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79.甥っ子から妻に進化した模様です
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(僕だけの……)
良く叔父様は「僕のルーク」と言っている。それについては特に気にしたことはない。けれどなんだろう、「僕だけのルーク」ってなんかこう、独占欲レベルがアップしている気がする。
そして、考えていた僕はいつの間にか後ろ抱きから前に向きなおされて、叔父様の顔を真正面から見ることになった。
「あの……マクスおじたん?」
ガスガスながら結構本気出してしゃべる。文字なら分かるけど音声で聞いてる叔父様はわからない疑惑が、天龍さんだからしかたないと思ったのに……。
「ルーク、昨日は僕のことマクスって呼んでくれたね。あれとても気に入ったから今度から名前で呼んでくれるかい?」
(ガサガサボイスでも理解できるだと!?それに、えっ、僕、叔父様のこと呼びつけにしたの??全然記憶がない)
「ルーク、叔父様ではなくマクスまたはマクスが気に入らなければマックスたんと……」
「マクスの方でお願いします!!(ガザガサボイス)」
マックスたんは、僕の愧死を思い出させるワードなので却下です。でも叔父様を呼びつけとかなんだか地味に高難易度な気がする。そんなことを考えている僕の顔をじっと見つめるその目、今までと違う雰囲気で行為の時も見たこの目。
僕の中でちょっと恐ろしい予感がよぎる。
こういう目をしている人を僕は前世見たことがある。僕自身は全く恋愛とも結婚とも無縁で生きていたのでそういう体験はないのだけれど、仕事のお得意先に大恋愛の末に結婚されたラブラブ夫婦がいて、その旦那さんが奥様を見る目が今叔父様が僕を見ている目にすごくよく似ている気がする。……つまり、
「可愛い僕だけのお嫁さんになったルーク」
「ふえええっ、お嫁さん!?」
独占欲の強い旦那さんが、嫁という自分の伴侶に向ける目……、今までは、恋人的な甘ったるさと完全な結びつきでないという切なさみたいなものが叔父様にもありましたが、今は消し飛び完全に「僕のお嫁さんモード」なのです。
「あ、あのマクスおじ……」
「マクス」
「ううっ、なんか名前でしかも呼びつけはちょっとハードルが高いです」
(どう考えても呼びつけってハードル高いと思う。「おじたん」という幼児みたいな呼び方のハードルは低かったけど、呼びつけはなんか違うんだよ。こう、尻の辺りがこそばゆい感じがして……)
「尻が寂しいならまたすぐに奥まで僕を挿れてあげようか?」
風呂場で全裸の時に言われるとタマヒュンするワードオブザイヤー決定です。駄目です、昨日の行為のせいで体がイリジウムくらい重いので流石に……。
「今は遠慮します」
「分かった。次のタイミングまで待とう」
そうとても嬉しそうに笑う叔父様。
この夫婦感……一応、叔父様も僕も元王族。王族において閨は大切であり、婚姻するもの以外が行うのはレクチャーのみとなり、基本的に不適切とされる。僕はともかく生粋の模範的王族である叔父様にとって、僕と閨を共にし、かつ契りを交わしたことで完全に関係性がワンランク昇格している。
(あわわ、こわいこわい、叔父様は今までも愛が溢れていたのに、これもう完全に……)
「ルーク。そろそろ出よう。今日はゆっくり夫婦ふたりでベッドで過ごそう」
夫婦と言われて、ベッドに連れていかれた僕は、妻を見るような眼差しの叔父様にベッドで腕枕されて、1日中愛を語られたり、お互いの体をあたためるようなハグ(文字通り)や軽いキスを顔中に落とされるという、甘い溺愛に恥ずかしくなって、逃げようとしたけれど、腰痛ですぐに捕獲されてしまい、その甘い煉獄にしばらく閉じ込められたのだった。
************************************
短いですが、今回ここで一旦切ります+もう少し本編続きます(最終回っぽい終わり方になっていたので念のため)
良く叔父様は「僕のルーク」と言っている。それについては特に気にしたことはない。けれどなんだろう、「僕だけのルーク」ってなんかこう、独占欲レベルがアップしている気がする。
そして、考えていた僕はいつの間にか後ろ抱きから前に向きなおされて、叔父様の顔を真正面から見ることになった。
「あの……マクスおじたん?」
ガスガスながら結構本気出してしゃべる。文字なら分かるけど音声で聞いてる叔父様はわからない疑惑が、天龍さんだからしかたないと思ったのに……。
「ルーク、昨日は僕のことマクスって呼んでくれたね。あれとても気に入ったから今度から名前で呼んでくれるかい?」
(ガサガサボイスでも理解できるだと!?それに、えっ、僕、叔父様のこと呼びつけにしたの??全然記憶がない)
「ルーク、叔父様ではなくマクスまたはマクスが気に入らなければマックスたんと……」
「マクスの方でお願いします!!(ガザガサボイス)」
マックスたんは、僕の愧死を思い出させるワードなので却下です。でも叔父様を呼びつけとかなんだか地味に高難易度な気がする。そんなことを考えている僕の顔をじっと見つめるその目、今までと違う雰囲気で行為の時も見たこの目。
僕の中でちょっと恐ろしい予感がよぎる。
こういう目をしている人を僕は前世見たことがある。僕自身は全く恋愛とも結婚とも無縁で生きていたのでそういう体験はないのだけれど、仕事のお得意先に大恋愛の末に結婚されたラブラブ夫婦がいて、その旦那さんが奥様を見る目が今叔父様が僕を見ている目にすごくよく似ている気がする。……つまり、
「可愛い僕だけのお嫁さんになったルーク」
「ふえええっ、お嫁さん!?」
独占欲の強い旦那さんが、嫁という自分の伴侶に向ける目……、今までは、恋人的な甘ったるさと完全な結びつきでないという切なさみたいなものが叔父様にもありましたが、今は消し飛び完全に「僕のお嫁さんモード」なのです。
「あ、あのマクスおじ……」
「マクス」
「ううっ、なんか名前でしかも呼びつけはちょっとハードルが高いです」
(どう考えても呼びつけってハードル高いと思う。「おじたん」という幼児みたいな呼び方のハードルは低かったけど、呼びつけはなんか違うんだよ。こう、尻の辺りがこそばゆい感じがして……)
「尻が寂しいならまたすぐに奥まで僕を挿れてあげようか?」
風呂場で全裸の時に言われるとタマヒュンするワードオブザイヤー決定です。駄目です、昨日の行為のせいで体がイリジウムくらい重いので流石に……。
「今は遠慮します」
「分かった。次のタイミングまで待とう」
そうとても嬉しそうに笑う叔父様。
この夫婦感……一応、叔父様も僕も元王族。王族において閨は大切であり、婚姻するもの以外が行うのはレクチャーのみとなり、基本的に不適切とされる。僕はともかく生粋の模範的王族である叔父様にとって、僕と閨を共にし、かつ契りを交わしたことで完全に関係性がワンランク昇格している。
(あわわ、こわいこわい、叔父様は今までも愛が溢れていたのに、これもう完全に……)
「ルーク。そろそろ出よう。今日はゆっくり夫婦ふたりでベッドで過ごそう」
夫婦と言われて、ベッドに連れていかれた僕は、妻を見るような眼差しの叔父様にベッドで腕枕されて、1日中愛を語られたり、お互いの体をあたためるようなハグ(文字通り)や軽いキスを顔中に落とされるという、甘い溺愛に恥ずかしくなって、逃げようとしたけれど、腰痛ですぐに捕獲されてしまい、その甘い煉獄にしばらく閉じ込められたのだった。
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短いですが、今回ここで一旦切ります+もう少し本編続きます(最終回っぽい終わり方になっていたので念のため)
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