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60.神は言っている、ここで死ぬ運命ではないと……(側近ガトー視点)
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「ありがとうございます。では、願いを叶えましょう」
その言葉にハッとした。そして何故かリア様が7つの竜玉を取り出す場面に戻っていた。
(これは何故だ??先ほどのミケのパンツを強請ってその後集団で暴行されたのは夢だったのか??)
思わず首を傾げた時に激しい殺気を感じて後ろを振り向くとそこに目怖っ通りこして般若か何かみたいな形相でこちらを見ている聖母ルキア様がいた。
その姿は聖母というより鬼子母神かなにかのようである。そして脳内に声が響いた。
(あまりにも残念なことをしてくれたので、時を戻した。間違えても同じ過ちは繰り返さないように)
「いや、ミケパンは世界と同等くらいの価値が……」
(次にやったらお前が誕生する前に時を戻して、生まれる前に消す)
私に似ている美しい顔が恐ろしい笑みを浮かべた。間違いない、あれは竜帝様の好物「竜人せんべい」をこっそり全部食べたのがバレた時に見た顔の数千倍殺意の高い顔である。あまりの恐怖にまたオモマタタビしつつ、コクコクと頷いたが信用されていないのかルキア様はその後も目からなんか出そうなほどの目怖っな顔でこちらを見てきていた。
「では、願いを叶えましょう。決まったら大きな声で願ってくだされば叶えます」
「わかった」
竜帝様が頷いた。そして意をけっしたようにこう答えた。
「朕の願いは世界を満たした蛇の呪いを全て解くことだ。ルーエリンは勿論、弟にかかっているものも、それ以外の竜人や獣人にかかっているものも全て解いてほしい」
そう威厳に満ちた声で告げた。流石竜帝様。世界規模の願いとか素晴らしいですね。私利私欲にまみれていないところとか尊敬します、マネはできないけれど。
(ガトーは、ドラクロアの爪の垢でも煎じて飲め)
「衛生的にいやです。あ、でもミケのなら垢でもなんでも飲めます」
キリっとした顔で脳内に話しかけてくるルキア様に訴えたが、無視されたし物凄いため息をつかれた。
(顔は僕に似ているのに、中身が完全にヨグだ。ドラクロアと真逆だな……)
などと聖母ルキア様と心温まる交信をしていた時、先ほどと違い、リア様が光り輝きそのあたたかい光が全てを包み込んでいった。
それは竜帝様の胸元の竜玉が眩く煌めいてそして、消えた。
それだけではない、リア様自体も輝いている。
「ああ、やっと僕もイグ様から解放されたのか……ああ、ありがとう罪深い僕まで救ってくれて、ありがとう、これでやっとクイーン、愛する人の元へ旅立てる……」
涙を流しながら、しかし最期に嬉しそうな笑みを浮かべながらリア様は消えた。しかし、リア様が残した光は世界を包み込み、私には正直わからなかったが全てが満たされていくのが分かった、そう終わったのだ。
ナニ、もとい何が終わったのかはわからない。ただ、それはきっと蛇が絡みついて見えなくなっていて全てを白日に晒していった、そんな気がした。
そうして、きっと明日から新しい日々が始まる予感を確かに私も感じ取ったのだった。
その言葉にハッとした。そして何故かリア様が7つの竜玉を取り出す場面に戻っていた。
(これは何故だ??先ほどのミケのパンツを強請ってその後集団で暴行されたのは夢だったのか??)
思わず首を傾げた時に激しい殺気を感じて後ろを振り向くとそこに目怖っ通りこして般若か何かみたいな形相でこちらを見ている聖母ルキア様がいた。
その姿は聖母というより鬼子母神かなにかのようである。そして脳内に声が響いた。
(あまりにも残念なことをしてくれたので、時を戻した。間違えても同じ過ちは繰り返さないように)
「いや、ミケパンは世界と同等くらいの価値が……」
(次にやったらお前が誕生する前に時を戻して、生まれる前に消す)
私に似ている美しい顔が恐ろしい笑みを浮かべた。間違いない、あれは竜帝様の好物「竜人せんべい」をこっそり全部食べたのがバレた時に見た顔の数千倍殺意の高い顔である。あまりの恐怖にまたオモマタタビしつつ、コクコクと頷いたが信用されていないのかルキア様はその後も目からなんか出そうなほどの目怖っな顔でこちらを見てきていた。
「では、願いを叶えましょう。決まったら大きな声で願ってくだされば叶えます」
「わかった」
竜帝様が頷いた。そして意をけっしたようにこう答えた。
「朕の願いは世界を満たした蛇の呪いを全て解くことだ。ルーエリンは勿論、弟にかかっているものも、それ以外の竜人や獣人にかかっているものも全て解いてほしい」
そう威厳に満ちた声で告げた。流石竜帝様。世界規模の願いとか素晴らしいですね。私利私欲にまみれていないところとか尊敬します、マネはできないけれど。
(ガトーは、ドラクロアの爪の垢でも煎じて飲め)
「衛生的にいやです。あ、でもミケのなら垢でもなんでも飲めます」
キリっとした顔で脳内に話しかけてくるルキア様に訴えたが、無視されたし物凄いため息をつかれた。
(顔は僕に似ているのに、中身が完全にヨグだ。ドラクロアと真逆だな……)
などと聖母ルキア様と心温まる交信をしていた時、先ほどと違い、リア様が光り輝きそのあたたかい光が全てを包み込んでいった。
それは竜帝様の胸元の竜玉が眩く煌めいてそして、消えた。
それだけではない、リア様自体も輝いている。
「ああ、やっと僕もイグ様から解放されたのか……ああ、ありがとう罪深い僕まで救ってくれて、ありがとう、これでやっとクイーン、愛する人の元へ旅立てる……」
涙を流しながら、しかし最期に嬉しそうな笑みを浮かべながらリア様は消えた。しかし、リア様が残した光は世界を包み込み、私には正直わからなかったが全てが満たされていくのが分かった、そう終わったのだ。
ナニ、もとい何が終わったのかはわからない。ただ、それはきっと蛇が絡みついて見えなくなっていて全てを白日に晒していった、そんな気がした。
そうして、きっと明日から新しい日々が始まる予感を確かに私も感じ取ったのだった。
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