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24.友人命のヤンデレ弟とドキッふたり旅という恐怖
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トントン
ドアを叩く音がして急いで扉を開いた。そこにはクリスが立っていた。
いままで気づいたら勝手にいるタイプの使用人だったのに今更なんだろうと思ったが、やはりあれだけ派手に動いていれば気づいていいないわけないなと思ったのだけれど……
「ルーク様、こちらお預かりしたものでございます」
「えっ、これは……」
それは綺麗な青い宝石の嵌ったペンダントだった。宝石はタンザイナイトってヤツだと思う、石も好きだった腐女子の姉がいくつか見せてくれたのを覚えている。
銀色のフレームにハマっているそれは、叔父様の目の色と髪の色を彷彿とさせた。
「ここは貴方様のための世界です。そのため、ルーク様の幸福は義務です。このペンダントはそれを叶えてくれるものです」
「幸福は義務」ですってパラノイ〇じゃないか。あれかこの世界は偉大なる叔父様の世界ってことですかね……うん、薄々わかってた。やはりこれ失敗したら「ルーク、それは反逆です」って快楽堕ちさせられて、「次のルークはきっとうまくやるでしょう」とか無限ループするパターンかな……。すごい嫌だ。
「えっえっと……今の発言って叔父様から言われたの?」
「さぁ……何にしてもルーク様ご自身で選んだことについて私は否定できません。なので邪魔もいたしませんが、このペンダントだけは必ずお持ちください」
「……わかった」
ペンダントを受け取ると、そのままクリスは満足そうにいなくなってしまった。
何故だろう、そのクリスの口ぶりや表情が何故か前世の姉を彷彿とさせた。だからだろう、僕はその言葉に逆らうことができなかった。弟って姉に勝てない生き物だからね。
そして急に頭の中に前世の原作小説のことを少し思い出したが、その中にこのクリスというキャラは全く出てこないということを思い出した。
モブだからぼんやり描写だったとかそういうのでも、思い出せない部分に出ているというのでもなく、全く跡形もなく居ないのだ。クリスの役割は別のモブが担っていたのだから……それもかなりドジっ子の使用人でルークとアホトークを繰り返すタイプの子だったから裏工作はいらずに彼をうまくやり込めて、ルークは屋敷から何度も逃亡していた。
そして、その度に叔父様に捕まってお仕置きされていた。けれど今の僕は逃げようとしたくらいで、逃げることはできていなかった。
だとしたら……
(これ以上考えるのはやめよう)
ただ、僕の中でクリスは間違いなく敵ではないということがだけ分かったからそれで良い。
ペンダントを受け取ってしばらくして、またノックの音がしたので開けるとそこにはエドワードが立っていた。
「お迎えに上がりました」
「……わかった」
胸の中に沸き立つ不安な気持ちを抑えるように僕はペンダントを握りしめた。レイズ殿下のところに行くのなら無駄な荷物はいらないだろう。
それから僕は今まで苦しめられていた結界をあっさり抜けて、エドワードと外に出た。あれほど厳重に思えていた監視も嘘のように何もない。
これについてはエドワード曰くは
「少し眠って頂きました」
と言っていたけれど、ここまで大きな場所の使用人や護衛を眠らせるとなるとそれは相当な手練れでないと無理なはずで、流石にエドワードがそこまで出来たりはしないはずなので、なにかの道具でそれを行ったようだった。
外に出てしばらく歩くとあらかじめ準備されていた馬車が置いてあった。
魔法が発達している世界なのに車的なものとかはなぜかない。瞬間移動も魔法コストがかかりすぎるためあまり使われない。結果として乗り物は貴族は馬車、一般市民は乗り合い馬車か徒歩が主流らしい。
「こちらへ」
