23 / 41
22.トイレの神様と対話を試みようとしたらヴァンさんが大きい方をしてました
しおりを挟む
食事を終えた僕は、シューゾーにもご飯を与えてフカフカの猫様ようの寝床に連れていってから例の神様のいるトイレに行った。
しかし、何故かトイレは使用中だった。このトイレは来客用なので使用人が使うはずはないのだが、そう思っていた時、中から声が聞こえた。
「俺は……」
この自己陶酔しているような声は聞き覚えがあります。間違いなくヴァンさんです。どうやら時間的に大きな方をしながらなにやらうっとりしているみたいです。キレがよかったのかもしれません。
とりあえず、あんまり邪魔はしたくないけれど、ノックをして声を掛けた。
「ヴァンさん、あ、えっと入ってますか??」
「悪い、もう少しだけ待ってくれ」
その言葉にバツが悪そうに答えたヴァンさんに、大の良いところで声をかけられて焦っているのかもと思い追加で続けた。
「あ、大丈夫です。ゆっくりしてください」
いきなり中断するときついだとうという優しさだったのに、いきなり扉が開いてしかも大をして手を洗ってないヴァンさんが僕を抱きしめようとした。
割と僕は首コロリ10回を乗り越えた猛者なので、細かいことは気にしないですが、流石に大きい方をして手を洗わない人にハグされるのは衛生的にありえません。
「トイレから出て手を洗ってない手では絶対触らないでください」
珍しくドスが聞いた低い声が出たのでそれに圧倒されたのか、ヴァンさんはすぐに手を洗いにその場を立ち去りました。
ちょっと、前の人が大きい方をした個室にすぐ入るのは躊躇しましたが、トイレの神様に色々確認したから眠りたかったので意を決して中に入りました。
抗菌魔法か、消〇力を使ったのか、臭いはしなくて助かりました。
僕は再びトイレの神様と交信を試みようとした時です。
「ルドルフ、俺もその、中に入って良いか??」
トイレのドアの前から、ヴァンさんが話しかけてきました。ちょっと意味が分かりません。
「いや、僕はひとりでトイレには入りたい派なので絶対入れませんが??」
先ほども拒否したはずだが、ヴァンさんがまた懲りもせず個室に入りたがってます。色々なことに寛大な僕ですが便器が並んでいるトイレならともかく、個室に男ふたりで入るようなことはしたくありませんし、ここは上野駅13番線ホームトイレではありませんのでナニにハッテンもしません。
「ルドルフ、お前を抱きしめたい、抱きしめて……」
何か色々言ってますが、一旦無視することにしました。そういう状態の人と対話しても正気度が減るだけなことを僕は繰り返しの人生で学んでいます。
(トイレの神様、もし知っていたら教えてください。ミゲルのくれたあの宝石は偽物でしょうか??)
『偽物だ』
その言葉に、悲しい気持ちになりました。今回、僕はミゲルのことを救ったのもあり、彼との拗れた関係を少し良くできたと思っていました。
けれど、結果はやはり彼は生粋のジョバンニのシンパだったようです。
(ならミゲルとは距離を置いた方がよいですね。どうして彼は僕を裏切ったのでしょうか)
そんなことを神様に聞いても、意味がないのは分かっていた。それでも僕の中の太陽神が『いま ここ 修造。お米食べろ!!』と心強いお言葉を告げてくれているので、僕は人の綺麗な心を信じたかった。
『ミゲルは裏切っていない。しかし、距離はおくべきだ』
(それは……もしかして……)
神様の言葉に、ミゲルが自らの意思で、ジョバンニの言うことを聞いたのではないという可能性に気付いた。そして、もしかしたらジョバンニによってミゲルも利用されている可能性も出てきたかもしれない。
『俺が言えるのは、ミゲルは裏切ってないが、信じてはいけないということだ。そしてもうひとつ……』
トイレの神様が、何かを伝えようとした時あり得ないことが起こりました。
カチリ
しまっていたはずの個室の扉の鍵が開いたです。あまりのことにびっくりして僕は咄嗟鍵を閉め直しました。
カチリ
結果ふたたび鍵がかかり結果的にトイレは開きませんでしたが、これはヴァンさんやりすぎです。
「ヴァンさん、勝手にトイレの鍵をあげるのはやめてください」
「ん?俺は鍵などあけようとしていないが……」
しかし、何故かトイレは使用中だった。このトイレは来客用なので使用人が使うはずはないのだが、そう思っていた時、中から声が聞こえた。
「俺は……」
この自己陶酔しているような声は聞き覚えがあります。間違いなくヴァンさんです。どうやら時間的に大きな方をしながらなにやらうっとりしているみたいです。キレがよかったのかもしれません。
とりあえず、あんまり邪魔はしたくないけれど、ノックをして声を掛けた。
「ヴァンさん、あ、えっと入ってますか??」
「悪い、もう少しだけ待ってくれ」
その言葉にバツが悪そうに答えたヴァンさんに、大の良いところで声をかけられて焦っているのかもと思い追加で続けた。
「あ、大丈夫です。ゆっくりしてください」
いきなり中断するときついだとうという優しさだったのに、いきなり扉が開いてしかも大をして手を洗ってないヴァンさんが僕を抱きしめようとした。
割と僕は首コロリ10回を乗り越えた猛者なので、細かいことは気にしないですが、流石に大きい方をして手を洗わない人にハグされるのは衛生的にありえません。
「トイレから出て手を洗ってない手では絶対触らないでください」
珍しくドスが聞いた低い声が出たのでそれに圧倒されたのか、ヴァンさんはすぐに手を洗いにその場を立ち去りました。
ちょっと、前の人が大きい方をした個室にすぐ入るのは躊躇しましたが、トイレの神様に色々確認したから眠りたかったので意を決して中に入りました。
抗菌魔法か、消〇力を使ったのか、臭いはしなくて助かりました。
僕は再びトイレの神様と交信を試みようとした時です。
「ルドルフ、俺もその、中に入って良いか??」
トイレのドアの前から、ヴァンさんが話しかけてきました。ちょっと意味が分かりません。
「いや、僕はひとりでトイレには入りたい派なので絶対入れませんが??」
先ほども拒否したはずだが、ヴァンさんがまた懲りもせず個室に入りたがってます。色々なことに寛大な僕ですが便器が並んでいるトイレならともかく、個室に男ふたりで入るようなことはしたくありませんし、ここは上野駅13番線ホームトイレではありませんのでナニにハッテンもしません。
「ルドルフ、お前を抱きしめたい、抱きしめて……」
何か色々言ってますが、一旦無視することにしました。そういう状態の人と対話しても正気度が減るだけなことを僕は繰り返しの人生で学んでいます。
(トイレの神様、もし知っていたら教えてください。ミゲルのくれたあの宝石は偽物でしょうか??)
