ハイドランジアの花束

ashiro

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逃避行

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「リオ、おはよ」


二度寝してしまったようで、目が覚めるとユキの顔が目の前にあった。


「わっ、おはよ」

「寝れた?」

「うん、いっぱい寝た」

「よかった……。あのさ、もし良かったらなんだけど、今日の夕方から旅館に泊まりにいかない?ちょっとした旅行。気分転換になるかなと思って!さっき予約はとったから」


あまりにも話が唐突すぎて驚く。と同時に、今の状況と旅行がマッチせず罪悪感を感じる。


「こんなときに旅行なんて……いいのかな……」

「こんなときだからこそだよ」

「……どういうこと?」

「実はね、昨日の夜、リオが寝てから、レイさんと電話で話してリオのことを考えてたんだ」

「そうだったんだ……」

「まず、リオの意思を確認したい。これから警察から身を隠して生き続けること、これがリオにとって最善だと思うけど、リオとしてはどう思う?」

「……」

「もう個人情報は全て把握されているし、SNSに勤務先まで記載された期間もあった。SNSについては、そこまで拡散される前に削除したから、投稿主以外を警戒する必要まではないと思う。
この方法だと、警察の捜査と投稿主含めた佐倉由依を知る悪意ある人間から逃げながら、偽名で暮らしていくことになる。恐らく、レイさんが偽の身分証を知り合いに頼んで確保できると言っていたから、佐倉由依は行方不明のまま、リオは別人として生きていくことになる」

「……警察に正直に話した場合は……」

「そうだね。もう一つの選択肢としては、警察に行くこと。家出をしていた、放火はしていないと話す。すると、家出中はどのように生活していたのか、という話になる。
恐らく、風俗で働いていたと警察が分かるのは時間の問題だと思う。未成年で年齢を自ら言わず、そういった場所で働いていたことについて、罪に問われる可能性がある。そうなると、自然とこの店自体が犯罪と認められて、レイさんが逮捕されるかもしれない。
きっと、この選択肢だと、一家離散のように、僕たちは皆バラバラになる。これまでのような生活はできない」

「……そうだよね」

「僕もリオも、ここしか居場所が無くて、罪に問われる覚悟も持ったうえでこの仕事をしてる。どちらの方法でも、安心なんか無いし、大きく生活が変わる。
僕からしてみれば、もちろん、警察から隠れてでも、ずっとずっとリオと一緒に生きていきたい。
でも、リオ自身の人生だし、この暗闇の界隈に足を踏み入れて間もないリオなら、一度警察のお世話になっても、元の世界で佐倉由依としてまた新たな人生を送れるかもしれない」


ユキは、自分と一緒にいたいと思いつつも、自分の人生を優先する道まで考えてくれていた。レイさんも。こんなにも、自分のことをまるで自分のことのように考えて悩んでくれる人はそうそういない。

答えは一つだった。


「……うん、俺は……、やっぱり一番大事なのはユキだ。自分が何者でもいい。ユキと離れるのは、死ぬのと同じだから。
身を隠して、生きていく」

「うん……、わかった。
よく決断したね。ずっと一緒にいよう。偽名でもリオはリオだから」


約束を交わすように、手を強く握り合う。

人生の大きな決断をしたが、なぜか頭はすっきりしている。これまでの自分を捨てるのも悪くない。なんせ、これまでろくな人生を歩んでこなかったから。
逃げるのが悪いことじゃないと、ユキが教えてくれたから。


「……で、なんで旅行に?」

「まとまった休みが取れることも中々ないよねっていうのが一つなんだけど、あとは、この家も危ないから」

「なるほど」

「これから2人で引っ越そう。これも、レイさんと相談したんだ。もし、警察にいかないことを選ぶなら、同居を許すから引っ越せって。この住所もじきに突き止められる可能性があるから」

「ユキもレイさんも、たくさん振り回して迷惑かけて……本当ごめんなさい……」

「僕はリオにだったらいくら振り回されてもいいし、迷惑だなんて思ってない。レイさんも同じだと思うよ。ずっと重たい話ばっかりだったから、一回羽をのばして楽になれってレイさんに言われた。だから!初お泊まりデート、楽しもう」