エドワードにエスコートされて馬車に乗り込みながら、内心でジャックが無事かを考えていた。
屋敷全体の人間を眠らせたのならジャックも寝てしまったかもしれない。だとすると僕はこれから不安なままこのマーティンのこと大好きな弟という情報しかない、エドワードとドキッ!ふたり旅をすることになるという、不安しかない。
「ルーク様、ご安心ください。レイズ殿下は貴方を本当に心配されているのです」
「……うん」
その後全く会話がない。しかし、向かい合わせに座っているのでなんだろうすごくきまりが悪い。どんな話をすれば良いかわからなかったので、とりあえず共通の話題であるマーティンの話をしてみることにした。
「そういえばマーティンと僕とふたりで昔、下町にいったんだけどその時さ可愛い女の子を見つけてナンパしようとしたんだ。けれど、身分がバレたらまずいってなってね、ふたりで変身魔法つかったんだけど失敗してマーティンのヤツの髪がアフロになってさ、その日のナンパ結局全部失敗したことがあったんだよ。あれは面白かった」
「へぇ。そうなんですか」
あれ、エドワードが大好きなマーティンの話したのになんで反応が恐ろしく冷たいんだろう。僕は注意深くエドワードを観察した。そして、彼が小さな声で、
「僕の知らない兄さんを知っているなんて……」
と恨みがこもった独り言を言ったのが聞こえて震えた。あ、この子もヤンデレだ。これ逆に地雷踏んだかもしれない。
「ルーク様は、マート兄さんと随分仲が良かったようですね」
さりげなく兄を愛称呼びしてきた。あ、これあれだ僕に嫉妬しているやつかもしれない、だとしたらマーティンとは当然何もやましいことはないから誤解は解かないといけない。
「全然そんなことないよ。マーティンとは単なる腐れ縁だよ。ふたりで悪ふざけしてただけ……」
その結果ふたりして廃嫡されたフレンズだけど、その部分をエドワードにいうと優しく殺される気がした。
「そうですか、うらやましいです。マート兄さんば僕にはそんな砕けた態度をしてくれないから」
「いやいや、君とのが仲良しだと思うよ?僕とマーティンは本当にふざけた関係だよ。例えば夏休みとかにナンパするためにガンガン事前に日焼けしてふたりでリゾートに行ったのはいいけど、焼きすぎて体クソほど痛いわ、むしろこんがりしすぎて周囲に引かれてナンパに失敗してふたりっきりで過ごすことになったり、海はダメだからと山に行ったのはいいけど遭難してしまって、夏でも山って天候変わると寒くて、あたためるものもないから、仕方なくふたりで裸で抱き合う羽目にな……」
「ルーク様、それ以上しゃべらないで頂いて良いですか?」
あ、やべぇすげぇ殺意のこもった笑顔だ。これ僕殺されるんじゃねって目の全く笑ってない絶対零度タイプの笑顔でこちらを見ているエドワード。とりあえずさっさと謝らねば。
「あわわ、な、なんかごめん」
「ルーク様、僕はレイズ殿下を人間として尊敬しております。そして境遇的にもとても共感しているので、今貴方に手を下すのを我慢しています。だからこれ以上マート兄さんとの話はやめてください」
そう必死に色々取り繕いながら言っているエドワードだけれどたまに小声で、
「兄さんと裸で抱き合ったなんて、僕より先に、許さない。兄さんの裸は僕しかみちゃだめなんだ。兄さんは全部全部僕のだ、僕以外の誰にも触らせない、そう。そうだ、もう兄さんは僕以外とは触れ合えないんだからいっか、いくらルーク様と触れ合いたいといっても触れさせない、あの手も体も顔も血液一滴、髪の毛一本にいたるまで全部全部兄さんは僕だけのものだ……」
と下手なホラー通り越すくらい怖いこと言ってるのは聞こえないことにして、とりあえず窓の外を眺めてみた。
しばらくは鬱蒼とした森だったが、次第にその景色が田舎街に変わり、さらには街に変わっていく。
