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番外編:グレゴリー編
14.とても怖いけどとても優しい※(グレゴリー(狂信者)編)
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「その……」
正直、結婚したのだからすることは分かっている。本の知識で性的な知識は最低限持っている。けれど……。
「グレッグ、怖い??」
実際そのようなことになると、怖かった。けれど、それを口にすることが出来ず先ほどからただ見つめ合っている状態だ。リーンハルトはてっきり、僕をそのまま襲うだろうと思っていた。そうなれば何も考えずただ嫌な記憶として一度きりなら約束なので奥底へ閉ざしてしまうつもりだった。
けれど、彼はずっとさっきから僕を見つめたり、ただ優しく抱きしめたりしている。
「違う、その、僕の体おかしいか??」
「おかしい??おかしいところなんかひとつもないよ」
そう甘ったるい笑みを浮かべられても体の震えがおさまらない。
ルーク殿下とマーティンのアホがよくふたりで話している「あの女の子がかわいい」「おっぱい派??足派??」とか色々な猥褻な話についていくことができなかった。僕は性行為について何故か恐怖心を感じていたから。
それ以外にも、マーティンのアホに一度「グレゴリーはエッチなこと考えないん??あ、女の子でなくてもルークとかで……」と言われた時は、キレてマーティンのアホと殴り合いの喧嘩をした。
崇高なるルーク殿下を性的に汚すなどあってはいけないことだ。そんな汚らわしいこと考えるだけで魂ごと穢れて地獄へ落ちてしまう。そう、性行為は僕にとって汚らわしいものという認識が強い。
だから、今リーンハルトにとても優しくされているのに僕はそれすらも恐ろしいと感じてしまっている。
「グレッグ、キスしても良いかな??」
そう頬を優しく包んで聞いてくるリーンハルト。正直ちゃんとしたキスもはじめてで怖いが、それを出してしまうのは相手に流石に申し訳ないと思った。だから、固く目を瞑って頷く。
しかし、しばらく目を瞑っていてもキスはされない。代わりに額にとてもあたたかい感覚がした。どうやら額にキスをしたらしい。
とても慈しまれていることが分かる、それなのに恐怖が体を覆う。こんなに大切にされているのに怖くて怖くて涙が零れた。
「グレッグ、怯えているの??大丈夫、僕はグレッグが嫌がることはしない。だから無理はしないで大丈夫だよ」
目を開いた僕の顔の近くに、リーンハルトの顔がある。整ったその顔は狂っているのではない誠実な優しさをたたえていた。本当に僕が拒めばここで止めてくれることは分かった。
だけど、そんなリーンハルトが相手だからこそ僕は誠実でありたいと思った。
震えそうになるのを必死に抑えながら、僕は、自分からリーンハルトにキスをした。唇が触れ合うだけのキス、そのキスに答えるようにリーンハルトからキスが返される。チュっとリップ音をさせながら、やさしいキスをされてなんだかとても恥ずかしい。
「グレッグが怖くなったらやめるから言ってね」
そう言ってリーンハルトが、再度僕にキスをする、顔中に優しく降るキスの雨。その慈しみ深さになんだか少しずつ体のこわばりがとれていくのが分かった。
「グレッグ、深いキスをしても良い??」
「……うん」
優しく聞かれて、僕は俯きながら頷いた。すると「ありがとう」ととても甘く囁いたリーンハルトが再びキスをする。今までの触れるだけのものではなく、ゆっくりと唇を舌で開かれて、柔らかい舌が口腔内に入り込んだ。何もできずにただ口を開けているだけの僕の顎から唾液が垂れた。恥ずかしいし汚いと思った。けれど、それとは別に痺れるような奇妙な感触が体に走った。生まれて初めて感じるその感覚に僕はビクリとふるえた。
キスだけで、僕はイッてしまったのだ。
(なんで、こんな……)
優しく舌を食まれるようなその刺激に、僕はビクビクと体が震えてしまう。それは、とても甘く体が、下腹部がとても痒い。
いつの間にか上気している顔と荒い息。唇が離れてから体の異常は変らない。なんて僕は淫蕩なのだろう。