にこっとユキが笑う。

元気づけてくれているのが分かる。
ユキもたくさん考えて、付き合って、疲れているはずなのに。
ここまで他人思いの人がいるだろうか。


「うんっ」


ユキとのデート。出会って初めて。しかも泊まりで。
ユキには幸せをもらってばかりだ。
急な話で急いで支度をしながら、久々のワクワク感でやや緊張する。


二人ともマスクと帽子で身を隠して、電車に乗った。お金はレイさんがくれたらしい。どこまでも優しい。


「遠くって言ってたけど、どこの旅館?」

「群馬」

「えっ!遠っ、ここから電車でどれくらいかかるんだろう」

「うーん、分かんないけど、3時間とかじゃないかな?」

「だから、こんな早く家出たんだ……」

「遠く離れた場所なら、より落ち着けるかなぁって」

「たしかに……。この旅行は、昨日までのこと全部忘れて楽しみたいな」

「そうだね!好きな人とデートとか初めてだからドキドキしてる。しかも泊まりだよ……」

「俺も初めてだよ……。そんなこと言われたら、余計どきどきしてきたっ」


そう言って、ユキの手を掴む。


「これはデートだから、いいよね?」

「いい。デートだもん」


手を繋いで、電車に揺られながら、夢を見た。


ユキと結婚する夢だった。
25歳になって店を卒業して、レイさんやナツメさん、お客さんにお祝いされて、そのまま2人だけの結婚式を挙げて。一緒のマンションを買って、犬も飼ってて、別々の仕事だけど、家事は一緒にやって。色んな所に一緒にお出かけして。家に帰ったら、ただいま、おかえりって言い合って。ハグして、毎日キスして。

突然、場面が切り替わって、家に誰か男が押しかけてくる。
真っ暗になる。

「――――――!!!」

ユキが何か叫んでいる。目の前の男が、自分に刃物を向ける。
刃先が首に掠った瞬間、自分と男の間にユキが倒れていた。壁に飛び散る赤、床は血の海。
ユキが死んじゃう!!!と思い、必死にユキを揺さぶるが、力が入らない。
ユキはうっすらと目を開け、また何かを言った。聞こえないけど生きてる。まだ助かるかもしれない。と思った瞬間、口から血が吹き出し、涙を一粒こぼして、息をひきとった。


「っっっ!!!!」


ユキに何か呼びかけようと大きく息を吸ったところで、目が覚めた。涙が流れていた。


……夢でよかった。


「リオ……?大丈夫?怖い夢でも見た?」

「……うん、ちょっと。寝言言ってなかった?」

「大丈夫だよ、マスクしてるし。具合悪くなったらいつでも言ってね」

「……ありがと」


涙を拭こうと一旦繋いでいた手を離すと、ユキが代わりに涙を拭ってくれた。ユキの手を見ると指の痕が真っ赤についていた。


「えっ!ご、ごめん……!この痕、俺がやったんだよね?!」

「いいのいいの。すごいギュッて握ってたから、相当怖い夢だったのかなぁって。一回起こそうとしたんだけど全然起きなくて……」

「痛くない?大丈夫?」

「全っ然!リオこそ無理しないんだよ」


田舎だからか、気がついたら車両には2人だけで、西日が強くオレンジ色に染まっていた。
ユキの手を再び優しく包む。


「もう少しで着くかな」

「楽しみだな」

「ねっ」



着いた旅館は、広くて綺麗で、由緒ある雰囲気の場所だった。周りが自然に囲まれていて、すでに癒される。


「雪原遥斗様と雪原理央様の2名様、今日から、2泊3日のご予約ですね。お待ちしておりました。温泉はお部屋にもございますし、3階に露天風呂もございます。ご夕食はお部屋でなさいますか?」

