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執務室のふたり
ロイドに報告
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翌日。
リラは夢現のままに学園に向う馬車に乗った。
思い出すのは昨日の出来事だった。
★ ★ ★
初めてのクライヴとの口付けは、リラには正直よくわからなかった。
緊張し過ぎて、リラはそれどころではなかったのかもしれない。
けれど、目を開くとクライヴの情欲に満ちた艶やかな紅い瞳が、リラを真っ直ぐ見つめていたことをよく覚えている。
リラは、そのあまりの色気に気圧され、思わずクライヴを押し退けてしまった。
クライヴは少し驚いたものの、リラが恥ずかしそうに耳まで真っ赤になっていることに気づくと、ふわりっと笑い、リラを引き寄せ優しく額に軽く口付けた。
ふたりがサロンから出た後、リラはどう過ごしていたのか、あまり覚えていなかった。
確かデイビッドではなくクライヴの執務室に入って仕事を手伝いをしていたが、リラはクライヴと目が合うだけで赤面し動揺を繰り返していた。
おそらく恥ずかしいほどに役には立たなかっただろう。
それでもクライヴは終始上機嫌だったのを覚えている。
帰りの馬車の中では、クライヴは当たり前のようにリラの隣に座り、しっかり肩を引き寄せていた。
リラはされるがままにクライヴの胸にもたれ、クライヴの熱と甘い薔薇の香りに包まれていた。
全く嫌ではなかったが恥ずかしさのあまりに緊張して身体が強張り、クライヴと目を合わせることなど到底できなかった。
(『恋人』とは、こんなにも甘味なものなのかしら…。)
恋人がいたどころか恋愛経験もないリラには到底わからなかった。
領地で時折仲睦まじい男女を見かけることはあったが、せいぜい手を繋いで仲良く歩く姿を見る程度だった。
ただふたりで馬車に乗っているだけなのに、こんなにも密着することが、『恋人』であれば普通なのか、それとも異常なのかさえわからなかった。
けれど、離れたいとは微塵も思えず、その場で大人しく固まっていることが精一杯だった。
☆ ☆ ☆
リラが教室の自席に着くと、待ち構えていたようにレナルドがリラの元に近寄ってきた。
レナルドは、チラチラッと周囲に人がいないことを確認すると小声で話しかけた。
「リラ嬢。アクイラ国皇子の件で少しお話しできますでしょうか。」
アクイラ国皇子、つまりクライヴだ。
リラはその名前を聞くとドキリッとし、急に頬を染め上げた。
リラには、レナルドが聞きたい話の内容に検討はついていた。
申し立ての件でクライヴとどのような話をしたかだろう。
昨夜、クライヴはレナルド宛に既に返事を出したと言っていた。
ロイドとレナルドには先日そのことで相談し大変世話になっていた。
本来ならリラからロイドとレナルドに、そのことについて話があると持ちかけるべきなのだろうが、リラは昨日の余韻でまだ頭がぼんやりしていた。
「はい、ありがとうございます。ちょうど私もお話ししようと思っておりました。」
リラは、小さく頷きながら小声で答えた。
レナルドは明らかに不自然なリラの態度に嫌な予感がせずにはいられず、話の場にロイドを呼ぶべきか躊躇した。
もちろん、側近としてあるまじき行動ではあるのは重々承知だが、リラの話を聞いてロイドが生きていられるのか、この反応を見るに多分に心配であった。
何よりロイドからレナルドに、どんなとばっちりがくるのかわからない。
できることなら、なかったことにしたい気持ちもあった。
しかし、そうもいかないのが現実だ。
これ以上主人であるロイドに先日の書状の返事が来たことを伏せていることもできなかった。
レナルドは礼を言うと苦虫を噛みながらその場を後にした。
その日の昼食。
リラはロイドとレナルドと共に応接室を訪れた。
レナルドが学園長に頼んで用意したようだった。
三人はソファに浅く腰掛け、間もなく侍女が紅茶を用意した。
三つのカップに紅茶が注がれると、レナルドは人払いをした。
暫くの間、三人には誰も話すことなく沈黙が続いた。
ロイドは何を聞かされるのかとドギマギし、今にも心臓が口から飛び出そうだった。
ロイドは数刻前にレナルドからクライヴの書状が届いた事実を聞かされた。
