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ダンスを一緒に
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「レオ様、よろしかったのでしょうか?」
「いいんだよ。ちゃんと挨拶はしたし、他の貴族が挨拶に並んでるんだ。
場所を譲るべきだろう?」
あれをちゃんとした挨拶と捉えて良いのか、悩むところではありますが、不敬にならないのなら、私が心配しても仕方ないのでしょうかね?
「喉が渇いたな。飲み物を取って来よう。レベッカはこっちで座って待っていて。」
そうレオ様は言うと、私を休憩用のソファーに座らせる。
「レベッカ。俺が帰るまでここから動かないでね。」
そう言って飲み物を取りに行った。
私が遠ざかるその背中を見ていると、ふと視界が遮られる。
見上げると、満面の笑みで私を見つめる第3王子殿下、その人であった。
「レベッカ嬢、私と踊っていただけませんか?」
私は既婚者だ。レベッカ嬢はおかしくないかな?
ランバード夫人じゃないかな?
あれ?私じゃない?誘われてるのは、私じゃない別のレベッカ?
…なんて、少しだけ現実逃避してみる。
王子とダンスなんて、想定外過ぎる。断りたい。
でも断れないんだろうな…これは。
「あの…主人が…」
「ん?ランバードは関係ないよ。私と踊ってくれないの?」
…やっぱり断れませんよね。動くなって言われていたけど、仕方ない。
「そんな…私で良ければ、喜んで」
私は自分なりに優雅にみえるよう、第3王子殿下の手を取った。
私達がフロアへ行こうとした、その時、
「ちょっと、お待ちください。」
レオ様が両手にグラスを持ち、私達の前に立ちはだかる。
「なんだ?ランバード。邪魔だ。どけ。」
「妻は少し疲れておりますので、休憩をさせたいと思っておりました。
ルイス殿下には、ダンスのお相手が、列をなしてお待ちですよ?
どうぞ、他のご令嬢をお誘い下さい。」
「お前は本当に狭量な男だな。
1曲ぐらいいいじゃないか。」
このままでは、埒が明かない。
「レオ様。1曲だけですので、大丈夫です。先程の所でお待ち下さい」
「レ、レベッカ…」
そんな情けない顔をしないでください。
「ほら、奥方の許可は得たぞ。
大人しく待っておけ。ちゃんと1曲で返してやる。……多分。」
「た、多分って何ですか!多分じゃなくて、絶対ですよ!」
私とルイス殿下がフロアに向かう背中にレオ様が叫ぶ。
ルイス殿下はニコニコとしていて、もうレオ様の声は聞こえてないみたいだ。多分意図的に。
私達は向かい合いダンスを踊り始めた。
王子様とダンスなんて、憧れてたけど、やっぱり緊張してしまうわ。
足を踏まないようにしなくちゃ。
「レベッカ嬢」
優しいルイス殿下の声で名前を呼ばれる。
「はい、なんでしょう?」
「君は、僕の初恋の人なんだ」
…ルイス殿下…僕っていうんですね。プライベートは。…ってそこじゃない!
「へ?」
「フフッ。初恋なんだよ。君が」
「初恋?ですか?」
え、話すのも初めてですけど?
「ああ、デビュタントの時に君を見て、これが恋に落ちると言う感覚なんだと初めて知ったよ。
一目惚れだったんだ」
びっくりしすぎて、固まる。
なんて返事をしたら良いのかしら。
「婚約者になって欲しくて、コッカス伯爵に打診してみたんだが…断られてしまってね」
私は青ざめる。王家からの打診を断るなんて、そんな事を………お兄様…
「申し訳ありません。初耳…初めて聞くお話ばかりで、戸惑っております」
「そうか、やっぱり君は知らなかったんだな。
兄上からも、アレックス殿が認めるわけないから、諦めろと言われたよ。
きっと、君の耳にも入っていないだろうとも言われたしね」
…もしかして、王家の皆様にアレックスお兄様の重度のシスコンが知れ渡ってるの??
恥ずかしすぎて死ねる。
「重ね重ね、申し訳ありません」
「じゃあ、君が知ってたら、申し出を受けてくれてたかな?」
「……失礼ながら。私は田舎でのんびり暮らしており、教養も淑女としての嗜みも、第3王子殿下の隣に並び立つには足りない物が多く、もしもの話であっても畏れ多いお話でございます。
…きっと、『もっと相応しいご令嬢がたくさんおられると思います』…そうお答えしていたと思いますわ」
「そうか…結局フラれていたって事かな」
「そんな…」
「ああ、今さら君を困らせたいわけじゃないんだ。
ただちょっと、聞いてみたかっただけだ。それにこうやって、君とダンスを踊るのが夢だった。
デビュタントでは叶わなかったからね」
「第3王子殿下…」
「出来れば、ルイスと呼んで欲しい」
「それこそ、畏れ多い事でございます」
「僕もレベッカって呼んでいい?」
…話を聞いてほしい。
「レベッカ、さぁルイスって呼んでみて」
「……ルイス殿下」
「うーん。まぁ、いいか。妥協も必要だよね」
いや、普通に名前で呼ぶなんて、ハードルが高過ぎるよね?それに、レベッカ呼びはマストなのね?