「お部屋でお願いします」

「かしこまりました」

「お部屋は2階になります。どうぞごゆっくりお過ごしください」

「ありがとうございます」


2人で長い廊下を歩く。木と温泉の匂いが温かくて心地いい。


「わー、緊張したっっ」

「え、今ユキ緊張してた?笑」

「緊張するよー!全部が初めてだから」

「ふはっ、可愛い笑俺、今でも緊張してるよ。てか、名前ユキって雪原さんなの?」

「そーだよ、レイさんと同じ苗字。そこからユキにしたよ。名前は本名……まぁ、これも、レイさんが新しく名付けてくれたのだよ」

「遥斗っていいなぁ、かっこいい。ねぇ、2人のときだけハルトって呼んでもいい?」

「んーー、ずっとユキって呼ばれてたからユキの方が嬉しいかなぁ……なんでも嬉しいけど」

「わかった。じゃあ、ユキにする!急にハルトって呼んでも振り向いてね笑」

「むず笑ハルトって呼ぶ人誰もいないからね笑名付け親すらユキって呼んでるのに」

「てか、同じ苗字って、どきっとした。なんか何もかも嬉しくてのぼせそう」

「まだお風呂入ってないのに笑たぶん女将さんは、兄弟かなーって思っただろうね笑」

「ね笑あ、部屋ここかなー?」


引き戸を開けると、そこは言葉を失うほど立派なお部屋だった。まるで異世界に来たかのような、今までのことを何もかも忘れさせるような空間で息を呑む。


「えっ!すごい!露天風呂お部屋にもあるの?!」

「わっ、、すごい」

「お部屋も広い!すごい!」

「すごいしか言ってない笑」


初めて遊園地に来た子どものようにはしゃいでしまう。
2人とも、見るもの全てが初めてで、楽しくてしょうがない。


「ねっ!ユキ!!みてみて!!外の景色すごいよ!」


振り向いたとき、パシャっと写真を撮られた。


「はしゃいでるリオ可愛いから撮っちゃった」

「もー!撮るなら一緒がいい」

「じゃあ、一緒に撮ろ!わ、ほんとだ。すごい。新緑だね。下に紫陽花もたくさん咲いてる。後で散歩しよう」

「スマホ貸して」

「え、リオ自撮りできるの?」

「ちょっとバカにしてるでしょ!初めてだけど!」

「ふっ、僕も初めてだよ笑上手く撮ってね」

「頑張るよ」

「ここ見ればいいの?」

「おじいちゃん笑笑」

「ちょ、確認しただけだし!もー!早く撮ってよ」

「もう撮ったよ」

「えっ?」

「これ、無音カメラ笑」


ファイルを見てたくさんの写真があるのを発見したユキが、面白い顔をしてる。
そうだよな、学校にも行けなかったんだもんな。自分も知らないことだらけだけど、楽しいことは全部教えてあげたい。


「今まで全部撮ってたの?!」

「そうそう笑要らないの削除していいからね」

「……しない。全部とっとく」

「写真俺にもちょうだいよ!」

「もちろん、ほいっ」


LINEに一気に写真が送られてくる。


「写真の送り方は分かるんだ」

「もーほんとおじいちゃん扱いしすぎ!!」


怒るユキも可愛らしい。

不意に顔を近づけて、キスをする。


「ありがと。全部、元気づけてくれてるのも、ずっと心配してくれてるのも、伝わってるから」


ユキはニコッと笑って、キスを返してきた。


「大人になる前に、リオとこうやって旅行に来れるなんてね。思ってもみなかった」

「このまま一緒に、誰もいないどこか遠くへいきたいなぁ。海外とか!」

「こういうの逃避行って言うんだっけ?」

「逃避行か。いいね、もっと自由になったら、色んな所にいけるはず」

「修学旅行とかも行ってないからなぁ。リオも?」

「俺も親がお金無駄だから休めって。行ったことないや」

「でもさぁ、好きな人と旅行に行くのが一番楽しいよね」

「そう思う!学校はね、色んな人いるから……、ある意味親の考えも一理あるかも」

「そろそろ夜ごはんの時間じゃない?」

「たしかにお腹すいた!」


引き戸をノックする音がする。


「雪原様、ご夕食お持ちいたしました。入ってもよろしいでしょうか?」

「大丈夫です!」


明らかに優しそうな女将さんが、次々と料理を並べていく。


「今日はご兄弟でご旅行ですか?」

「はい、そんなところです」

「お二人は仲良しなんですね。たくさん楽しんでくださいね。この周りは温泉街ですが、食べ歩きできるお店もたくさんあります。お時間あったらぜひ行ってみてくださいね。個人的には、ここのだし巻き卵が絶品でおすすめですよ」

