさんの在庫にも沢山あるから、同じ布で検証する、っていう目的に合ってるのが理由ね。


「まずは簡単な方から。型紙とスキルで……」


経験値の表示は□と■でしか示してくれてないから、正確な数値とかがわからない。
段々と溜まりにくくなってるはずだから、一人で全くの同一条件の検証はできないのが残念。


軽ーい検証だからどこまでアテになるかは微妙だし、レベルが上がって行くとまた変わるかもしれないけど、今回の検証結果はこんな感じ。



・型紙からオリジナルで作った場合

入る経験値自体は他の方法よりも圧倒的に多い。でも、その分時間もかかる。
フリルエプロンの時のように、既存の型紙を流用してもオリジナル判定が出るけど、どれくらい違えば『違うもの』として扱われるのかイマイチ不明。この辺は別の機会に要検証かな。

結論:経験値は沢山貰えるものの、時間がかかるので時間効率はそこそこ。



・既存の型紙とスキルで作った場合

完成品のレア度によって、妥当な経験値が貰える。
つまり、自分が使える素材よりもレア度の高い品を生産できるなら効率が良いかも。
無心で作業できるのはメリットだけど、一つ当たりの経験値は高くないので沢山の素材が必要だし、生産物の販売ルートも要るね。

結論:自分のレベル帯よりレア度の高いものを作れるなら時間効率は良さげ。しかし、素材代はかなり掛かりそう。



・完成アイテムに飾りを付ける場合

スピカちゃんのワンピースのように、アイテムにさらに装飾をすると、少しだけど経験値が貰える。
現状、装飾アイテム自体が少なくて高いから現実的ではないかも。
でも、時間はあまり掛からないので手に入りやすくなればレベル上げに使えるかも?

結論:装飾アイテムがない。







しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

愛など初めからありませんが。

ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。 お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。 「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」 「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」 「……何を言っている?」 仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに? ✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。

【完結】身を引いたつもりが逆効果でした

風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。 一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。 平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません! というか、婚約者にされそうです!

それぞれのその後

京佳
恋愛
婚約者の裏切りから始まるそれぞれのその後のお話し。 ざまぁ ゆるゆる設定

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~

紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。 ※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。 ※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。 ※なろうにも掲載しています。

追放された悪役令嬢はシングルマザー

ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。 断罪回避に奮闘するも失敗。 国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。 この子は私の子よ!守ってみせるわ。 1人、子を育てる決心をする。 そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。 さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥ ーーーー 完結確約 9話完結です。 短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。

交換された花嫁

秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」 お姉さんなんだから…お姉さんなんだから… 我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。 「お姉様の婚約者頂戴」 妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。 「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」 流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。 結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。 そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

処理中です...