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33.小さな可愛い子ちゃんと目覚める母性??(竜帝陛下視点)
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「らみゅさまぁ」
と潤んだ瞳でこちらを見上げる可愛い子ちゃん、シヅルに胸がキュンとするのが分かる。しかし、これは今までの性的な何かも絡む感情ではなく、もっと純粋な、例えるなら竜人が自身の卵を大切に守りたいと思うタイプの感情に近い気がした。
小さなお手てで一生懸命に私に手を差し伸べる姿があまりにも健気ですぐに抱き上げる。
「どうした、可愛い可愛い余のシヅル」
「……いかないでぇ」
そう言ってピトっと頬を寄せてきたシヅルが、もう言葉にできないくらいにいとおしい。
「なら、一緒に行くとしよう」
とそのまま優しくシヅルを抱き上げて執務室まで歩くことにした。
ちなみにいままではシヅルの美しい素肌とセクシーな痴態がちょっと見たくて割と露出度の高い服装をさせていたり全裸でお部屋の中に閉じ込めたりしていたのだが、小さな可愛い子ちゃんがあまりに天使でこの子に世の中の邪な目が向いてほしくないのと、そもそも小さなシヅルに色々な服を着せたくって今は竜のデフォルメされたキャラのフードが付いて被るとまるで子竜になれるタイプの服を着せているのでこの世の全てが思わず発狂するくらいの筆舌しがたい可愛らしさとなっている。
そんなシヅルの愛らしさを堪能している余ではあったが、その小さくなった分大きく見える呪印に苛立ちを隠せない。
そもそもこの呪印がとても厄介な代物で、以前シヅルにも話したが『呪い』自体がそもそも帝国では禁術なのだが、その中でもこの呪印は質が悪く、『呪い』を解くためには呪いを掛けた相手を殺すか、あるいはその相手が『呪い』の『依り代』としたものを見つけ出さなければいけない。
スタガーが今回の件に関わっていたことは紛れもない事実だったと判明したが、ヤツはまだ眠っていているので話を聞くことが難しい状態となっている。
さらにスタガーと関連しているとして王妃の側近でもあったので王妃についても徹底的に調べられたが特に進展はなかった。そのほかスタガーに術を掛けられていたとされるリュカ達についても同様だった。
(……『依り代』さえわかれば自体がもう少し好転するのだが……)
今の状況は小さくって可愛いシヅルの状況を見て分かるが芳しくない。なんとか余の『聖力』で進行を遅らせてはいるがそれも何時まで持つか分からない。
「きれい……」
そう言ってシヅルが眺めているのは、庭に咲いている花だった。
「その花は『ノウゼンカズラ』という花だ。余の庭にはいつもこの花が咲き乱れている」
本来、この花は短い時間で散ってしまうそうだが余という聖竜が居るため永遠に狂い咲いている。竜帝ごとに守護花とされる花は違い、今の余の守護花が『ノウゼンカズラ』となっている。
「らみゅさまぁみたいできれい」
そう口にしたシヅルの頬は紅色で、ふくふくしていて劣情というより庇護欲が勝る感覚で思わずキスからはみはみしてしまった。
「くしゅぐったい」
「すまない。あまりに可愛くって……つい」
本音を口にしたが、何故かシヅルの瞳にはみるみる涙の膜が張るのがわかった。どうしていいかわからないままオロオロしているとシヅルがとんでもない言葉を口にした。
「かわいいかわいいっていうけど、らみゅさまのいちばんになれらぃのつらいの」
と潤んだ瞳でこちらを見上げる可愛い子ちゃん、シヅルに胸がキュンとするのが分かる。しかし、これは今までの性的な何かも絡む感情ではなく、もっと純粋な、例えるなら竜人が自身の卵を大切に守りたいと思うタイプの感情に近い気がした。
小さなお手てで一生懸命に私に手を差し伸べる姿があまりにも健気ですぐに抱き上げる。
「どうした、可愛い可愛い余のシヅル」
「……いかないでぇ」
そう言ってピトっと頬を寄せてきたシヅルが、もう言葉にできないくらいにいとおしい。
「なら、一緒に行くとしよう」
とそのまま優しくシヅルを抱き上げて執務室まで歩くことにした。
ちなみにいままではシヅルの美しい素肌とセクシーな痴態がちょっと見たくて割と露出度の高い服装をさせていたり全裸でお部屋の中に閉じ込めたりしていたのだが、小さな可愛い子ちゃんがあまりに天使でこの子に世の中の邪な目が向いてほしくないのと、そもそも小さなシヅルに色々な服を着せたくって今は竜のデフォルメされたキャラのフードが付いて被るとまるで子竜になれるタイプの服を着せているのでこの世の全てが思わず発狂するくらいの筆舌しがたい可愛らしさとなっている。
そんなシヅルの愛らしさを堪能している余ではあったが、その小さくなった分大きく見える呪印に苛立ちを隠せない。
そもそもこの呪印がとても厄介な代物で、以前シヅルにも話したが『呪い』自体がそもそも帝国では禁術なのだが、その中でもこの呪印は質が悪く、『呪い』を解くためには呪いを掛けた相手を殺すか、あるいはその相手が『呪い』の『依り代』としたものを見つけ出さなければいけない。
スタガーが今回の件に関わっていたことは紛れもない事実だったと判明したが、ヤツはまだ眠っていているので話を聞くことが難しい状態となっている。
さらにスタガーと関連しているとして王妃の側近でもあったので王妃についても徹底的に調べられたが特に進展はなかった。そのほかスタガーに術を掛けられていたとされるリュカ達についても同様だった。
(……『依り代』さえわかれば自体がもう少し好転するのだが……)
今の状況は小さくって可愛いシヅルの状況を見て分かるが芳しくない。なんとか余の『聖力』で進行を遅らせてはいるがそれも何時まで持つか分からない。
「きれい……」
そう言ってシヅルが眺めているのは、庭に咲いている花だった。
「その花は『ノウゼンカズラ』という花だ。余の庭にはいつもこの花が咲き乱れている」
本来、この花は短い時間で散ってしまうそうだが余という聖竜が居るため永遠に狂い咲いている。竜帝ごとに守護花とされる花は違い、今の余の守護花が『ノウゼンカズラ』となっている。
「らみゅさまぁみたいできれい」
そう口にしたシヅルの頬は紅色で、ふくふくしていて劣情というより庇護欲が勝る感覚で思わずキスからはみはみしてしまった。
「くしゅぐったい」
「すまない。あまりに可愛くって……つい」
本音を口にしたが、何故かシヅルの瞳にはみるみる涙の膜が張るのがわかった。どうしていいかわからないままオロオロしているとシヅルがとんでもない言葉を口にした。
「かわいいかわいいっていうけど、らみゅさまのいちばんになれらぃのつらいの」
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