「でも、こうやって、レベッカと踊れて、話も出来て。
やっと一歩踏み出せそうだよ」
「…と、いいますと?」
「うん。そろそろ本格的に婚約者を決めなきゃね。」
…私と踊らなきゃ婚約者決める気がなかったなんて、言わないよね?
「…候補の方はおられるのですか?」
「うーん。まぁね。何人かは。
でも決め手に欠けるかな。
僕は王位継承権は放棄して、兄上を臣下として支えるつもりなんだ。
一応、伯爵位を賜る予定だから」
「では、どちらかに婿入りという事ではないのですね」
「そうだよ。だから君に申し込んだんだし」
ですよね。うちの領には跡継ぎがおりますもの。
「ルイス殿下は文武両道でいらっしゃるとお聞きしました。
王太子殿下も頼りにされるのではないですか?」
「僕は兄上を尊敬しているんだ。
頼りにしてもらえるよう、これからも努力するつもりだ」
「私も微力ながら、臣下としてお支えできればと思います」
「ありがとう。今後もよろしくたのむ」
そうして曲が終わる。
私が礼をとるのと同時にレオ様が迎えにきた。
「さぁ、ルイス殿下、レベッカは返していただきます。」
「ハハハ。本当にお前は。女嫌いはどこにいったんだ?
そんなにカリカリしなくても、ちゃんと返すさ」
そうルイス殿下は言うと、私の指先に口づけを落とす。
手袋越しとはいえびっくりした。
「ル、ルイス殿下!」
「そう目くじらを立てるな。これぐらい許せ」
そう言って笑いながら去っていった。
嵐のような人だ。残される身にもなって欲しい。
「レベッカ、疲れたろう?さぁ、あちらで休もう」
そう言って休憩用のソファーに連れて行かれる。レオ様の機嫌は悪そうだ。
レオ様が飲み物のグラスを私に渡しながら、「何を話してたの?」
と聞いてくる。
「帰ったらお話しますわ」
…自分に婚約を打診してたなんて、こんな所で話せない。
「…そうか。楽しそうだったな」
「そうですか?色々と気疲れしましたけど?」
「ルイス殿下は楽しそうだったよ」
「そうですか。足を踏まずに済んで何よりでした」
私は話に衝撃を受けながらも、なんとか踊りきってホッとした
「いいんだよ。ちゃんと挨拶はしたし、他の貴族が挨拶に並んでるんだ。
場所を譲るべきだろう?」
あれをちゃんとした挨拶と捉えて良いのか、悩むところではありますが、不敬にならないのなら、私が心配しても仕方ないのでしょうかね?
「喉が渇いたな。飲み物を取って来よう。レベッカはこっちで座って待っていて。」
そうレオ様は言うと、私を休憩用のソファーに座らせる。
「レベッカ。俺が帰るまでここから動かないでね。」
そう言って飲み物を取りに行った。
私が遠ざかるその背中を見ていると、ふと視界が遮られる。
見上げると、満面の笑みで私を見つめる第3王子殿下、その人であった。
「レベッカ嬢、私と踊っていただけませんか?」
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ランバード夫人じゃないかな?
あれ?私じゃない?誘われてるのは、私じゃない別のレベッカ?
…なんて、少しだけ現実逃避してみる。
王子とダンスなんて、想定外過ぎる。断りたい。
でも断れないんだろうな…これは。
「あの…主人が…」
「ん?ランバードは関係ないよ。私と踊ってくれないの?」
…やっぱり断れませんよね。動くなって言われていたけど、仕方ない。
「そんな…私で良ければ、喜んで」
私は自分なりに優雅にみえるよう、第3王子殿下の手を取った。
私達がフロアへ行こうとした、その時、
「ちょっと、お待ちください。」
レオ様が両手にグラスを持ち、私達の前に立ちはだかる。
「なんだ?ランバード。邪魔だ。どけ。」
「妻は少し疲れておりますので、休憩をさせたいと思っておりました。
ルイス殿下には、ダンスのお相手が、列をなしてお待ちですよ?
