とりあえず結婚してみますか?

初瀬 叶

文字の大きさ
上 下
81 / 97

真相・その1【第3者目線】

しおりを挟む
※ここから長めの説明だらけの文章が始まります。大変読み難いかもしれません。
へ~真相ってこんな感じねぇ~ぐらいでさらっと読んで頂いて構いません。
もちろんがっつり読んで頂いたら、それはそれで喜びます。それでは、スタート!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



今回のアレックス殿下の暗殺を画策したのはテイラー侯爵だった。

殿下が自分の身辺を調べているという情報を手に入れた侯爵は、手っ取り早く殿下を亡き者にしようとした。まだ王太子は決まっていない。これ以上調べられる前に…そして、邪魔なアレックス殿下を排除する為に…と思ったのか、テイラー侯爵は焦って、そして失敗した。

テイラー侯爵が調べられて困る事…それは何も不法薬物の密輸だけではなかった。
知られて1番困る事。
それは武器の密輸。
わがデルタ王国の開発した銃は従来の物よりも弾の充填に時間がかからず、威力も強度も増した物だった。
それをアスガルド王国に密輸していた。
これは明らかな国家反逆罪である。
この件は今回のルーベンに王太子殿下が赴いた事で発覚した事実だが、アレックス・コッカスには薄々見当がついていた。

しかも相手はアスガルド王国の王太子、マーク・アスガルドその人である。



マーク・アスガルドはアスガルド国王の側妃の子だ。
正妃には女児しか産まれなかった。

アスガルド王国は一夫多妻制を取っている。
マーク・アスガルドは第2側妃に産まれた第1王子であった。

それから暫くの間、アスガルド国王には王女は産まれど、王子には恵まれなかった。

結局、第2王子が産まれたのはマークが、10歳になり立太子した後となる。

第8側妃が産んだ第2王子。名前をザインと言う。

ザインは幼少の時より文武ともに秀でており、臣下の貴族達は口々に「マーク殿下を立太子するのは早すぎた」と嘆いた。


マーク・アスガルドは直情的な性格で、残忍性を持ち合わせた、好戦的な男であった。
臣下が嘆くのも最もだ。
それはマーク本人の耳にも届くところとなる。


マークは10歳になるまで、たった1人の王子だった為、何よりも大切にされてきた。
それは、幼い子が我が儘にそして傲慢になるには十分な時間だった。
彼の性格を形作ったモノ。それは、他ならぬ周りの大人達なのだ。
しかし人は自分の罪を忘れてしまう。
彼を形作った者達は次第に彼から離れていった。
そして、彼はどんどんと孤立していくようになる。



でも、まだザインが幼い頃は、マークも然程気にしてはいなかった。しかし、ザインが8歳になる頃には、ザインの周りに優秀な者が集まるようなった。
そこで初めてマークは自分の立っている場所が酷く不安定な事に気づいたのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

不遇な王妃は国王の愛を望まない

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。 ※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり。ハピエン🩷 ※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲

裏切りの先にあるもの

マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。 結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。

【完結】お飾りではなかった王妃の実力

鏑木 うりこ
恋愛
 王妃アイリーンは国王エルファードに離婚を告げられる。 「お前のような醜い女はいらん!今すぐに出て行け!」  しかしアイリーンは追い出していい人物ではなかった。アイリーンが去った国と迎え入れた国の明暗。    完結致しました(2022/06/28完結表記) GWだから見切り発車した作品ですが、完結まで辿り着きました。 ★お礼★  たくさんのご感想、お気に入り登録、しおり等ありがとうございます! 中々、感想にお返事を書くことが出来なくてとても心苦しく思っています(;´Д`)全部読ませていただいており、とても嬉しいです!!内容に反映したりしなかったりあると思います。ありがとうございます~!

白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。

あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。  無言で睨む夫だが、心の中は──。 【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】 4万文字ぐらいの中編になります。 ※小説なろう、エブリスタに記載してます

王太子殿下から婚約破棄されたのは冷たい私のせいですか?

ねーさん
恋愛
 公爵令嬢であるアリシアは王太子殿下と婚約してから十年、王太子妃教育に勤しんで来た。  なのに王太子殿下は男爵令嬢とイチャイチャ…諫めるアリシアを悪者扱い。「アリシア様は殿下に冷たい」なんて男爵令嬢に言われ、結果、婚約は破棄。    王太子妃になるため自由な時間もなく頑張って来たのに、私は駒じゃありません!

【完結】不誠実な旦那様、目が覚めたのでさよならです。

完菜
恋愛
 王都の端にある森の中に、ひっそりと誰かから隠れるようにしてログハウスが建っていた。 そこには素朴な雰囲気を持つ女性リリーと、金髪で天使のように愛らしい子供、そして中年の女性の三人が暮らしている。この三人どうやら訳ありだ。  ある日リリーは、ケガをした男性を森で見つける。本当は困るのだが、見捨てることもできずに手当をするために自分の家に連れて行くことに……。  その日を境に、何も変わらない日常に少しの変化が生まれる。その森で暮らしていたリリーには、大好きな人から言われる「愛している」という言葉が全てだった。  しかし、あることがきっかけで一瞬にしてその言葉が恐ろしいものに変わってしまう。人を愛するって何なのか? 愛されるって何なのか? リリーが紆余曲折を経て辿り着く愛の形。(全50話)

別に要りませんけど?

ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」 そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。 「……別に要りませんけど?」 ※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。 ※なろうでも掲載中

取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので

モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。 貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。 ──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。 ……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!? 公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。 (『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)

処理中です...