叔父様と居た屋敷があったのは王都からかなり遠い認識だったけど、この馬車がすごい早いみたいで、体感1日くらいぶっ通しで走ったら見慣れた王都にたどり着いていた。
ドアを叩く音がして急いで扉を開いた。そこにはクリスが立っていた。
いままで気づいたら勝手にいるタイプの使用人だったのに今更なんだろうと思ったが、やはりあれだけ派手に動いていれば気づいていいないわけないなと思ったのだけれど……
「ルーク様、こちらお預かりしたものでございます」
「えっ、これは……」
それは綺麗な青い宝石の嵌ったペンダントだった。宝石はタンザイナイトってヤツだと思う、石も好きだった腐女子の姉がいくつか見せてくれたのを覚えている。
銀色のフレームにハマっているそれは、叔父様の目の色と髪の色を彷彿とさせた。
「ここは貴方様のための世界です。そのため、ルーク様の幸福は義務です。このペンダントはそれを叶えてくれるものです」
「幸福は義務」ですってパラノイ〇じゃないか。あれかこの世界は偉大なる叔父様の世界ってことですかね……うん、薄々わかってた。やはりこれ失敗したら「ルーク、それは反逆です」って快楽堕ちさせられて、「次のルークはきっとうまくやるでしょう」とか無限ループするパターンかな……。すごい嫌だ。
「えっえっと……今の発言って叔父様から言われたの?」
「さぁ……何にしてもルーク様ご自身で選んだことについて私は否定できません。なので邪魔もいたしませんが、このペンダントだけは必ずお持ちください」
「……わかった」
ペンダントを受け取ると、そのままクリスは満足そうにいなくなってしまった。
何故だろう、そのクリスの口ぶりや表情が何故か前世の姉を彷彿とさせた。だからだろう、僕はその言葉に逆らうことができなかった。弟って姉に勝てない生き物だからね。
そして急に頭の中に前世の原作小説のことを少し思い出したが、その中にこのクリスというキャラは全く出てこないということを思い出した。
モブだからぼんやり描写だったとかそういうのでも、思い出せない部分に出ているというのでもなく、全く跡形もなく居ないのだ。クリスの役割は別のモブが担っていたのだから……それもかなりドジっ子の使用人でルークとアホトークを繰り返すタイプの子だったから裏工作はいらずに彼をうまくやり込めて、ルークは屋敷から何度も逃亡していた。
そして、その度に叔父様に捕まってお仕置きされていた。けれど今の僕は逃げようとしたくらいで、逃げることはできていなかった。
だとしたら……
(これ以上考えるのはやめよう)
ただ、僕の中でクリスは間違いなく敵ではないということがだけ分かったからそれで良い。
ペンダントを受け取ってしばらくして、またノックの音がしたので開けるとそこにはエドワードが立っていた。
「お迎えに上がりました」
「……わかった」
胸の中に沸き立つ不安な気持ちを抑えるように僕はペンダントを握りしめた。レイズ殿下のところに行くのなら無駄な荷物はいらないだろう。
それから僕は今まで苦しめられていた結界をあっさり抜けて、エドワードと外に出た。あれほど厳重に思えていた監視も嘘のように何もない。
これについてはエドワード曰くは
「少し眠って頂きました」
と言っていたけれど、ここまで大きな場所の使用人や護衛を眠らせるとなるとそれは相当な手練れでないと無理なはずで、流石にエドワードがそこまで出来たりはしないはずなので、なにかの道具でそれを行ったようだった。
外に出てしばらく歩くとあらかじめ準備されていた馬車が置いてあった。
魔法が発達している世界なのに車的なものとかはなぜかない。瞬間移動も魔法コストがかかりすぎるためあまり使われない。結果として乗り物は貴族は馬車、一般市民は乗り合い馬車か徒歩が主流らしい。
「こちらへ」
エドワードにエスコートされて馬車に乗り込みながら、内心でジャックが無事かを考えていた。