『偽物だ』
その言葉に、悲しい気持ちになりました。今回、僕はミゲルのことを救ったのもあり、彼との拗れた関係を少し良くできたと思っていました。
けれど、結果はやはり彼は生粋のジョバンニのシンパだったようです。
(ならミゲルとは距離を置いた方がよいですね。どうして彼は僕を裏切ったのでしょうか)
そんなことを神様に聞いても、意味がないのは分かっていた。それでも僕の中の太陽神が『いま ここ 修造。お米食べろ!!』と心強いお言葉を告げてくれているので、僕は人の綺麗な心を信じたかった。
『ミゲルは裏切っていない。しかし、距離はおくべきだ』
(それは……もしかして……)
神様の言葉に、ミゲルが自らの意思で、ジョバンニの言うことを聞いたのではないという可能性に気付いた。そして、もしかしたらジョバンニによってミゲルも利用されている可能性も出てきたかもしれない。
『俺が言えるのは、ミゲルは裏切ってないが、信じてはいけないということだ。そしてもうひとつ……』
トイレの神様が、何かを伝えようとした時あり得ないことが起こりました。
カチリ
しまっていたはずの個室の扉の鍵が開いたです。あまりのことにびっくりして僕は咄嗟鍵を閉め直しました。
カチリ
結果ふたたび鍵がかかり結果的にトイレは開きませんでしたが、これはヴァンさんやりすぎです。
「ヴァンさん、勝手にトイレの鍵をあげるのはやめてください」
「ん?俺は鍵などあけようとしていないが……」
22
お気に入りに追加
2,018
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
王道学園なのに、王道じゃない!!
主食は、blです。
BL
今作品の主人公、レイは6歳の時に自身の前世が、陰キャの腐男子だったことを思い出す。
レイは、自身のいる世界が前世、ハマりにハマっていた『転校生は愛され優等生.ᐟ.ᐟ』の世界だと気付き、腐男子として、美形×転校生のBのLを見て楽しもうと思っていたが…
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
ヒロインの義弟に転生しました あの、義姉の所に行って?
ノアにゃん
BL
俺は、父上が義姉を引き取った日、前世の記憶を思い出す。
義姉は、ただの金食い虫で、いつも父上に何かを強請って居る。
何が『私はヒロイン』だ? 乙女ゲームやった事は無いが、性格は絶対にヒロインでは無いだろう。その性格では、お前があの悪役令嬢だろう。
そんな自称ヒロインに攻略対象は惚れること無く、何故か俺がモテている。悪役令嬢にも。
そんな義姉は、俺を悪役と見立て、俺を消そうとしてくる。
あの、攻略対象の皆様、義姉の所に行って?
自立する前に死んじゃいそう。
悪役令嬢のペットは殿下に囲われ溺愛される
白霧雪。
BL
旧題:悪役令嬢のポチは第一王子に囲われて溺愛されてます!?
愛される喜びを知ってしまった――
公爵令嬢ベアトリーチェの幼馴染兼従者として生まれ育ったヴィンセント。ベアトリーチェの婚約者が他の女に現を抜かすため、彼女が不幸な結婚をする前に何とか婚約を解消できないかと考えていると、彼女の婚約者の兄であり第一王子であるエドワードが現れる。「自分がベアトリーチェの婚約について、『ベアトリーチェにとって不幸な結末』にならないよう取り計らう」「その代わり、ヴィンセントが欲しい」と取引を持ち掛けられ、不審に思いつつも受け入れることに。警戒を解かないヴィンセントに対し、エドワードは甘く溺愛してきて……
❁❀花籠の泥人形編 更新中✿ 残4話予定✾
❀小話を番外編にまとめました❀
✿背後注意話✿
✾Twitter → @yuki_cat8 (作業過程や裏話など)
❀書籍化記念IFSSを番外編に追加しました!(23.1.11)❀
例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…
東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で……
だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?!
ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に?
攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!
周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)
ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに
ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子
天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。
可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている
天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。
水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。
イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする
好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた
自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い
そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる