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57.様子のおかしい義弟の襲来
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「竜帝陛下と番様へのご報告がございまして……」
ヘイズがなんとも複雑そうな表情でそう言った時、部屋の扉がけたたましい音を立てながら開いた。
「兄さん!!兄さんが結婚なんて許さない!!」
そう聞き覚えのある声、志鶯がドカドカと入ってきたのだ。あまりのことにあんぐりと口を開けていると、志鶯の動きが突然止まった。
「あ、ああ、なんだ、あのハレンチな服は!!ま、まさか、アレを兄さんに着せるつもりなのか??」
よりによって志鶯があのシースルーウエディングドレスを見てしまったことに、絶対着るつもりのない衣装だったが義弟にエロ本を見られたような気分になり顔が真っ赤になる。
「兄さん、可哀そうに、こんなに顔が真っ赤になって……、大丈夫だよ、この変態竜人から守ってみせるから!!」
そう言って志鶯が私に近付いて来ようとした時、誰かが扉から入ってきた。
その人物が誰か私にはあまり記憶がなかったが、その香しい匂いには覚えがあった。
「……ジョコウリュウコーヒー、あ、そうかルアク……」
ちいさくってかわいいタイプに物理的に変わっていた時に嗅いだことのある人間を骨抜きにするタイプの匂いを発する、変わった竜人だっただろうか。
つまり、この匂いに志鶯もまたメロメロになり大人しくなるのだろうと思ったが……、
「ルアク、こんな匂いくらい、兄さんへの強い思いに比べたら……くっ、屈したりしないからなぁ!!」
前回とは違い真っ赤な顔になりながらもルアクの香りに耐える志鶯だが、その瞳からは涙が零れているようで、明らかに無理をしているのがわかる。
「ははは、そうかい小鳥ちゃん。けれど、そんな風にいってもだいぶ限界じゃあないのか??」
そう言って、ルアクは志鶯の項にフーッと息を吹きかけた。
「あっ……やめっ、卑怯らぞっ」
「小鳥ちゃんこそ、そんな強情をはらないで、俺にあの日みたいに美味しく食べられればいいじゃないか??」
元々、ルアクはどこかセクシーな雰囲気のある竜人で、今もはだけた筋骨隆々の弾ける雄っぱいからフェロモンが溢れているのだが、何故だろう、志鶯に話しかける時はそこに何とも言いがたい甘さ、まるで私に竜帝陛下が話している時のような、恋人に相対しているような感じが加わっているような気がした。
「あんらのぉ……むりやりれ……」
「ははは、その割には沢山濡らしていたじゃないか??ああ、今もこんなにいやらしい顔をして、いけない小鳥ちゃんだ」
そう言って、既にだいぶ足腰が立たなくなっている、志鶯をルアクがお姫様抱っこする。
「竜帝陛下、番様とのお時間中申し訳ございません。うちの可愛い小鳥がどうしてもおふたりを祝福したいと言っていたので連れてきたのですが少し興奮してしまったようで」
「ちがう、にぃさんはわたさな……ぃ」
ルアクの腕の中で暴れる志鶯だが、ルアクは「ははは、かわいいかわいい」とまるで私が竜帝陛下に捕まった時くらい意味がない状態になっていた。
そこで、この国にそろそろ毒されてきた私は、志鶯はルアクの番の魂の一部を持っているのだと本能的に悟った。
「志鶯……、ルアクとお幸せに」
ヘイズがなんとも複雑そうな表情でそう言った時、部屋の扉がけたたましい音を立てながら開いた。
「兄さん!!兄さんが結婚なんて許さない!!」
そう聞き覚えのある声、志鶯がドカドカと入ってきたのだ。あまりのことにあんぐりと口を開けていると、志鶯の動きが突然止まった。
「あ、ああ、なんだ、あのハレンチな服は!!ま、まさか、アレを兄さんに着せるつもりなのか??」
よりによって志鶯があのシースルーウエディングドレスを見てしまったことに、絶対着るつもりのない衣装だったが義弟にエロ本を見られたような気分になり顔が真っ赤になる。
「兄さん、可哀そうに、こんなに顔が真っ赤になって……、大丈夫だよ、この変態竜人から守ってみせるから!!」
そう言って志鶯が私に近付いて来ようとした時、誰かが扉から入ってきた。
その人物が誰か私にはあまり記憶がなかったが、その香しい匂いには覚えがあった。
「……ジョコウリュウコーヒー、あ、そうかルアク……」
ちいさくってかわいいタイプに物理的に変わっていた時に嗅いだことのある人間を骨抜きにするタイプの匂いを発する、変わった竜人だっただろうか。
つまり、この匂いに志鶯もまたメロメロになり大人しくなるのだろうと思ったが……、
「ルアク、こんな匂いくらい、兄さんへの強い思いに比べたら……くっ、屈したりしないからなぁ!!」
前回とは違い真っ赤な顔になりながらもルアクの香りに耐える志鶯だが、その瞳からは涙が零れているようで、明らかに無理をしているのがわかる。
「ははは、そうかい小鳥ちゃん。けれど、そんな風にいってもだいぶ限界じゃあないのか??」
そう言って、ルアクは志鶯の項にフーッと息を吹きかけた。
「あっ……やめっ、卑怯らぞっ」
「小鳥ちゃんこそ、そんな強情をはらないで、俺にあの日みたいに美味しく食べられればいいじゃないか??」
元々、ルアクはどこかセクシーな雰囲気のある竜人で、今もはだけた筋骨隆々の弾ける雄っぱいからフェロモンが溢れているのだが、何故だろう、志鶯に話しかける時はそこに何とも言いがたい甘さ、まるで私に竜帝陛下が話している時のような、恋人に相対しているような感じが加わっているような気がした。
「あんらのぉ……むりやりれ……」
「ははは、その割には沢山濡らしていたじゃないか??ああ、今もこんなにいやらしい顔をして、いけない小鳥ちゃんだ」
そう言って、既にだいぶ足腰が立たなくなっている、志鶯をルアクがお姫様抱っこする。
「竜帝陛下、番様とのお時間中申し訳ございません。うちの可愛い小鳥がどうしてもおふたりを祝福したいと言っていたので連れてきたのですが少し興奮してしまったようで」
「ちがう、にぃさんはわたさな……ぃ」
ルアクの腕の中で暴れる志鶯だが、ルアクは「ははは、かわいいかわいい」とまるで私が竜帝陛下に捕まった時くらい意味がない状態になっていた。
そこで、この国にそろそろ毒されてきた私は、志鶯はルアクの番の魂の一部を持っているのだと本能的に悟った。
「志鶯……、ルアクとお幸せに」
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