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第17話

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「貴方のおチ◯チ◯の皮を剥いてあげたのは誰だと思ってるの?」

「わーーーーーっ!お前、なんでそれを言うんだよ!絶対に言うなって言っただろうが!
それに、それは子どもの時の話だ!!今は確実にあの時よりも成長している!」

「あら…そう?まぁ、興味はないけど。それに、その下着、きちんと大人用なんだから、人並みなら収まるでしょうよ。それにそういう下着を着けると色気が出るらしいわよ?」

「色気なんて、俺には必要ないんだよ。それに、そんな事、お前に心配されたくない」

「恋人なのに?」

「だからな!本当に勘弁してくれよ…。俺の平穏無事な生活を返してくれ」

あらあら…ぐったりしてしまいましたわ。揶揄うのもこれぐらいにしておきましょうか。

「大声を出せる元気があるなら大丈夫ね。じゃあ、そろそろ私は帰るわ」

「あぁ…帰ってくれ。俺は疲れた」

「まぁ、それは大変!早く休んだら?」

「原因に言われたくないんだけどな、その意見には俺も同意だ。俺は寝る」

「見送りは結構よ。早く休んでね」

「大丈夫だ、頭から見送る気はない。じゃあな」

「明後日の昼食は一緒に取るから。そのつもりでね」

「あぁ…わかってる。地獄だな……」

「では、帰るわ」

私はレナードに見送られながら、

「アナベル様、グレイ坊っちゃんをあんまり苛めないで下さい」

と釘を刺されてしまいましたわ。
苛めてるつもりはないのだけれど…まぁ…善処しましようか。


私が我が家に帰り着くと、お母様から、

「アナベル、ルシウス殿下からお手紙よ?学園でも一緒にいらっしゃるのに…お手紙なんてどうかしたの?」
と訊ねられたので、私は、

「実は…」

とお母様に、今回の殿下の事をお話し致しましたの。

「まぁ…殿下が恋人を?」

「はい。それで私としては学園に居る間だけでも、殿下に青春を謳歌していただきたいと思いまして…」

「で、貴女も恋人を?」

「と言いましても、私は殿下以外の方に興味は御座いませんので、恋人のふりをグレイに頼みました」

「ねぇ…貴女は本当に殿下に恋人が出来ても良いの?」

「私が婚約者になったのは、私が強く望んだからであって、そこに殿下の気持ちは少しも汲まれておりません。
殿下が言ったように一生恋を知らないというのも…殿下に申し訳ない気がいたします。殿下の切実な願いなら、私は叶えて差し上げたいのです」


「でも…もし、もしもよ?殿下がそちらの…その恋人になったご令嬢と結婚したいと…そう言い出したらどうするの?」


「殿下は、結婚するのは私だとお約束して下さいましたので、あまりそこは心配しておりませんでしたが…そうですね…そうなった場合はそのご令嬢を抹さ…」

「待って!それ以上は言わないで。物凄く物騒な言葉が聞こえそうだったから。全部は聞こえていないけど、それだけはダメよ。それは犯罪ですからね」

「わかっております。その時には完全犯罪を…」

「アナベル、そういう意味じゃないの。バレなきゃ良いわけじゃないのよ?」

「……そうですか…なら他の手段を考えますわ」

「そうして頂戴。但し、物騒な事は考えてはいけませんよ?」


「…………………」


「アナベル、返事は?」  

「…………………はい」

抹殺せずに済む方法を早急に考えますわ。

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