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第6話
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私達は夜会に参加する事を約束して、その日は図書館を後にした。
さて……参加を決めたは良いが着ていくドレスはどうしよう。
私が自前のドレスを並べて頭を捻っていると、そこに母親がやって来た。
「あら。ドレスを並べてどうしたの?」
「今度の夏の夜会に着ていくドレス……どれにしようかと思って」
父と数回参加した時のドレスはどれも落ち着いた色合いだが、これぐらいしか持っていない。
「まぁ?!フェリックス様に誘われたの?」
驚く母親に私は淡々と答えた。
「いいえ。デービス様に誘われたの。お互い一緒に行く相手もいないし、問題ないと思って」
「相手が居ないって……貴女には一応婚約者が……」
「でもきっとフェリックス様はステファニー様をエスコートするわ。それが問題ないなら、私がデービス様と行ったって問題ないでしょう?」
「それは……確かに」
取材の一環だと思えば、私も後ろめたい気持ちなど全くない。母には『まぁ……貴女もまだ若いのだから、本ばかり読んでいるより、そうやって社交を学んだ方が有意義ね』と言われ、納得してもらった。
夏の夜会まであと一ヶ月。私の関心はどのドレスにするのかの一択に絞られた。
翌日。
学園は休みだが、私には借りてきた本を読むという大切な予定がある。
ワクワクとしながら、本を開いた途端にメイドから声を掛けられた。
「お嬢様、仕立て屋がお見えになっております」
仕立て屋?はて?私は不思議に思いながらも、仕立て屋が居るという応接室へと赴いた。
「どうもはじめまして。街で仕立て屋をやっております、ローレンと申します」
そこにはニコニコとした恰幅の良いおばさんが待っていた。
「はじめまして、マーガレット・ロビーです。あの……今日はどんな御用で?」
「ルーベンス子爵のデービス様より頼まれましてね。夏の夜会に出席されるとか。もうひと月しかありませんけど、私に任せて下されば、きちんと仕上げて見せますよ。先ずは採寸から始めましょうか」
ローレンと名乗ったおばさんは相変わらずニコニコしながら、私にそう言った。
さて……参加を決めたは良いが着ていくドレスはどうしよう。
私が自前のドレスを並べて頭を捻っていると、そこに母親がやって来た。
「あら。ドレスを並べてどうしたの?」
「今度の夏の夜会に着ていくドレス……どれにしようかと思って」
父と数回参加した時のドレスはどれも落ち着いた色合いだが、これぐらいしか持っていない。
「まぁ?!フェリックス様に誘われたの?」
驚く母親に私は淡々と答えた。
「いいえ。デービス様に誘われたの。お互い一緒に行く相手もいないし、問題ないと思って」
「相手が居ないって……貴女には一応婚約者が……」
「でもきっとフェリックス様はステファニー様をエスコートするわ。それが問題ないなら、私がデービス様と行ったって問題ないでしょう?」
「それは……確かに」
取材の一環だと思えば、私も後ろめたい気持ちなど全くない。母には『まぁ……貴女もまだ若いのだから、本ばかり読んでいるより、そうやって社交を学んだ方が有意義ね』と言われ、納得してもらった。
夏の夜会まであと一ヶ月。私の関心はどのドレスにするのかの一択に絞られた。
翌日。
学園は休みだが、私には借りてきた本を読むという大切な予定がある。
ワクワクとしながら、本を開いた途端にメイドから声を掛けられた。
「お嬢様、仕立て屋がお見えになっております」
仕立て屋?はて?私は不思議に思いながらも、仕立て屋が居るという応接室へと赴いた。
「どうもはじめまして。街で仕立て屋をやっております、ローレンと申します」
そこにはニコニコとした恰幅の良いおばさんが待っていた。
「はじめまして、マーガレット・ロビーです。あの……今日はどんな御用で?」
「ルーベンス子爵のデービス様より頼まれましてね。夏の夜会に出席されるとか。もうひと月しかありませんけど、私に任せて下されば、きちんと仕上げて見せますよ。先ずは採寸から始めましょうか」
ローレンと名乗ったおばさんは相変わらずニコニコしながら、私にそう言った。
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