【第1部終了】断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあうようです

ひよこ麺

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番外編:マーティン編

05.番ってつまりは正妻にされたらしいんよ(マーティン(廃嫡フレンズ)編)

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※エロまでいかないですか、マーティンがちょっとエッチな悪戯をされますので念のため。


「そうだな、どこから話そう……このイガルク帝国は元々、月を司る銀色の鱗に青い瞳をした竜神様が建国された国だ。そして、竜神様が美しい番を娶り生まれた子供こそが初代皇帝と言われている」

やばい、飼い主しゃんの言っていることが半分も理解できない。でも、まだ途中そうだし真剣なキリっとした顔で聞いておこう。

「それから皇族の血筋のものは先祖である竜神様への敬意と血の高貴さを示すために必ず、ミドルネームに月の神の名をつける。私のヘカテというのもそれにあたる」

まずい、全然分からないからだんだんと眠くなってきた。なんとか起きてないと、飼い主しゃんは隣国の皇帝陛下だから不敬罪になってしまい最悪の場合、国にまで迷惑がかかるんよ。

学園通っていた時、校長の話が長い時必死に色々考えて目を覚ましたはずだ。

例えば、俺が百獣の王だとしたら、全ての生き物に勝たんといけんから、その倒し方とかさ……。

「マルえる、すごく眠そうにしているけれど、一旦説明はやめようか??美しいシトリンのような黄金の瞳がしばしばしているよ」

「はっ!!いや、皇帝陛下の飼い主しゃん、俺は全然平気っす。ただ難しい言葉がいっぱいであんまし理解できていないだけっす」

その言葉に、飼い主しゃんがプッと吹き出した。そして、俺の髪を撫でる。ヨシヨシって感じでちょい腹立つ感じの撫で方だ。

「ああ、マルえるは本当に可愛い。可愛すぎてみんなが君を好きになりそうで、やはり印を刻んでよかったよ。マルえるに分かりやすく言うと、番とはこの国でいうところの伴侶のことだと認識してくれれば問題ない。つまり君は私の伴侶になったということだ」

「はんりょ??」

はんりょってなんだろう。聞いたことあるようなないような。

(あ、そうだ、ルークのバリ怖い叔父しゃんが「ルークを僕のはんりょにしたい」って言ってたな。つまり愛人とかかな??)

いや、最後にルークと会った時、ルークのダメなお父しゃんおうさまが、「ルークがマクスのになるのか、仕方ないね」って言ってたな……あ、だとしたら……。

(はんりょって性奴隷のことか)

「マルえる、伴侶は性奴隷のことじゃないし、私の可愛い天使は性奴隷とか言っては絶対にいけないよ」

(なんか叱られてしまった……)

ちょっとシュンとしたら、さらにヨシヨシされる。ちょっと気持ち良いのが腹立たしい。

「じゃあ、はんりょってなんっすか??愛人とか愛妾っすか??」

「それも違うよ、むしろ正妻が近いね。微妙に番のニュアンスとは離れるが……」

正妻の言葉に俺は硬直する。この人はイガルク帝国の皇帝陛下、つまりバリえらい人。その人が、俺を妻に娶ったと言っている、というか俺からすれば無理やり犯されてしまっただけだけど。

「いやいやいや!!普通に世継ぎが必要な皇帝陛下が俺を正妻とかだめっしょ、ちゃんと可愛い女の子を娶って……」

しかし、フッと嫌な予感が頭を過る。ヘンテコな印を腹に書かれている俺はもしかしてワンチャン妊娠したりするように作り替えられたりしてないだろうなと……。いくら飼い主しゃんがバリえらい人でもそれはできない、できないと言ってほしい。

「ああ、マルたんは子供はもちろん生む必要はないし、妊娠もしないから安心してほしい」

「よかった、流石に俺も男なんで、妊娠の痛みに耐える自信はないっす。それ以外なら百獣の王候補として耐える所存っすけど」

ちょっとドヤ顔でいう。俺は男の中の男なんよ。だから痛みにはある程度耐性があるし、覚悟もある。愛する人(いつか結婚するとても可愛い女の子)のために頑張ってきたんよ。

しかし、何故かその話を聞いた瞬間、ものすごい飼い主しゃんが怖い顔で笑っている。例えるなら、ルークのバリ怖い叔父しゃんが、ルークが女の子にデレデレしている時に浮かべていた笑顔に似てる。

「ははは、なら、今日の夜はさっそくマルえるの可愛い可愛い結腸を抜かせてもらおう。その中にそれこそ妊婦のようにこの平らな腹が膨らむくらいたくさんたくさん注ぎこめば、番としての自覚も深まるし、君の望む強さも手に入るよ、一石二鳥だね」

「こわっ。いや、えっと飼い主しゃん、そんな怖いことしないっすよね??」

昨日、処女喪失したばっかりの相手に言うには恐ろしすぎる発言なんよ。

その部分は俺まだ全然鍛えていないから責めれらたらおかしくなってしまうだろうし、何より全然飼い主しゃんが分かってないのに、知らない人にそんなことされるのは怖い過ぎる。

「なるほど、マルえるは私のことが知りたいのか。では教えてあげよう」

そう言って、食事を終えた飼い主しゃんに連れられて俺は王宮内を案内された。プロキオン王国の王城と作りが違って、開放的に感じる。庭には色とりどりの美しい見たことない花が咲いてた。

その庭にバナナって果物の木があって、美味しいらしいからちょっと食べてみたいとお願いしたら、すぐに出してくれたんだけど……。

「マルえる、それはまずその可愛いお口で半分くらいまで咥えてゆっくり舌先で舐めてごらん。そう、上手だね。それから、そのまま喉の奥で先端を味わうようにして……」

「っん……るしぃ……」

なんかバナナの食べ方特殊みたいで、そのまま噛んで食べればいいのかと思ったけど違うらしい。飼い主しゃんが言う通りに食べたら、唾液が飲み下せなくて顎から垂れてしまうし、えずいて吐きそうになった。

「ふふふ、大きなバナナは美味しい?練乳をたっぷりつけてあげようか?」

この状態で練乳をかけられたら大惨事になるから必死に首を振ると、飼い主しゃんが幸せそうに目を細めていた。

「仕方ない子だね。そのまま歯を立ててゆっくり味わって召し上がれ」

その通りに食べたら、バナナってバリうまだった。でもなんで最初、変な食べ方させられたんかは全くわからん。テーブルマナーみたいなもんなんだと思うけど、あんなことしないでそのまま食べればもっと美味しいんよ。

「マルえるには、私のバナナにもそのうちご奉仕させたくなったよ」

とか飼い主しゃん言ってたけどなんの話だろう。
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