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12.冷血小公爵の新しい日常※

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※ただただヤッているだけです。

あれからどれくらいの日が立ったのか分からない。ただ……、

「んっ……マティアスっ」

「どうされましたか??俺の姫君」

バリトンの声色には隠せない喜色が滲んでいる。今の僕は、全裸で椅子に座らされて目隠しをした状態で後ろ手に縛られている明らかに異常な状況だ。

マティアスの意向ひとつでどのような痴態を晒してしまうか自分にも分からない。完全に視野が奪われてさらには抵抗すらできない恐ろしい状況なのに、恐怖を上回るように体の奧がずっと疼いている。

(……何をされる??いや、僕はどうなる??)

心拍数が早くなるのが分かる。それが緊張からなのかそれとも認めたくないが期待からなのかわからない。

「……」

「そんなに物欲しそうな顔をして……何を期待しているのですか??」

首筋に荒く熱い呼吸が掛かるのが分かる。見えていれば想像できる刺激が想像できないことでより敏感に感じてしまう。

「そうですね……ココですか??」

「あふっ……」

突然、乳首が摘ままれる。急な刺激に声が漏れる。そのまま、まるで抓るように爪で乳首を引っかかれる。

「あっ……あ」

目隠しのせいか異常にあがった感度のせいで声が漏れてしまう。そして何よりじんわりと自身が濡れてきてしまっている事実に気付いた。

(ただ、乳首を弄られているだけなのに……)

「乳首でこんなに感じてますよ」

「あっ……!!」

全裸なせいでマティアスに昂ぶりを隠せない。先走りを零す鈴口を爪でなぞられるピリっとした感覚に腰が浮いてしまう。

「本当に貴方は快楽に弱いですね。ああ、そこがたまりません」

熱の篭った声とは裏腹に未だにマティアスは乳首ばかりを弄っている。一瞬鈴口に触れたのでいつものように兜合わせをするのかと思ったのに、ただ、先走りを指に絡めただけのようだった。

ブニブニ

粘性のある先走りの精液をまとった指が何度も何度も執拗に乳首を責める度にもどかしさがつのる。

「……ねぇ、下を……」

「まずは、乳首だけでイキましょう」

その言葉に絶望と同時に何ともいえない高揚を覚えた。ピリリとした痛みを伴う感覚を与えられれば与えられるほど無意識に股が開いてしまう。

「っ……ほしいぃ」

まるで淫売のようにそう口にしてマティアスに足を絡みつける。いつもならそうしたらあの太いペニスで滅茶苦茶にしてくれるのになぜかそのまま乳首を弄られた。

「ああ、こんなに淫らな体になってしまって……。いえ、俺が貴方をそうさせたのか」

「おまぇ……がっ……」

(……そう作り替えたんだ)

自然と出かかった言葉を否定したかった。けれど、今の僕はマティアスからの次の刺激を期待してそれが与えられないことで体が疼いて熱が溜まって仕方がない。

「もぅ……」

イキたいと口にしかけた時、今までにない刺激が乳首を襲う。

「あっ……ああああああっ」

それは明確な痛みだったがあまりの新鮮な感覚に思わずイッてしまった。

「よくできました。姫君は痛みを伴う方がお好きなようだ」

「ちがっ……んっ!!」

もう一度同じ痛みを先ほどと逆の乳首から感じた。どうやらマティアスに噛まれたらしい。噛んで舌で舐られるのが気持ちがいいなんて恥ずかしくて顔が赤くなる。

羞恥心が支配すると同時にまた、ペニスが勃起をはじめてしまう。

「もっと欲しいですか??」

それが痛みをなのか快楽をなのか分からないが、どちらにせよあまり焦らされるよりも明確な感覚を感じたいと思ってしまった。

「欲しい」

「では、差し上げましょう」

そう言うなり、絡めていた足を優しく降ろされて、手は縛られたまま椅子から立たされて後ろ向きにされる。マティアスに尻を突き出す屈辱的な姿勢にされた。そして……。

パン!!

「はっああああああっ!!」

一気に腸壁の奧まで貫かれたのが分かる。その求めていた感覚に体が歓喜する。

「上手に飲み込めましたね。ああ、ココが俺の形を覚えたようですよ」

パンパンパン

肉がぶつかりあう心地良い音が脳を麻痺させる。ゴポリと音を立てて亀頭に腹の奧を抉られているというのにそのしびれを伴う感覚に思わず恍惚の表情が浮かぶ。

「マティアス……っ」

「ああ、腸壁が絡みついてきていますよ。まるで、最奥に欲しい欲しいと訴えているようだ……」

結腸を開かれる度に、すべてを焼き尽くすような熱い快楽に襲われてしまい『気持ちがいい』という感覚と言葉以外が浮かばなくなる。

「おく……いいっ。あっ…ああああああああぃ!……きもちぃいいいいいいいっ!」

「いくらでも差し上げます。貴方は俺の姫君。これからも俺だけが貴方を満たしてあげる」

言葉の後、背骨が軋むほど強く抱きしめて本当の最奥に叩きこまれて、じんわりと腹の奧が熱くなるのがわかった。

(ああ、気持ちいい、もっともっと……)

その後も、僕が意識を失うまで貪り合い続けた。
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