「はぁ……はぁ……ごめんなさぃ」
「どうして謝るの??グレッグの反応は普通だよ」
普通はこんなにならないと思う。だって僕の下着はキスだけで何度も射精してぐちゃぐちゃだ。ただのキスでこんなに感じるなんてなんて汚らわしいんだ。
「ちがぅ、キスだけでイッて……下着の下が……僕は汚らわしい」
「ああ、泣かないでグレッグは汚らわしくなんかないよ」
髪を優しく撫でながら、いつの間にか僕は下着と靴下だけにされていた。しかし、そんなことどうでも良いくらい熱くて痒くて疼きが止まらない。まるで壊れた蛇口みたいに僕は勃起してまた白濁の先走りを溢れさせてしまう。
「みないでくれ……こんな……」
キスだけで勃起して、下着を濡らしているなんて、こんな姿を見られているという恥辱とけれどそれすらも快感として拾ってしまう浅ましさと疼き続ける体、全てに気が狂いそうになる。
「ああ、僕のグレッグ」
そう言って、下着の上からリーンハルトが僕のソレに手で触れて優しく扱いた。
「だめだ……汚いから……」
「グレッグに汚いところなんてひとつもないよ、ああ、感じてくれたんだね」
嬉しそうに笑いながら、既にぐちゃぐちゃな下着の上から扱かれてその摩擦でまたイッてしまいさらに下着が汚れて白濁のシミが広がってしまう。あまりの恥ずかしさに僕は顔を隠した。
(見たくない、こんなの……)
「泣かないで」
そう言って顔を隠した手の甲にキスが落ちる、それだけで体がまた熱く痒くなる。
「たすけて……おかしぃ……たすけてぇ……」
「ああ、なんて可愛いんだ。ああ、ごめん怖かったら止めるっていったけど、ごめんね、止まらない……」
リーンハルトがすでにぐちゃぐちゃな下着を脱がせたので外気に僕自身が晒される。今まで布で覆われていたので見えなかったが、完全に白濁に濡れて勃起しているそれを見て眩暈がした。
「きたなぃ……」
「違うよ、僕でこんなに感じてくれてとても素直で可愛いんだよ、食べてしまいたいな」
*******************************
すいません、長くなったのでもう1話位続きます……。
正直、結婚したのだからすることは分かっている。本の知識で性的な知識は最低限持っている。けれど……。
「グレッグ、怖い??」
実際そのようなことになると、怖かった。けれど、それを口にすることが出来ず先ほどからただ見つめ合っている状態だ。リーンハルトはてっきり、僕をそのまま襲うだろうと思っていた。そうなれば何も考えずただ嫌な記憶として一度きりなら約束なので奥底へ閉ざしてしまうつもりだった。
けれど、彼はずっとさっきから僕を見つめたり、ただ優しく抱きしめたりしている。
「違う、その、僕の体おかしいか??」
「おかしい??おかしいところなんかひとつもないよ」
そう甘ったるい笑みを浮かべられても体の震えがおさまらない。
ルーク殿下とマーティンのアホがよくふたりで話している「あの女の子がかわいい」「おっぱい派??足派??」とか色々な猥褻な話についていくことができなかった。僕は性行為について何故か恐怖心を感じていたから。
それ以外にも、マーティンのアホに一度「グレゴリーはエッチなこと考えないん??あ、女の子でなくてもルークとかで……」と言われた時は、キレてマーティンのアホと殴り合いの喧嘩をした。
崇高なるルーク殿下を性的に汚すなどあってはいけないことだ。そんな汚らわしいこと考えるだけで魂ごと穢れて地獄へ落ちてしまう。そう、性行為は僕にとって汚らわしいものという認識が強い。
だから、今リーンハルトにとても優しくされているのに僕はそれすらも恐ろしいと感じてしまっている。
「グレッグ、キスしても良いかな??」
そう頬を優しく包んで聞いてくるリーンハルト。正直ちゃんとしたキスもはじめてで怖いが、それを出してしまうのは相手に流石に申し訳ないと思った。だから、固く目を瞑って頷く。
しかし、しばらく目を瞑っていてもキスはされない。代わりに額にとてもあたたかい感覚がした。どうやら額にキスをしたらしい。