「ありがとうございます。この辺りに来るのは初めてで……」

「そうなんですね。あとは、この旅館の敷地内に庭園があるんですが、紫陽花が見頃なのでぜひお散歩してみてください。色んな色があって綺麗ですよ」

「ありがとうございます。行ってみますね!」

「では、料理の説明を簡単にしますね。
これがすき焼きで、卵を溶いて付けてお食べください。あと、これは近くで獲れた舞茸、かぼちゃ、タラの芽、海老などの天ぷら。こちらは、炭火で焼いた鮎です。初めて食べるときは、箸で身をほぐしつつ食べるのをおすすめします。小鉢はほうれん草の白和え。最後にデザートですが、季節のフルーツと自家製プリンです。ご飯はおかわり自由ですので、いつでもお申し付けください。飲み物は、冷蔵庫に入っているものをお好きなだけお飲みください。追加料金などは一切ありませんのでご安心くださいね」

「はい、ご丁寧にありがとうございます。美味しそう……」

「すみません、一気に喋りすぎちゃって!若い子が、いらっしゃることがあまりなくって、私も同じくらいの息子がいるもので、親近感が湧いてしまって……。どうか、幸せな一時になることを願っております」

「ありがとうございます」

「では、失礼しますね。食器類は引き戸の前に置いていただければ回収しますので」

「分かりました。全部美味しそう……」

「ふふっ、温泉もゆっくり楽しんでください」

「はい!ありがとうございます」


丁寧な女将さんに心が和む。
目の前に広げられた料理が豪華すぎて、ユキと目を合わせて美味しそー!と連呼してしまう。
人から作ってもらう手料理さえもあまり食べてこなかったのに、こんな豪勢な……。

こんなに贅沢三昧していいのかな。ふと罪悪感のようなものが頭に浮かぶが、サッと手で払う。この旅行は、何もかも忘れて楽しむんだ。今までのご褒美だと思って。



料理をたらふく食べたあと、少し休んで、部屋の温泉に入ることにした。


「一緒に入ろっ」

「もちろん」

「これ檜風呂だよね!良い香りするー」

「はい、ばんざいして」


ユキに服を脱がされる。


「じゃあ、ユキもばんざーい」


お互い裸になって、お風呂に浸かる。


「気持ちいー!!最高だね」

「外の空気もちょうどいいし、澄んでて、景色も良いし……、何もかもいいな」

「ねぇ、リオ、こっちおいで」


ユキの太ももに跨り、正面からギュッと抱きつく。
そのまま、深いキスをした。今までの不安を埋めるように。長くて深いキスをした。


「キスだけでのぼせちゃうね」

「リオ、かたくなってる」

「ユキだって……」

「ここでしちゃう?」

「する」


また、深いキスをする。息が荒くなるほど。お互いがお互いを求めるように。
一度顔を離すと、ユキが蕩ける表情をしていて、余計に欲しくなる。


「ユキ、可愛い」


ユキの身体を隅々まで撫でる。


「んっ」

「声、我慢しなくていいよ」

「外に聞こえちゃう……」


外ですることなんて初めてで、不思議な感覚がして余計に興奮する。誰かが見ているような気がして、それもまた気持ちを昂らせた。


「ねえ、ユキ、一回口でしてもいい?」

「え、そんな無理しなくて良いよ」

「うんん、ずっとしてみたかった。ユキの味覚えておきたくて」

「無理はしないでね」

「うん、淵に座って」

「これ、恥ずかしいな……」


ユキのものを優しく撫でたあと、根元から先端に向かってゆっくりと舐める。そして、全体を口の中に含み、喉奥で先端を刺激する。


「んっ」

「ユキ、きもちい……?」

「うん……」


恥ずかしいのか顔を細い腕で隠しているが、息が荒くなっているのが分かる。口の中で、ユキのものは硬く熱くなっていて、どくどくと血液が集中してくるのを感じるのが嬉しい。


