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64:突然の再会とピュアホール確定とかいう新しい言葉
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「うわぁ、嘘、本物の小公爵様!!うほっいい男」
というなんだか聞き覚えのある声が聞こえて来た。正確にはこの世界に来てから聞いたことはないが前世の拙者はいやというほどの聞いたことのあるその声。
「まさか、貴殿は……骨川氏??」
思わず聞き返すが、姿は一向に見えてはいない。
「おおお、やはり清さんはルシオン殿下に生まれ変わっていたでござるか!!あのテディベアのように可愛かった清さんが、まさか今度はビスクドールのようになるなんて、異世界転生は奥深いでござるな」
感嘆した声が聞こえたが、骨川氏?は姿のないままだった。例えるならこの世界で記憶が蘇った時の神様のような感じでござる。
「骨川氏、何故姿がみえないでござるか??」
「それについては、俺はこの世界に転生した訳ではないため制約がかかってしまっているでござる。実は、清さんが亡くなった後、清さんの妹の姫殿が清さんがこの世界に転生した夢を毎晩見るようになったらしく、ただ、このままではネオビッチ氏により転生した清さんの幸せが壊されてしまうという予知夢を見たそうで……それを解決する方法をお伝えしたく、今意識だけこちらの世界に飛ばしているでござるよ」
つまり、骨川氏は拙者の妹(姫といっているが、それは名前が姫子だからでけっしてオタサーの姫とかそういうビッチ確定みたいな存在ではないのでここに妹の名誉のために補足いたす)の戯言を信じてついにはこの世界に意識だけ飛ばして、拙者になんらかの助言をしにきたということらしい。
「して、その助言とはなんでござるか??」
「ああ、そうでござった。助言はいたってシンプルでござる。『愛する人とは必ず手を取り合うこと、尻の中の玉は大切に扱い誰にも渡してはいけない。前世のスキルと新しく目覚めたスキルを……』」
しかし、そこで言葉が途切れてしまった。驚いて周囲を見るが元々、骨川氏は姿が見えなかったので消えたかがわからない。
「骨川氏??骨川氏??」
「……なんだ、今の声だけの存在は……ルシオンの知り合いのゴーストかい??」
きょろきょろする拙者を心配するように、レイが言った。いきなり謎の声と会話していたらそういう反応になるのはしかたない。
「あ、えっと、ゴースト。いや、ゴーストではなく神の使いでござるよ。しかし、何故竜玉を渡してはいけないのでござるか??」
レオンハルト殿の叔父上を助けるために竜玉を渡すという助言は間違えているようには思えなかったのだが。そこまで考えた時、短く「あっ」と声が漏れた。
「何故、レオンハルト殿は竜玉を叔父上に戻せば良いと考えたのでござろうか??確かにアレは叔父上の力の塊でござるが、それで目が覚めるかというと微妙な気がする。けれどそう思った。レオンハルト殿は竜玉を叔父上に戻さないといけないと思った、いや思わされたとしたら……」
「ルシオン??顔色が真っ青だよ」
ふらりとした体をレイが支えてくれた。そして、ニコリと優しく微笑みながら言った。
「ルシオン、そろそろピュアホールが冷えてしまうからズボンはあげようね」
「はぅ!!うっかりしていたでござる!!」
急いでズボンを上げた拙者だったが、レイはそのまま優しく微笑んでいる。恥ずかしい。愛する人に尻の穴まで見られていたという事実が辛い。
「本当に可愛いルシオン。でも無防備にピュアホールを晒してはいけないよ。それを狙ってピュアホール確定してくるような輩がたくさんいるから、私以外にはけっしてみせないでおくれ」
既に、割と全裸生活で色んな人に曝け出していたことはこの際、レイには絶対話さないようにしようと誓いつつ、消えてしまった骨川氏の言葉を総合して、拙者はある答えを導き出した。
