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18.ルカから拒絶された、それならば……

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大魔王様へんきょうはくさまからも僕と何の関係もないってちゃんとレイモンドさんに説明をしてください……って、えっ??」

最近、ルカの様子がずっとおかしかった。それに俺を拒絶する言葉を何回も言われてきた。それでもルカが好きだから我慢した、けれど。

(ルカはレイモンドが好きなのか??こいつの前だといつも俺との関係を否定したがる。ははは、そんなの許すわけがない、絶対に……)

大好きなルカにもう逃げ場なんてないということを教えないといけない。お前は俺に金で売られたのだ。そう、お前は俺に逆らうことは許されない、お前の髪の毛も、爪も、そして涙の一滴すらも全て今は俺の管理下にあるのだから。

それを教えるために、俺はその指輪「服従の指輪」をルカに無理やりはめた。左手の薬指にはめたのはせめて少しでも夢が見たかったからだ。

この指輪をつけられた人間はつけた人間の命令に従わなければいけなくなる。拷問などの代わりに敵兵に使うものだが、俺はそれが最低な行為だと分かっても止めることができなかった。

(心が手に入らないなら……せめて)

そして、目の前にレイモンドが見えた瞬間、感情を抑えきれなくなり、そのまま殴り飛ばしていた。こいつのことをルカが好きだと思うと耐え切れなかった。

(ただの暴力行為をするなんて、我ながら最悪だ)

「な、なにしてるんですか大魔王様へんきょうはくさま。15年間ずっと愛した人をどうして殴るんですか??」

レイモンドに駆け寄ったルカが、こちらを信じられないものでも見るように見つめて言う。その言葉の意味がわからなかった。

「俺がレイモンドを15年も愛している??ははは、お前はどうしてそんな気持ち悪いことを考えている??こいつはただの下僕に過ぎない。それともルカはレイモンドが好きなのか??」

そう、口にして理解した。ルカはレイモンドを15年間も好きだったのだ。だから俺と関係があると思われたくなくて拒否をした。そう考えた瞬間、急に心の中に真っ黒いものが芽生えていく。

「ははははは。こんなに滑稽なことがあるか??ルカ、残念だが、お前はレイモンドとは結ばせない。何故なら、俺はお前を逃がさないからだ。心配しなくていい、お前の心を欲しいなんて二度と思わない、でも体は手に入れさせてもらう」

「あ、あの、辺境伯様、誤解して……」

「うるさい、ルカから愛されているヤツが、俺の欲しかったものを持っているヤツが何を言っている!!」

その眼差しで人を殺せそうと常時言われているが、今回は本当に殺してしまいそうだ。こいつが副官で、俺の部下で大事な兵士でなければ間違いなく八つ裂きにして殺してやっていた。いや、ギリギリで死なないようにして苦しめて苦しめて殺した。それくらい心の中が怒りで真っ赤になっている。
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