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71.世界の半分をやるから仲間になれ
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王城から戻った俺は、正直合流したくなかったがシオン大公が待つゲストハウスへ向かった。ここは王都にある辺境伯家のもので本来フルー大公家を招くことはない。しかし、今は自体が事態なので仕方ない。
「ギルフェル、浮かない顔をしてどうしたんだい??」
戻ってドアを開けて早々にそう言って顔をシオン大公に覗かれて危なく驚いて手が出そうになるのを必死にこらえた。弱みのある状態でこいつを殴るのは得策ではない。
俺は大きなため息をついた後、シオン大公をすごく微妙な顔で見た。
「お前の望みはなんだ、ひとつ叶えてやる」
「えっ!!ギルフェル、どうしたの??私としては魔王なギルフェルには世界の半分をやるから仲間になれとか言われたいけど……」
「世界の半分をやるから仲間になれ」
凄く投げやりにそういうと、シオン大公が見たことないような心配そうな顔をして俺の額に手を当てる。
「うん、冷たい。ギルフェル、ちゃんと栄養のあるものを食べて元気になってほしい、それが今の私の願いだよ」
「……わかった。本当にそんな願いでいいのか??キャンセルできないが……」
「いいよ。私はギルフェルが健康に魔王していてくれないと困るんだ。だって可哀そうな病気のギルフェルを監禁したら罪悪感が半端ない。元気なギルフェルだからこそ監禁して鎖で縛って抵抗するんだよ??抵抗しないギルフェルは可哀そうで流石に監禁しかできないもの。うん、とりあえず元気になっておくれ」
言っていることは割と変態じみていたが、平常時がひどすぎるのでまともに見える。不良が捨て猫可愛がっているといい子に見えるのと似ている現象を発揮しているシオン大公に俺は「承知した」と頷いた。
その様子に、シオン大公はものすごく心配したような顔になる。
「本当にどうしたのギルフェル??まさか実の伯父さんである国王陛下に何かされて……」
「違う。ただ、この国はフルー公国の大公の弟を人質として預かっていたのに、死んでしまった。と嘘をついていた。その上、現在返還を要求している家族にその子を返さずあまつさえ犯罪の片棒を担ぎながらも、証拠不十分で解放された評判の悪い令嬢と結婚させようとしている。その可哀そうな大公様の弟が偶然逃げて、偶然大公様に保護された場合……国際問題となる。その際にフルー公国は我が国に要求をすることができる」
「……ん?ちょっと待ってギルフェル、まさか……」
「お前は、俺にひとつ何かお願いができることになる。だから、俺は確認したんだ。そしてお前は俺の健康を望んだので、それを受理し……」
「そう言うことなら、ギルフェルのていそ……」
「俺はキャンセル不可と言った。これで手打ちだ。変更はできない」
その言葉に、急にシオン大公がふっくらとほほを膨らます。ぶりっ子っぽい態度は顔だけなら似合うがこいつの性格を知っている身の上としては寒気がした。
「えええ!!酷い、ギルフェルの鬼、悪魔、魔王。あ、うん。そうだよギルフェルは魔王だね!!いや、でもこれは酷い。私の優しさに漬け込むなんて、くううう、好き、抱きたい。ギルフェルのはじめてがほしい。……まぁ、でも私は、君から合法的に抱かせてもらうより無理やり犯したいからいいや、うん」
何かとても恐ろしい決意をしているシオン大公を俺は一旦無視した。現実逃避かもしれない。
「ギルフェル、浮かない顔をしてどうしたんだい??」
戻ってドアを開けて早々にそう言って顔をシオン大公に覗かれて危なく驚いて手が出そうになるのを必死にこらえた。弱みのある状態でこいつを殴るのは得策ではない。
俺は大きなため息をついた後、シオン大公をすごく微妙な顔で見た。
「お前の望みはなんだ、ひとつ叶えてやる」
「えっ!!ギルフェル、どうしたの??私としては魔王なギルフェルには世界の半分をやるから仲間になれとか言われたいけど……」
「世界の半分をやるから仲間になれ」
凄く投げやりにそういうと、シオン大公が見たことないような心配そうな顔をして俺の額に手を当てる。
「うん、冷たい。ギルフェル、ちゃんと栄養のあるものを食べて元気になってほしい、それが今の私の願いだよ」
「……わかった。本当にそんな願いでいいのか??キャンセルできないが……」
「いいよ。私はギルフェルが健康に魔王していてくれないと困るんだ。だって可哀そうな病気のギルフェルを監禁したら罪悪感が半端ない。元気なギルフェルだからこそ監禁して鎖で縛って抵抗するんだよ??抵抗しないギルフェルは可哀そうで流石に監禁しかできないもの。うん、とりあえず元気になっておくれ」
言っていることは割と変態じみていたが、平常時がひどすぎるのでまともに見える。不良が捨て猫可愛がっているといい子に見えるのと似ている現象を発揮しているシオン大公に俺は「承知した」と頷いた。
その様子に、シオン大公はものすごく心配したような顔になる。
「本当にどうしたのギルフェル??まさか実の伯父さんである国王陛下に何かされて……」
「違う。ただ、この国はフルー公国の大公の弟を人質として預かっていたのに、死んでしまった。と嘘をついていた。その上、現在返還を要求している家族にその子を返さずあまつさえ犯罪の片棒を担ぎながらも、証拠不十分で解放された評判の悪い令嬢と結婚させようとしている。その可哀そうな大公様の弟が偶然逃げて、偶然大公様に保護された場合……国際問題となる。その際にフルー公国は我が国に要求をすることができる」
「……ん?ちょっと待ってギルフェル、まさか……」
「お前は、俺にひとつ何かお願いができることになる。だから、俺は確認したんだ。そしてお前は俺の健康を望んだので、それを受理し……」
「そう言うことなら、ギルフェルのていそ……」
「俺はキャンセル不可と言った。これで手打ちだ。変更はできない」
その言葉に、急にシオン大公がふっくらとほほを膨らます。ぶりっ子っぽい態度は顔だけなら似合うがこいつの性格を知っている身の上としては寒気がした。
「えええ!!酷い、ギルフェルの鬼、悪魔、魔王。あ、うん。そうだよギルフェルは魔王だね!!いや、でもこれは酷い。私の優しさに漬け込むなんて、くううう、好き、抱きたい。ギルフェルのはじめてがほしい。……まぁ、でも私は、君から合法的に抱かせてもらうより無理やり犯したいからいいや、うん」
何かとても恐ろしい決意をしているシオン大公を俺は一旦無視した。現実逃避かもしれない。
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