「レイ、今すぐ部屋に戻ってレオンハルト殿ともう一度しっかり話をしたいでござる」
というなんだか聞き覚えのある声が聞こえて来た。正確にはこの世界に来てから聞いたことはないが前世の拙者はいやというほどの聞いたことのあるその声。
「まさか、貴殿は……骨川氏??」
思わず聞き返すが、姿は一向に見えてはいない。
「おおお、やはり清さんはルシオン殿下に生まれ変わっていたでござるか!!あのテディベアのように可愛かった清さんが、まさか今度はビスクドールのようになるなんて、異世界転生は奥深いでござるな」
感嘆した声が聞こえたが、骨川氏?は姿のないままだった。例えるならこの世界で記憶が蘇った時の神様のような感じでござる。
「骨川氏、何故姿がみえないでござるか??」
「それについては、俺はこの世界に転生した訳ではないため制約がかかってしまっているでござる。実は、清さんが亡くなった後、清さんの妹の姫殿が清さんがこの世界に転生した夢を毎晩見るようになったらしく、ただ、このままではネオビッチ氏により転生した清さんの幸せが壊されてしまうという予知夢を見たそうで……それを解決する方法をお伝えしたく、今意識だけこちらの世界に飛ばしているでござるよ」
つまり、骨川氏は拙者の妹(姫といっているが、それは名前が姫子だからでけっしてオタサーの姫とかそういうビッチ確定みたいな存在ではないのでここに妹の名誉のために補足いたす)の戯言を信じてついにはこの世界に意識だけ飛ばして、拙者になんらかの助言をしにきたということらしい。
「して、その助言とはなんでござるか??」
「ああ、そうでござった。助言はいたってシンプルでござる。『愛する人とは必ず手を取り合うこと、尻の中の玉は大切に扱い誰にも渡してはいけない。前世のスキルと新しく目覚めたスキルを……』」
しかし、そこで言葉が途切れてしまった。驚いて周囲を見るが元々、骨川氏は姿が見えなかったので消えたかがわからない。
「骨川氏??骨川氏??」
「……なんだ、今の声だけの存在は……ルシオンの知り合いのゴーストかい??」
きょろきょろする拙者を心配するように、レイが言った。いきなり謎の声と会話していたらそういう反応になるのはしかたない。
「あ、えっと、ゴースト。いや、ゴーストではなく神の使いでござるよ。しかし、何故竜玉を渡してはいけないのでござるか??」
レオンハルト殿の叔父上を助けるために竜玉を渡すという助言は間違えているようには思えなかったのだが。そこまで考えた時、短く「あっ」と声が漏れた。
「何故、レオンハルト殿は竜玉を叔父上に戻せば良いと考えたのでござろうか??確かにアレは叔父上の力の塊でござるが、それで目が覚めるかというと微妙な気がする。けれどそう思った。レオンハルト殿は竜玉を叔父上に戻さないといけないと思った、いや思わされたとしたら……」
「ルシオン??顔色が真っ青だよ」
ふらりとした体をレイが支えてくれた。そして、ニコリと優しく微笑みながら言った。
「ルシオン、そろそろピュアホールが冷えてしまうからズボンはあげようね」
「はぅ!!うっかりしていたでござる!!」
急いでズボンを上げた拙者だったが、レイはそのまま優しく微笑んでいる。恥ずかしい。愛する人に尻の穴まで見られていたという事実が辛い。
「本当に可愛いルシオン。でも無防備にピュアホールを晒してはいけないよ。それを狙ってピュアホール確定してくるような輩がたくさんいるから、私以外にはけっしてみせないでおくれ」
既に、割と全裸生活で色んな人に曝け出していたことはこの際、レイには絶対話さないようにしようと誓いつつ、消えてしまった骨川氏の言葉を総合して、拙者はある答えを導き出した。
「レイ、今すぐ部屋に戻ってレオンハルト殿ともう一度しっかり話をしたいでござる」
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