「どこが一番好き……?」

「……先っぼ……」


尖端を舌でぐりぐりと刺激して、チュッと吸い上げる。真っ赤に染まった尖端からは、ユキの我慢汁が溢れ出てきて、それも一緒に舐める。


「んっ、あっ、リオ……っ、それ無理……っ」

「気持ちいい?」

「うんっ、……きもちい……」


尖端に血液が集まってきて、そろそろかなと思う。
気持ちよさそうなユキを見るだけで興奮する。


「もう……、出そうだから、口離してっ」


ユキの言葉を無視して、尖端を強く攻める。


「あっ、出るっ、ん」


どくどくと咥内にユキのものが流れる。あったかい。変な味だけど、ユキのならなんでもいい。最後の最後まで吸い取り、ごくんと飲み込む。射精後にピクっとするユキが可愛くて可愛くて、思わずキスしてしまう。


「んっ」

「やだっ、ぺってして!そんな、無理しなくていいのに……ってか、こんな美味しくないの飲み込まなくても……っ」

「ユキのならなんでもいい」

「もう……」


またキスをする。深いキスをすると、さっきとは違ったユキの味がして、また興奮してしまう。


「うぇ、やっぱり美味しくないよ……。特に自分のなんか……」

「ごめんって笑ユキが可愛すぎて思わず飲み込んじゃった」

「もーー」

「……俺ももう我慢できないから、入れていい?」

「お風呂で?」

「うん」

「しょうがないなー」

「俺の上に座って。自分で入れられる?」

「なんか今日リオがSぽいんだけど……」

「ほら、おいで」


指で孔を広げて、自分のものを入れようと位置を合わせる姿が可愛い。お湯の中だからか、なかなか位置が定まらず、入らない。


「ねぇ……これ難しいよ……」

「はい、俺の固定するから、入れて」

「んっっ、あっ」


徐々に腰を下ろす。白くて華奢な背中。先程ので脚にあまり力が入らないのか、震えている。
腰を押さえてあげて、ゆっくりと根元まで挿入していく。


「んっ、入ってる……」

「入ってるね、気持ちいい」

「奥まで入る……あっ、」


気持ちいいところに当たったようで、ビクンとユキの腰が動きのけぞる。後ろからユキを抱きしめて支える。


「ユキ、自分で動いてみて」

「んっんっあっ」

「上手、きもちいよ……」


一生懸命なユキが愛おしすぎて、ギュッと抱きしめる。
ユキを自分だけのものにしたい。
首すじを強く吸って、自分の痕をつける。


「あっ……んっ」

「ずっと2人で生きていこう」

「うっ……ん」


ユキのものも同時に触ると、中が締まって、自分が耐えられなくなるほど気持ちいい。
お湯の中だから、動くたびお湯も一緒に入って、変な感じがする。


「あっ、そろそろ出そ……」

「いいよ、中に出してっ。リオの欲しい」

「んっ、あっ……」


どくどくと自分のものがユキの中に入っていく。
出た瞬間、ユキも達したようで、ギュッと中が締まって、最後の最後まで搾り取られる。腰がビクビクと痙攣したようで、快感が収まらない。


「ユキ……、ありがと」

「こちらこそ。もうのぼせちゃうから部屋戻ろ笑」

「ちょっと待って、俺の掻き出さなきゃ……」

「あ、そっか……、先上がってて。出してからいく」

「やだ。俺がやる」

「はぁぁ、もう、リオほんとこれだけは譲らないよね笑」

「ユキの恥ずかしがってる顔が可愛すぎて」

「いつからこんなドSになったの」

「ユキにだけだよ」


お風呂から上がると、2人ともやはりのぼせてしまったようで、そのまま布団に倒れ込んで寝てしまった。
こんなに幸せでいいのだろうかと思いつつ、深い眠りについた。


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