とても慈しまれていることが分かる、それなのに恐怖が体を覆う。こんなに大切にされているのに怖くて怖くて涙が零れた。
「グレッグ、怯えているの??大丈夫、僕はグレッグが嫌がることはしない。だから無理はしないで大丈夫だよ」
目を開いた僕の顔の近くに、リーンハルトの顔がある。整ったその顔は狂っているのではない誠実な優しさをたたえていた。本当に僕が拒めばここで止めてくれることは分かった。
だけど、そんなリーンハルトが相手だからこそ僕は誠実でありたいと思った。
震えそうになるのを必死に抑えながら、僕は、自分からリーンハルトにキスをした。唇が触れ合うだけのキス、そのキスに答えるようにリーンハルトからキスが返される。チュっとリップ音をさせながら、やさしいキスをされてなんだかとても恥ずかしい。
「グレッグが怖くなったらやめるから言ってね」
そう言ってリーンハルトが、再度僕にキスをする、顔中に優しく降るキスの雨。その慈しみ深さになんだか少しずつ体のこわばりがとれていくのが分かった。
「グレッグ、深いキスをしても良い??」
「……うん」
優しく聞かれて、僕は俯きながら頷いた。すると「ありがとう」ととても甘く囁いたリーンハルトが再びキスをする。今までの触れるだけのものではなく、ゆっくりと唇を舌で開かれて、柔らかい舌が口腔内に入り込んだ。何もできずにただ口を開けているだけの僕の顎から唾液が垂れた。恥ずかしいし汚いと思った。けれど、それとは別に痺れるような奇妙な感触が体に走った。生まれて初めて感じるその感覚に僕はビクリとふるえた。
キスだけで、僕はイッてしまったのだ。
(なんで、こんな……)
優しく舌を食まれるようなその刺激に、僕はビクビクと体が震えてしまう。それは、とても甘く体が、下腹部がとても痒い。
いつの間にか上気している顔と荒い息。唇が離れてから体の異常は変らない。なんて僕は淫蕩なのだろう。
「はぁ……はぁ……ごめんなさぃ」
「どうして謝るの??グレッグの反応は普通だよ」
普通はこんなにならないと思う。だって僕の下着はキスだけで何度も射精してぐちゃぐちゃだ。ただのキスでこんなに感じるなんてなんて汚らわしいんだ。
「ちがぅ、キスだけでイッて……下着の下が……僕は汚らわしい」
「ああ、泣かないでグレッグは汚らわしくなんかないよ」
髪を優しく撫でながら、いつの間にか僕は下着と靴下だけにされていた。しかし、そんなことどうでも良いくらい熱くて痒くて疼きが止まらない。まるで壊れた蛇口みたいに僕は勃起してまた白濁の先走りを溢れさせてしまう。
「みないでくれ……こんな……」
キスだけで勃起して、下着を濡らしているなんて、こんな姿を見られているという恥辱とけれどそれすらも快感として拾ってしまう浅ましさと疼き続ける体、全てに気が狂いそうになる。
「ああ、僕のグレッグ」
そう言って、下着の上からリーンハルトが僕のソレに手で触れて優しく扱いた。
「だめだ……汚いから……」
「グレッグに汚いところなんてひとつもないよ、ああ、感じてくれたんだね」
嬉しそうに笑いながら、既にぐちゃぐちゃな下着の上から扱かれてその摩擦でまたイッてしまいさらに下着が汚れて白濁のシミが広がってしまう。あまりの恥ずかしさに僕は顔を隠した。
(見たくない、こんなの……)
「泣かないで」
そう言って顔を隠した手の甲にキスが落ちる、それだけで体がまた熱く痒くなる。
「たすけて……おかしぃ……たすけてぇ……」
「ああ、なんて可愛いんだ。ああ、ごめん怖かったら止めるっていったけど、ごめんね、止まらない……」
リーンハルトがすでにぐちゃぐちゃな下着を脱がせたので外気に僕自身が晒される。今まで布で覆われていたので見えなかったが、完全に白濁に濡れて勃起しているそれを見て眩暈がした。
「きたなぃ……」
「違うよ、僕でこんなに感じてくれてとても素直で可愛いんだよ、食べてしまいたいな」
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すいません、長くなったのでもう1話位続きます……。
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