どうぞ、他のご令嬢をお誘い下さい。」
「お前は本当に狭量な男だな。
1曲ぐらいいいじゃないか。」
このままでは、埒が明かない。
「レオ様。1曲だけですので、大丈夫です。先程の所でお待ち下さい」
「レ、レベッカ…」
そんな情けない顔をしないでください。
「ほら、奥方の許可は得たぞ。
大人しく待っておけ。ちゃんと1曲で返してやる。……多分。」
「た、多分って何ですか!多分じゃなくて、絶対ですよ!」
私とルイス殿下がフロアに向かう背中にレオ様が叫ぶ。
ルイス殿下はニコニコとしていて、もうレオ様の声は聞こえてないみたいだ。多分意図的に。
私達は向かい合いダンスを踊り始めた。
王子様とダンスなんて、憧れてたけど、やっぱり緊張してしまうわ。
足を踏まないようにしなくちゃ。
「レベッカ嬢」
優しいルイス殿下の声で名前を呼ばれる。
「はい、なんでしょう?」
「君は、僕の初恋の人なんだ」
…ルイス殿下…僕っていうんですね。プライベートは。…ってそこじゃない!
「へ?」
「フフッ。初恋なんだよ。君が」
「初恋?ですか?」
え、話すのも初めてですけど?
「ああ、デビュタントの時に君を見て、これが恋に落ちると言う感覚なんだと初めて知ったよ。
一目惚れだったんだ」
びっくりしすぎて、固まる。
なんて返事をしたら良いのかしら。
「婚約者になって欲しくて、コッカス伯爵に打診してみたんだが…断られてしまってね」
私は青ざめる。王家からの打診を断るなんて、そんな事を………お兄様…
「申し訳ありません。初耳…初めて聞くお話ばかりで、戸惑っております」
「そうか、やっぱり君は知らなかったんだな。
兄上からも、アレックス殿が認めるわけないから、諦めろと言われたよ。
きっと、君の耳にも入っていないだろうとも言われたしね」
…もしかして、王家の皆様にアレックスお兄様の重度のシスコンが知れ渡ってるの??
恥ずかしすぎて死ねる。
「重ね重ね、申し訳ありません」
「じゃあ、君が知ってたら、申し出を受けてくれてたかな?」
「……失礼ながら。私は田舎でのんびり暮らしており、教養も淑女としての嗜みも、第3王子殿下の隣に並び立つには足りない物が多く、もしもの話であっても畏れ多いお話でございます。
…きっと、『もっと相応しいご令嬢がたくさんおられると思います』…そうお答えしていたと思いますわ」
「そうか…結局フラれていたって事かな」
「そんな…」
「ああ、今さら君を困らせたいわけじゃないんだ。
ただちょっと、聞いてみたかっただけだ。それにこうやって、君とダンスを踊るのが夢だった。
デビュタントでは叶わなかったからね」
「第3王子殿下…」
「出来れば、ルイスと呼んで欲しい」
「それこそ、畏れ多い事でございます」
「僕もレベッカって呼んでいい?」
…話を聞いてほしい。
「レベッカ、さぁルイスって呼んでみて」
「……ルイス殿下」
「うーん。まぁ、いいか。妥協も必要だよね」
いや、普通に名前で呼ぶなんて、ハードルが高過ぎるよね?それに、レベッカ呼びはマストなのね?
「でも、こうやって、レベッカと踊れて、話も出来て。
やっと一歩踏み出せそうだよ」
「…と、いいますと?」
「うん。そろそろ本格的に婚約者を決めなきゃね。」
…私と踊らなきゃ婚約者決める気がなかったなんて、言わないよね?
「…候補の方はおられるのですか?」
「うーん。まぁね。何人かは。
でも決め手に欠けるかな。
僕は王位継承権は放棄して、兄上を臣下として支えるつもりなんだ。
一応、伯爵位を賜る予定だから」
「では、どちらかに婿入りという事ではないのですね」
「そうだよ。だから君に申し込んだんだし」
ですよね。うちの領には跡継ぎがおりますもの。
「ルイス殿下は文武両道でいらっしゃるとお聞きしました。
王太子殿下も頼りにされるのではないですか?」
「僕は兄上を尊敬しているんだ。
頼りにしてもらえるよう、これからも努力するつもりだ」
「私も微力ながら、臣下としてお支えできればと思います」
「ありがとう。今後もよろしくたのむ」
そうして曲が終わる。
私が礼をとるのと同時にレオ様が迎えにきた。
「さぁ、ルイス殿下、レベッカは返していただきます。」
「ハハハ。本当にお前は。女嫌いはどこにいったんだ?
そんなにカリカリしなくても、ちゃんと返すさ」
そうルイス殿下は言うと、私の指先に口づけを落とす。
手袋越しとはいえびっくりした。
「ル、ルイス殿下!」
「そう目くじらを立てるな。これぐらい許せ」
そう言って笑いながら去っていった。
嵐のような人だ。残される身にもなって欲しい。
「レベッカ、疲れたろう?さぁ、あちらで休もう」
そう言って休憩用のソファーに連れて行かれる。レオ様の機嫌は悪そうだ。
レオ様が飲み物のグラスを私に渡しながら、「何を話してたの?」
と聞いてくる。
「帰ったらお話しますわ」
…自分に婚約を打診してたなんて、こんな所で話せない。
「…そうか。楽しそうだったな」
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