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第二十六章 真夏の夜の部
ベッドイン!
しおりを挟むガチャンと音を立てて、扉がゆっくり開く。
俺は心臓が破裂しそうなぐらい、ドキドキしている。
アンナは特にいつもと変わらない様子で、
「さ、タッくん入って」
と部屋へ誘う。
「あぁ……本当にいいのか?」
「なにが? アンナが良いって言うんだから、いいんだよ☆ 今から気持ち良くしてあげるからベッドに横になってみて☆」
「りょ、了解した……」
ぎこちなく、部屋の中に入る。
テーブルの上には、アンナが利用していると思われるコスメグッズやアクセサリーなどが並べられていた。
うわぁい! 女の子の部屋だぁ~ 生まれて初めてぇ~
と思ったが、男だった……。
浴衣姿のまま、ダブルベッドにゆっくりと腰を下ろす。
ふとアンナを見れば、「フンフン~」と鼻歌を口ずさみ、金色の長い髪をシュシュで纏めていた。
うなじがとても色っぽく感じる。
そうか、ついに時が来たのか。
俺、童貞卒業できるんだ。
覚悟を決めて、腰の帯をするりと外し、浴衣を床に投げ捨てる。
パンツはもうパンパンだ。
よし、ドンと来い! と、ベッドに大の字になって寝転ぶ。
するとそれを見たアンナが悲鳴をあげる。
「タッくん!? なんで裸になっているの?」
「え?」
「浴衣のままでいいって! なに考えているの!」
「だって気持ちいいことするんじゃ……ないのか?」
「マッサージは別に裸じゃなくても、できるでしょ! タッくんったらなにを勘違いしてたの?」
と可愛く頬を膨らませる。
ただのマッサージなんかい!
クソが!
俺は憤りを隠せずにいた。
そ、そりゃあ、勘違いした俺が悪いけどさ。
気持ちいいことをするって、ベッドに寝て、とか言われたら、ピンクなこと考えちゃうじゃん。
ぴえん。
浴衣をもう一度着なおすと。
アンナに「うつ伏せになって寝て」と言われた。
俺は言われるがまま、枕に顔を埋める。
確かに最近タイピングで肩がコリコリだから、マッサージもいいもんだな。
しっかりとサービスを堪能させてもらおう。
「よいしょっと!」
アンナが俺の腰に乗っかる。
「重くない?」
「ああ、軽すぎるぐらいだ」
「ふふ、じゃあ始めるね☆」
そう言うと、彼女はまず首、肩から優しくほぐし始めた。
「気持ちいい?」
「ああ……最高だ」
今日は馬鹿力をセーブできてるんですね。
「じゃあ次は腰だね」
アンナがマッサージをするたびに、俺の浴衣が自然とはだけていく。
徐々に上とあがり、素肌が露になってしまう。
彼女はおかまいなしに、もみほぐす。
俺の腰を小さな指で押すのに夢中。
ここで気がつく。
あれ? 今のアンナってスカートだよな?
ていうことは、この背中に当たっているものは……。
サテン生地の気持ちいい肌ざわり。
ま、まさか! アンナのパンティ!?
当の本人は気がつくこともなく、身体の向きを後ろに変えて、俺の太ももをほぐしまくる。
「どう? アンナ、タッくんのために通信教育で勉強してたんだよ☆」
「すごく……いいです」(パンティが)
「ふふ、変なタッくん☆ 今度は足つぼもしてあげる☆」
となると、自然とアンナは俺の太ももにまたがる。
あぁ! 太ももにゴリゴリ股を押し付けられる!
なのに、あるはずのおてんてんが感じられない。
ただ、ツルツルのパンティが最っ高です!
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