幼馴染を忘れられなくて童貞34年極めたらリア充になれた話

味噌村 幸太郎

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第8話

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「パパとママ、ラブラブだね~♪」
「お前ら! 早く車に乗らんか! ご近所の目が…」
 神埼父が再びキレる。

 唇から離れた夫がそれをなだめる。
「すいません、お父さん。今日の明日香さんはとても綺麗に感じたもので♪」
 さらっと言いやがる。
 よくもそんな甘ったるい言葉を義理の父に言えるな。
「まったく……」
 ぶつぶつ言いながら、神埼父は先に少女を車に乗せる。


「ごめんね、明日香」
 夫の右手はまだ神埼の細いあごにある。 
「もう! こんなところで…でも、嬉しかったよ。最近こんなドキドキしたことなかったもの…あたしのこと、女として見てくれてないんじゃないかって、自信なくしてたもの……」
 神埼の頬は赤いが、視線はずっと夫にある。

「そんなわけないないじゃいか! 君はいつ見ても綺麗だよ! 誰よりも」
 夫が強く神埼の肩を揺さぶって否定すると、神埼の大きな胸がブルブルと上下に揺れていた。
「なんだか怖いわ♪ でも、あなたと結婚10周年を迎えられて嬉しいわ」
 じゃあ、23、4で結婚したのかよ…。

「僕もだよ。瑠璃も10歳になって、随分お姉ちゃんになったくれたよね。だからまた若い時みたいに、僕が君を独り占めしてもいいかな?」
 ちょっと待てよ。結婚10周年で子供が10歳って…デキ婚じゃね?
 俺はこう見えて硬派だから、デキ婚が一番人として嫌いなんだよね。筋は通さないとさ、やっぱり。
 生でヤリまくってのビッチ婚か……神崎、お前だまされているんだよ、こんなスカした野郎に。


「ふふ♪ それは瑠璃が怒りそうね」
 そうは言うが、なんだか股間が濡れてそうに見える。
「今日はいい結婚記念日になりそうだよ」
 そう言うと夫はまた長く濃厚なキスを始めた。
 腰にあった左手は次第に神埼の尻に下ろされていた。
 ずっと神埼の尻を円を描くように撫で回している。


 ああ、神埼が…俺の神埼が……。
 犯されていく……あの汚ねー男に。
 だが神埼の顔を見ろ。
 あの男の汚ねー唾液を飲みまくっているのに。なんだあの嬉しそうな顔は?
 むしろ、次第に神埼のペースの方が上がって、夫の方を圧倒し出した。
 慣れた様子で右に左に顔をゆっくり動かしながらディープキスを続ける。辞める気配がない。


「ハハ…ハハハ……」
 涙が止まらない。
 何が悲しくて初恋の女の子のお盛んな夫婦を、影からストーカーしないといけないんだ……。
 痴女だ…そうだ。あれは神埼明日香なんかじゃない。ただのクソビッチ主婦だ。
 きっと家を間違えたんだ。


 夫婦の長いキスがやっと終わる。
「ふう……君とのキスはいつも甘いな」
 俺がするはずだったんだ……。
「あら? 誰かと比べてるの?」
「ひどいな。なぁ、瑠璃がこの前、そろそろ妹欲しいって言ってさ」
 黙れよ、クソメガネ。

「え?」
「今日、ホテルの部屋を2部屋、取ってるんだけど……いいかな?」
 もうやめてくれ。

「本当に瑠璃が言ったの? あなたが生でしたいだけじゃないの?」
 生って…夫婦ってこんな会話するのか…。
「本当だよ!」
「ごめん ちょっといじめちゃった♪」
「ダメ?」
「決まってるでしょ! 答えはYESよ♪」
 軽く夫にキスをすると「さあ行きましょう」と夫の手を取った。

「でも、僕たち。お父さんに瑠璃を任せるなんて酷いパパとママだねw」
「父さんもまた孫が増えると喜ぶわ。母さん亡くなってから1人で辛そうだったもの」
 手を振りながら仲睦まじく、繋いだ手を振りながら車に向かった。


 この夫婦のやりとりを見ながら、ずっと考えていたことがある。

 まず夫をボコボコに殴り倒して気絶させ、神埼娘を家に連れこんで人質にする。  
 そして神埼父を黙らせロープで縛るのだ。

 いらない3人は神埼宅のどこかにしまいこむ。
 昔入ったことのある神埼の部屋に、神埼を押し込み、ベッドに押し倒す。
 泣き喚く神埼のスカートをめくり、強引にパンツを少し横にずらして、パンツを履かせたまま、犯してやるのだ。

 他の男のものだがそれでもいい。
 俺の精液を何回も何回も繰り返し、何日も監禁してレ●プするんだよ。
 神埼の中に俺のザーメンをたっぷりぶち込んでやる。

 何日も俺の愛と説得により、俺の想いは神埼に伝わり、愛を分かち合うのだ。
 そして子供を産んでもらい、結婚する。その子と3人でもう一回やり直すんだ……もう一回。
 
「ハッ!?」

 俺は…なにを考えているんだ?
 捕まりにわざわざ、名古屋まで来たのか?
 でも彼女と1つになれるなら、捕まっても、死んでも……。

 車のエンジンが掛かる音で、俺は自分を取り戻した。
 夫が運転し、助手席に祖父、後部座席に神埼と娘。
 ちなみに車は外車。

 無頓着な俺には車種がわからなかったが、素人の目でもわかる。キラキラ輝く車体は高級感が半端ない。
 車が走り去っていく際、車内の様子が一瞬だけ見えた。
 先ほど、旦那と唾液交換しまくった唇で、神埼はニコニコ笑って娘のおでこに軽くキスしていた。
 走り去っていったあと、俺はその場で固まっていた。

 10分だろうか? 20分だろうか?
 放心状態でいると、隠れていた近所の家から小太りのおばさんが出てきてた。

「あんたね! さっきからうちの家の前でなにしてんの!? 警察呼ぶよ!」
「え…?」
 涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった俺の顔を見て、おばさんは絶句した。
「な、なんか、嫌な事でもあったの…?」
「は、はい……うぐぐ、うわあああん!」
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