かなり動揺はしたが、レナルドにリラに事情を訊くまでは余計な詮索は止めるように説き伏せられていた。
そして、今、ロイドはこの重たい空気に耐えられそうになかった。
緊張のあまりに呼吸も浅く次第に顔が蒼くなっていた。
(まさか既に婚約したのだろうか…。)
微塵にもそんなこと思いたくはないが、目の前に座るリラの重い表情がそれを肯定しているように思えて仕方がなかった。
そんなロイドを表情を見かねたレナルドは、一口紅茶を飲むと意を決してリラに尋ねた。
「リラ嬢、昼休憩というのに時間を割いていただいてありがとうございます。あまり、時間もございませんので本題に入らせていただきます。」
「今朝方、アクイラ国皇子から書状が届きまして、その婚約の申立てについては既にリラ嬢とお話しされたとのことでした。もし、差し支えなければどのような経緯でこうなったのか、お話しした内容はどのようなものかお伺いしてもよろしいでしょうか。」
クライヴからの書状は昨夜のうちに届いていたが、レナルドは主人であるロイドに黙っていた時間を少しでも誤魔化したいのだろう。
「はい。えっと…。確かに昨日そのことについてクライヴ様とお話し致しました。」
リラの言葉にロイドは目を丸くし、息を飲んだ。
ロイドはレナルドから書状はおそらく一昨日クライヴの元に届いたと聞かされていた。
けれど、昨日と一昨日は休日であり、クライヴがリラにどう接触する方法が考えられないと思い、書状の内容はクライヴの偽証ではないかと、ロイドは疑っていた。
しかし、何より信じ難かったのは、自分が知らないたった二、三日の間にリラが『アクイラ国皇子』のことを『クライヴ様』と名前で呼んでいることだった。
「『クライヴ様』か…。」
ロイドは、ふたりに聞こえないほどの小さな声で思わず呟いた。
「そうですよね。書状を出してから日も浅いのに驚かれますよね。ご報告もかねて順を折ってお話しさせていただいてもよろしいでしょうか。」
ふたりは黙って頷き、再びただならぬ緊張感が三人を包み込んだ。
「まず、おふたりにご相談させていただいた次の日、学園から帰宅すると兄がタウンハウスに訪れておりました。何やら商談があるということで、私も付いてくるように申しつかり、そのまま兄に同行した先がクライヴ様が滞在する皇城敷地内の国賓専用のお屋敷だったのです。」
(アクイラ国皇子は、リラの兄上と面識があるというのか?!)
ロイドとレナルドは予想だにしない人物の登場と共にクライヴがルーカスと既に面識がある事実に、またしても目を見開き驚いた。
ロイドはルーカスと面識すらなかった。
そればかりか、リラと出逢うまでアリエス伯爵家については一度も話題を耳にしたことはなかった。
いくらアベリア国内の貴族とはいえ、上流貴族でもない限り、すべてを把握しておくことは難しい。
それに加えて、アリエス伯爵は社交にとても疎かった。
そのため、ロイドの元まで届くような話題には上がらなかったのであった。
それなのに、他国の皇子であるクライヴがどのような要件でアリエス伯爵家に商談を持ちかけるというのだ。
「私も大変驚きました。まさか、兄がクライヴ様と関係があるとは夢にも思いませんでした。クライヴ様は何やら兄が近年始めた事業の取り引き先のようでした。」
ふたりはその話しを聞いても何処か腑に落ちない表情を浮かべながら、話を進めるために相槌を打った。
「それから皆で晩餐を頂きながら、商談とクライヴ様が個人的に行なっている事業の話をしました。その際に何やらクライヴ様は事業のことでお困りのようで…。」
リラはそこまで言い終えると、頬を染め少し顔を俯かせた。
「兄からクライヴ様の事業を手伝うように申しつけられ、ここ二、三日クライヴ様の元でお手伝いをしております。そして昨日、お仕事の合間に婚約についてお話しさせていただきました…。」
リラは恥じらいながらも、そこまで言い終えると頬を真っ紅に染めていた。
一方のロイドとレナルドは、あまりの事実に頭を抱え込んでいた。
婚約の申し立てが既に終わっていることにも驚いたが、それ以上のことがたったこの二、三日で繰り広げられた出来事にもただただ驚かされるばかりだった。
クライヴがルーカスと既に面識がある事実
リラがこの二日間クライヴと共に過ごしていた事実
そして、何より驚いたのは、この報告をリラが終始頬を紅らめ恥じらいながら話している事実
全ての事実がロイドとレナルドに重くのしかかった。
リラは夢現のままに学園に向う馬車に乗った。
思い出すのは昨日の出来事だった。
★ ★ ★
初めてのクライヴとの口付けは、リラには正直よくわからなかった。
緊張し過ぎて、リラはそれどころではなかったのかもしれない。
けれど、目を開くとクライヴの情欲に満ちた艶やかな紅い瞳が、リラを真っ直ぐ見つめていたことをよく覚えている。
リラは、そのあまりの色気に気圧され、思わずクライヴを押し退けてしまった。
クライヴは少し驚いたものの、リラが恥ずかしそうに耳まで真っ赤になっていることに気づくと、ふわりっと笑い、リラを引き寄せ優しく額に軽く口付けた。
ふたりがサロンから出た後、リラはどう過ごしていたのか、あまり覚えていなかった。
確かデイビッドではなくクライヴの執務室に入って仕事を手伝いをしていたが、リラはクライヴと目が合うだけで赤面し動揺を繰り返していた。
おそらく恥ずかしいほどに役には立たなかっただろう。
それでもクライヴは終始上機嫌だったのを覚えている。
帰りの馬車の中では、クライヴは当たり前のようにリラの隣に座り、しっかり肩を引き寄せていた。
リラはされるがままにクライヴの胸にもたれ、クライヴの熱と甘い薔薇の香りに包まれていた。
全く嫌ではなかったが恥ずかしさのあまりに緊張して身体が強張り、クライヴと目を合わせることなど到底できなかった。
(『恋人』とは、こんなにも甘味なものなのかしら…。)
恋人がいたどころか恋愛経験もないリラには到底わからなかった。
領地で時折仲睦まじい男女を見かけることはあったが、せいぜい手を繋いで仲良く歩く姿を見る程度だった。
ただふたりで馬車に乗っているだけなのに、こんなにも密着することが、『恋人』であれば普通なのか、それとも異常なのかさえわからなかった。
けれど、離れたいとは微塵も思えず、その場で大人しく固まっていることが精一杯だった。
☆ ☆ ☆
リラが教室の自席に着くと、待ち構えていたようにレナルドがリラの元に近寄ってきた。
レナルドは、チラチラッと周囲に人がいないことを確認すると小声で話しかけた。
「リラ嬢。アクイラ国皇子の件で少しお話しできますでしょうか。」
アクイラ国皇子、つまりクライヴだ。
リラはその名前を聞くとドキリッとし、急に頬を染め上げた。
リラには、レナルドが聞きたい話の内容に検討はついていた。
申し立ての件でクライヴとどのような話をしたかだろう。
昨夜、クライヴはレナルド宛に既に返事を出したと言っていた。
ロイドとレナルドには先日そのことで相談し大変世話になっていた。
本来ならリラからロイドとレナルドに、そのことについて話があると持ちかけるべきなのだろうが、リラは昨日の余韻でまだ頭がぼんやりしていた。
「はい、ありがとうございます。ちょうど私もお話ししようと思っておりました。」
リラは、小さく頷きながら小声で答えた。
レナルドは明らかに不自然なリラの態度に嫌な予感がせずにはいられず、話の場にロイドを呼ぶべきか躊躇した。
もちろん、側近としてあるまじき行動ではあるのは重々承知だが、リラの話を聞いてロイドが生きていられるのか、この反応を見るに多分に心配であった。
何よりロイドからレナルドに、どんなとばっちりがくるのかわからない。
できることなら、なかったことにしたい気持ちもあった。
しかし、そうもいかないのが現実だ。
これ以上主人であるロイドに先日の書状の返事が来たことを伏せていることもできなかった。
レナルドは礼を言うと苦虫を噛みながらその場を後にした。
その日の昼食。
リラはロイドとレナルドと共に応接室を訪れた。
レナルドが学園長に頼んで用意したようだった。
三人はソファに浅く腰掛け、間もなく侍女が紅茶を用意した。
三つのカップに紅茶が注がれると、レナルドは人払いをした。
暫くの間、三人には誰も話すことなく沈黙が続いた。
ロイドは何を聞かされるのかとドギマギし、今にも心臓が口から飛び出そうだった。
ロイドは数刻前にレナルドからクライヴの書状が届いた事実を聞かされた。
かなり動揺はしたが、レナルドにリラに事情を訊くまでは余計な詮索は止めるように説き伏せられていた。
そして、今、ロイドはこの重たい空気に耐えられそうになかった。
緊張のあまりに呼吸も浅く次第に顔が蒼くなっていた。