屋敷全体の人間を眠らせたのならジャックも寝てしまったかもしれない。だとすると僕はこれから不安なままこのマーティンのこと大好きな弟という情報しかない、エドワードとドキッ!ふたり旅をすることになるという、不安しかない。
「ルーク様、ご安心ください。レイズ殿下は貴方を本当に心配されているのです」
「……うん」
その後全く会話がない。しかし、向かい合わせに座っているのでなんだろうすごくきまりが悪い。どんな話をすれば良いかわからなかったので、とりあえず共通の話題であるマーティンの話をしてみることにした。
「そういえばマーティンと僕とふたりで昔、下町にいったんだけどその時さ可愛い女の子を見つけてナンパしようとしたんだ。けれど、身分がバレたらまずいってなってね、ふたりで変身魔法つかったんだけど失敗してマーティンのヤツの髪がアフロになってさ、その日のナンパ結局全部失敗したことがあったんだよ。あれは面白かった」
「へぇ。そうなんですか」
あれ、エドワードが大好きなマーティンの話したのになんで反応が恐ろしく冷たいんだろう。僕は注意深くエドワードを観察した。そして、彼が小さな声で、
「僕の知らない兄さんを知っているなんて……」
と恨みがこもった独り言を言ったのが聞こえて震えた。あ、この子もヤンデレだ。これ逆に地雷踏んだかもしれない。
「ルーク様は、マート兄さんと随分仲が良かったようですね」
さりげなく兄を愛称呼びしてきた。あ、これあれだ僕に嫉妬しているやつかもしれない、だとしたらマーティンとは当然何もやましいことはないから誤解は解かないといけない。
「全然そんなことないよ。マーティンとは単なる腐れ縁だよ。ふたりで悪ふざけしてただけ……」
その結果ふたりして廃嫡されたフレンズだけど、その部分をエドワードにいうと優しく殺される気がした。
「そうですか、うらやましいです。マート兄さんば僕にはそんな砕けた態度をしてくれないから」
「いやいや、君とのが仲良しだと思うよ?僕とマーティンは本当にふざけた関係だよ。例えば夏休みとかにナンパするためにガンガン事前に日焼けしてふたりでリゾートに行ったのはいいけど、焼きすぎて体クソほど痛いわ、むしろこんがりしすぎて周囲に引かれてナンパに失敗してふたりっきりで過ごすことになったり、海はダメだからと山に行ったのはいいけど遭難してしまって、夏でも山って天候変わると寒くて、あたためるものもないから、仕方なくふたりで裸で抱き合う羽目にな……」
「ルーク様、それ以上しゃべらないで頂いて良いですか?」
あ、やべぇすげぇ殺意のこもった笑顔だ。これ僕殺されるんじゃねって目の全く笑ってない絶対零度タイプの笑顔でこちらを見ているエドワード。とりあえずさっさと謝らねば。
「あわわ、な、なんかごめん」
「ルーク様、僕はレイズ殿下を人間として尊敬しております。そして境遇的にもとても共感しているので、今貴方に手を下すのを我慢しています。だからこれ以上マート兄さんとの話はやめてください」
そう必死に色々取り繕いながら言っているエドワードだけれどたまに小声で、
「兄さんと裸で抱き合ったなんて、僕より先に、許さない。兄さんの裸は僕しかみちゃだめなんだ。兄さんは全部全部僕のだ、僕以外の誰にも触らせない、そう。そうだ、もう兄さんは僕以外とは触れ合えないんだからいっか、いくらルーク様と触れ合いたいといっても触れさせない、あの手も体も顔も血液一滴、髪の毛一本にいたるまで全部全部兄さんは僕だけのものだ……」
と下手なホラー通り越すくらい怖いこと言ってるのは聞こえないことにして、とりあえず窓の外を眺めてみた。
しばらくは鬱蒼とした森だったが、次第にその景色が田舎街に変わり、さらには街に変わっていく。
叔父様と居た屋敷があったのは王都からかなり遠い認識だったけど、この馬車がすごい早いみたいで、体感1日くらいぶっ通しで走ったら見慣れた王都にたどり着いていた。
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