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13.巨大ロボ系邪神の始祖VSキチガ〇パパとその裏で色々した

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「くらえ!!」

「その程度の攻撃、簡単に躱せるな!!」

目の前で繰り広げられる巨大ロボ系邪神の始祖VSキチガ〇パパの戦いの火ぶたが切って落とされたのだが、その戦いは想像以上に互角で中々見ごたえのある戦いがなされていた。

『わわわ、まるで巨大怪獣大戦みたいだ。ゴジ〇VSメカゴジ〇みたいだ!!あああ、なんか俺の中のショタ心がぴょんぴょん心が跳ねるんじゃ!!』

(なんだそれ……。しかし今ならみんなあの戦いに夢中だからここから退避することもできるな)

そう思って、一旦ここを引こうとした時、俺の目にそれが飛び込んできた。

「ああっ……ばけ…もっ……」

そこには完全に腰を抜かして焦点の合わない目をした、明らかにSAN値が極端に減り狂気におかされて居るジャンが居た。今までのことを考えればそのまま置いて逝ってもとい、置いて行っても良いのだが目覚めがあんまり良くないので、とりあえず完全に正気を失っているヤツを背負った。

『ええ、ルインたん、それ助けるの!?』

(まぁ、嫌なヤツだけどあんなこの世のものでもない神に翻弄されて死ぬのはなんか違うかなと)

『キャアアア!!ルインたん男前ショタ。もう好き、抱いて!!いや、むしろ太ももの間に挟んで!!』

変態を無視して、とりあえずジャンを背負ってその場を離れた。遠くで爆音が響いていたがそれについては一旦スルーすることにした。

「うっ……ばけもの……ああぅ」

とりあえず、少し離れた人の居ない場所にきてとりあえず背中でブツブツ呟いているジャンを下した。

『ルインたん、この後どうする??逃げちゃう??』

(いや、レジスを置いてはいけない。一旦ジャンも置いたし戻る)

その言葉に、変態が少し焦るのが分かる。さっきも例の巨大ロボがヤバイ神だと言っていたし、ジャンも見ただけで狂っているということは相当ヤバイ存在なんだろう。

しかし、その上にレジスが居て、俺のために自称父親と戦っていると知っていてこのまま逃げるのは男ではない。

『ルインたん、君は生き残りたいんだろう??だとしたらここはこのまま引く方がいい、そうして……』

「男には負けが見えてても引けない時があるんだ」

ちょっと恥ずかしい言葉だったが本心だった。それを告げた瞬間、変態は何も言わなくなった。というか何故かはぁはぁ息を荒くしている気がするが視ないことにした。

そのまま、例の巨大ロボ系邪神の始祖VSキチガ〇パパの近くまで戻る。

「次こそ決める……」

「それはこちらのセリフだ。レジス……いや!!お前にこのおいたんが倒せるかな??」

両者がにらみ合う中でとても聞き捨てならない名前が出た気がした。

「マリウス??」

『……やっぱりね。姿変えの魔法使ってたけどレジスはマリウス・レジス・プロキオンだね』

ずっとはぁはぁしていた変態が急にそれらをなかったことにするようにいい声で言った。なんとなく腹が立つがそれ以上にレジスに関するとんでも情報が出ていて思わず変態を見つめた。

「おい、その名前って、確か隣国の……」

『うん、第1皇子。さっきのルキナのお兄さん。ただ、母親が側妃だからルキナが皇帝を継ぐのではって意見が多いみたいだね』

ルキナの側近もそんな話を先ほどしていた。でもだとしたら何故レジスは俺達側に混じっていたのか、スパイだったのだろうか。そう考えた時、激しいせん光に思わず目がくらんだ。

そのせん光の正体は分からなかったが何故か、とても懐かしい気持ちになる。まるでずっと昔から知っているような不思議な気持ちだ。

そして……

「俺は、俺ののためなら、英雄であり、叔父であるあんたにも負けるつもりはない!!」

そうレジス、いやマリウスの声が心地よく響いた瞬間、世界が爆発して壊れるようなそんな奇怪な感覚がして、そのまま俺は意識を手放してしまった。
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