(まさか既に婚約したのだろうか…。)
微塵にもそんなこと思いたくはないが、目の前に座るリラの重い表情がそれを肯定しているように思えて仕方がなかった。
そんなロイドを表情を見かねたレナルドは、一口紅茶を飲むと意を決してリラに尋ねた。
「リラ嬢、昼休憩というのに時間を割いていただいてありがとうございます。あまり、時間もございませんので本題に入らせていただきます。」
「今朝方、アクイラ国皇子から書状が届きまして、その婚約の申立てについては既にリラ嬢とお話しされたとのことでした。もし、差し支えなければどのような経緯でこうなったのか、お話しした内容はどのようなものかお伺いしてもよろしいでしょうか。」
クライヴからの書状は昨夜のうちに届いていたが、レナルドは主人であるロイドに黙っていた時間を少しでも誤魔化したいのだろう。
「はい。えっと…。確かに昨日そのことについてクライヴ様とお話し致しました。」
リラの言葉にロイドは目を丸くし、息を飲んだ。
ロイドはレナルドから書状はおそらく一昨日クライヴの元に届いたと聞かされていた。
けれど、昨日と一昨日は休日であり、クライヴがリラにどう接触する方法が考えられないと思い、書状の内容はクライヴの偽証ではないかと、ロイドは疑っていた。
しかし、何より信じ難かったのは、自分が知らないたった二、三日の間にリラが『アクイラ国皇子』のことを『クライヴ様』と名前で呼んでいることだった。
「『クライヴ様』か…。」
ロイドは、ふたりに聞こえないほどの小さな声で思わず呟いた。
「そうですよね。書状を出してから日も浅いのに驚かれますよね。ご報告もかねて順を折ってお話しさせていただいてもよろしいでしょうか。」
ふたりは黙って頷き、再びただならぬ緊張感が三人を包み込んだ。
「まず、おふたりにご相談させていただいた次の日、学園から帰宅すると兄がタウンハウスに訪れておりました。何やら商談があるということで、私も付いてくるように申しつかり、そのまま兄に同行した先がクライヴ様が滞在する皇城敷地内の国賓専用のお屋敷だったのです。」
(アクイラ国皇子は、リラの兄上と面識があるというのか?!)
ロイドとレナルドは予想だにしない人物の登場と共にクライヴがルーカスと既に面識がある事実に、またしても目を見開き驚いた。
ロイドはルーカスと面識すらなかった。
そればかりか、リラと出逢うまでアリエス伯爵家については一度も話題を耳にしたことはなかった。
いくらアベリア国内の貴族とはいえ、上流貴族でもない限り、すべてを把握しておくことは難しい。
それに加えて、アリエス伯爵は社交にとても疎かった。
そのため、ロイドの元まで届くような話題には上がらなかったのであった。
それなのに、他国の皇子であるクライヴがどのような要件でアリエス伯爵家に商談を持ちかけるというのだ。
「私も大変驚きました。まさか、兄がクライヴ様と関係があるとは夢にも思いませんでした。クライヴ様は何やら兄が近年始めた事業の取り引き先のようでした。」
ふたりはその話しを聞いても何処か腑に落ちない表情を浮かべながら、話を進めるために相槌を打った。
「それから皆で晩餐を頂きながら、商談とクライヴ様が個人的に行なっている事業の話をしました。その際に何やらクライヴ様は事業のことでお困りのようで…。」
リラはそこまで言い終えると、頬を染め少し顔を俯かせた。
「兄からクライヴ様の事業を手伝うように申しつけられ、ここ二、三日クライヴ様の元でお手伝いをしております。そして昨日、お仕事の合間に婚約についてお話しさせていただきました…。」
リラは恥じらいながらも、そこまで言い終えると頬を真っ紅に染めていた。
一方のロイドとレナルドは、あまりの事実に頭を抱え込んでいた。
婚約の申し立てが既に終わっていることにも驚いたが、それ以上のことがたったこの二、三日で繰り広げられた出来事にもただただ驚かされるばかりだった。
クライヴがルーカスと既に面識がある事実
リラがこの二日間クライヴと共に過ごしていた事実
そして、何より驚いたのは、この報告をリラが終始頬を紅らめ恥じらいながら話している事実
全ての事実がロイドとレナルドに重くのしかかった。
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